CRY

Twitterには長いやつ

火曜パームトーン劇場 新学期スペシャル(2020年3月31日)

会場に入ると、受付にカナさんとあきさんがいた。セーラー服で! 新学期スペシャルって、こういうことだったのか!

姿を見せていないたじさんは、もしかして先生役? と思ったが、すぐにまっすんさんがいると思い出した。

 

「恋してオムレツ」に乗せたオープニングで全員集合。BBガールズ。あきっすん。SOSさん。

カナさんは赤のチェック。あきさんはえんじのスカーフ。たじさんもセーラー服で、紺のスカーフだった。

 

まずSOSさんのラップの曲。

尺八奏者の伴さんとのコラボではない、単独のステージは初めて見た。

 

クイズコーナー

まっすんさんはさんまさん大好きに違いない。

勝手にMVP回答を選ばせてもらうなら、たじさんの「揖保乃糸

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BBガールズライブ

たじさんの足のスタンスが広め。これで手を上げなければこの曲。

「人生はミラーボール」

「話題にことかーかないわ」という、ここ最近の歌い方。

2番の「Are you lady?」で、カナさんがやる、両手の人差し指を真ん中から両外へ向ける振り付けをやってみた。これ楽しい。これからもやっていこう。

「あなた次第」の決めポーズ。そこから手を上げていくところ。動きも声もかっこいい。

最後は指をくるんくるん回す。

今日の「人生はミラーボール」もめっちゃよかった。特に好きな曲。

 

MCで制服トーク

たじさんがラッパー風にしゃべってから、「カモン、SOS」

SOSさんが登場、BBガールズの左に立つ。

「それではキイテクダサーイ。ミュージック、カモーン」

クランベリージャム」

前奏にSOSさんのラップが入る。本当に「クランベリージャム」はBBガールズの曲の中でいろんなアレンジをされる確率ナンバーワンだ。浴衣バージョンまであったし。

たじさんが回る。「フーッ!」

間奏でまたSOSさんがラップ。

たじさんは3回ともまわってくれた。

後奏にもSOSさんのラップ。たじさんがスキャットも入れていく。

曲が終わると、たじさんがカナさんがSOSさんとハイタッチ。

 

あきっすんはMC、「あなたとよろしく」に続いて、やはりSOSさんとコラボ。

今日は「まっすんラップ」、BBガールズも出てきてくれた。

前奏ではSOSさんのラップに圧倒された風でいたまっすんさんが巻き返していく。間奏では客席に下り、僕の炭酸水のジョッキを持ち上げて飲むふり。実際に飲んでもらってよかったが、そうもいかないか。

ステージに戻り、正統派っぽいラップで対抗するまっすんさん。しかし、結局あきさんとBBガールズにステージ端に追いやられ、3人がSOSさんを称えるポーズで終わった。

 

そのまま「恋してオムレツ」をBGMに第1部のエンディング。

まっすんさんに向けた「蛍の光

 

インターバルをはさんで第2部。

うたばんのコーナーから。

 

今日は何も打ち合わせをしていないが、最初に歌うのは僕だった。

火曜日は先週初めて「植村あきの火曜パームトーン劇場」に来たけど、急に時間が空いて来たこともあって申し込み方法がわからず、うたばん自体が行われなかった。

ステージに上がらせてもらう。自分の左後ろにカナさん。右後ろにギターの冴沢さん。

マイクを手に持つかマイクスタンドを使うか聞かれる。本来は甲斐よしひろがマイクスタンドを蹴り上げたりぐるぐる廻したりする曲なのだが、そういうわけにはいかない。カラオケに近い感覚でと、手に持つ方を選ばせてもらう。

後ろのカナさんと冴沢さんが気遣って支えてくれる感じがする。司会のあきさんがとてもやさしく、すごくやりやすいようにしてくれる。さらに、客席からたじさんがどんどん反応してくれて空気をよりよくしてくれる。ステージに立っているときに反応があるって、ありがたいのだな。撮影もしてもらえ、いつもと逆に「クラーイ」と声をかけてもらえるのもうれしい。みなさんが素人を温かくもりたててくれる。普段ステージに出ているプロの配慮ですね。ありがとうございます。

曲名を聞かれ、甲斐バンドの「ダイナマイトが150屯」と、冴沢さんの表情を確かめながら答える。先週の火曜パームトーン劇場の後、冴沢さんが「CRYさんも何か歌いましょうよ」と言ってくれて、「ダイナマイトが150屯」をお願いした。ちゃんと通っていたようでほっとした。

曲を始める直前に冴沢さんから「ちょっと低くしてます」と告げられる。キーがわからないと伝えていたので、高いところが出ない危険を回避してくれたのだ。この1回のために冴沢さんとカナさんが準備してくれたなんて、ものすごいありがたみを感じる。

前奏の最初はギターの音を変えてあった。甲斐バンドバージョンはドラムで始まるから、その感じを出してくれているのだ。やがてまさに甲斐バンドと同じタイミングでキーボードが入り、妖しくも雰囲気をかき立てる。さらに、ギターとキーボードだけで、あのサックスが鳴ってるみたいに聴かせてくれる。感激が次々にやってくる。

僕の歌はおそまつだけど、めっちゃ楽しい。手拍子もとてもありがたい。せっかくなので、カナさんがキーボードを弾くのを近くで見せてもらう。 Aメロに戻るところのギターも、かっこよくありつつ僕にでもタイミングがわかるようにしてくれている。

歌の部分が終わって気分が軽くなった。アルバムの甲斐よしひろみたいに後奏の途中で「イェーエイ」って言っちゃお。最後は「ウォオーー」だ。と思って「イェーエイ」って言いかけたら演奏が終わった。アコースティックに合うように後奏を短くしてくれていたのだ。急に最後に「イェー」って言った形になって少し恥ずかしかったが、たじさんとあきさんが「イェーイ」って反応してくれてめっちゃ助かった。

歌い終わってからも、みなさん本当に温かい。幸せな空間。

「ダイナマイトが150屯」は甲斐のライブでも特に盛りあがる曲なのに、非常に非常に残念なことに、権利の関係でカラオケに入っていない。だから、歌いたかった。

生演奏で念願を叶えてもらった。しかも、自分の好きなアーティストに囲まれて。めちゃめちゃ楽しい!

いつかまた歌いたい。そのときはきちんと事前にお願いをしてキーを上げてもらってリベンジだー。

 

続いてうたばんの常連さんが福山雅治を歌われ、BBガールズとあきっすんが1曲ずつ。

 

BBガールズは、この3月に初披露されたばかりの新曲「アタシはバリア」

何回聴いてもめちゃめちゃキュートでキャッチーで、とっても楽しい!

どうも「好き好き好きと言って」と歌っているところもあるようだ。あれ、もしかしたら全部「好き好き好きと言って」だったのだろうか。土曜パームトーン劇場で初めて聴いたとき勘違いしていたのかも。

バリアを張る振り付けは一定で、腕を逆に回すことはなかった。

「アタシはバリア」、本当に好きだ。聴けてうれしい! やってくれて、ありがとうございます!

 

やはりBBガールズのライブが見れるのは最高だ。

大変な中で対策をして開催してくださって、心から感謝。BBガールズにevent space PALMTONEという本拠地があって本当によかったと、あらためて感じる。

おかげで楽しくて元気が出て貴重な体験ができて、思い出の一日になった。

「天界の雫」 オリジナル動画チャレンジ

3月17日(火)の夜、時間ができた。だから、初めて動画を編集した。

 

BBガールズの1月の新曲「天界の雫」の音源ショートバージョンが公開され、これに自由に動画をつける「天界の雫」動画チャレンジという企画が始まっていた。BBガールズを応援するため、参加したいところだが、動画なんてつくったことがない。難しそうだし、やり方もわからない。だけど、やっぱりファンとして何とかしたい。

 

きっと動画編集のアプリがあるだろうと検索し、よさそうなのを見つけて、そこから深夜まで作業を続けた。

何しろ生まれて初めてなので、そんなに立派なものはできないが、完成はした。

youtu.be

蛇足ながら、どんなふうにつくったか、動画各所の意図なども記しておく。

 

手持ちの動画に使えそうな物はなかった。一応、鴨川沿いの家で遊んだ日に少し撮影してみたが、車のナンバーが映っていたし、つくりたい動画にも合いそうにない。

動画のイメージは宇宙。今回の企画にあたって公開された歌詞を読むと、ライブで「空」と思って聴いていた詞が「宇宙」と表記されていたから。

フリーの動画素材から、宇宙を探す。求めているのは、緑と紫の入った宇宙。たじさんは緑、カナさんは紫がそれぞれイメージカラーっぽいので。

他に、満点の星。逆に闇。黒雲と雷。

また別に森の動画も探した。今回のショートバージョンには入っていないが、2番の詞で森が大きく関わってくるので。こっそり忍ばせたい。森に雪が降る動画を見つけ、それにする。2番では雨も降ってきて、これも重要なのだが、歌詞そのままではなくするのもありかなと。

 

それらの動画を曲の展開に沿ってならべる。

最初は絶対に闇。唯一最初からあったアイディアが、冒頭にBBガールズの名前を入れること。映画のタイトルよりも先に名前が出るハリウッドの大スター風にしたい。ただの闇でなく、霧が流れ稲光もする。

「天界の雫」はアニメのオープニング曲っぽいから、そこから映画のタイトルバックやドラマのオープニングを意識した。

主題歌とプロデューサーの表示はするとして、もっと字幕を出したい。BBガールズのラジオ番組「まだまだGIRLでいいかしら」を原作みたいな表示で出そう。じゃあ、番組の出演者や大喜利コーナーへの投稿者のラジオネームをキャストとして使わせてもらおう(勝手に使ってすいません)。順番は、番組で前の週に投稿が読まれた順のまま。

 

細かいこだわり。

歌入りはしっかり聴いてもらうために、なかなか字幕を出さない。

主題歌「天界の雫」BBガールズという字幕はサビに合わせ、最も長く出す。

借り物ばかりだから、ひとつでもオリジナルを入れたくて、自分が撮った写真を使った。最後が静止画になるオープニングもあるし。今月のライブの写真が「ガーディアン・エンジェル」の衣装で、緑と紫の感じがちょうど出ていた。

 

あ~、やっぱりめっちゃ蛇足だなあ。この文は読まれなくていいから、動画を見てもらえれば、というより、「天界の雫」を聴いてもらえたらうれしいです。

わくわくシティーパーク(2020年3月8日)

オープニングでBBガールズは「2月9日にKYOTO MUSEでのライブを大成功させた」と紹介される。そうか、昨日の土曜パームトーン劇場に来れなかった人にとっては、MUSE以来の本拠地京都で見るBBガールズだ。

 

カナさんはサーモンピンクの長袖にもっと濃い紅のコルセットベルト、ベージュっぽいスカート。ベルトの結び目がリボンみたい。

たじさんは白の長袖、右肩だけ少し出るデザイン。コルセットベルトは灰色がかった銀に見えるが、柄が入っているのかも。金の留め金。黄土色のスカート。

右肩近くにおそろいの刺繍が入っているようだ。ラジオで聴いたカナさんによる刺繍か。カナさんはパンダ、たじさんはよく見えない。今日は前の席が埋まっていて、僕は久しぶりに、BBガールズの土曜パームトーン劇場に通い始めた頃に座っていた左後方の席にいる。きっとたじさんの刺繍は爬虫類か両生類。後でブログ用の写真をお願いするときに確認させてもらおう。

 

まずは全出演者が1曲ずつ歌う。BBガールズは「昨日発表されたばかりの新曲」と予告された。

「アタシはバリア」

このために昨日のライブのアーカイブで振り付けを確かめなおしておいた。その甲斐あって1番からたじさんといっしょに動ける。

楽しい曲調。そして、曲に合わせたたじさんのキュートな声が魅力的。

3度目のバリアで、たじさんは腕を下から回す。逆向きにバリアを張るパターンもあるのか。

聴けてうれしい。たじさんもカナさんも素晴らしい。ただ、僕自身は振り付けをすることに何%か気をとられてなかったか。反省だ。もっとしっかり歌詞を聴くべきだったし、聴きたかった。まずは歌詞を覚え込まねば。でも、めっちゃ楽しかった。

 

続く山下圭志さんの「JEETY」でBBガールズはコーラスを務める。

山下圭志さんをはさんで左にたじさん、右にカナさんが立つ。僕の席から距離はあるとはいえ、二人ともを視界に入れるのは難しい。

しかも、間奏で「フッフーッ」ってコーラスするときの二人の動きが別になっている。たじさんは手首を返しながら下ろしていく。カナさんは人差し指を出した両手を下ろす。どっちの振り付けをすればいいだろう。結局たじさんとカナさんの動きを交互にまねることにした。

山下圭志さんの歌もBBガールズとのハーモニーも気持ちよく、曲も爽やか。山下圭志さんは今日もBBガールズを立ててくれるし。「JETTY」見れてうれしい。

 

次があきっすんの「まっすんラップ」

カナさんたじさん籾井優里奈さんがダンサーで参加。BBガールズ3曲連続登場だ。

まっすんさんは白い手ぬぐいみたいなのをかぶってたけど、伊藤直輝さんのはろーこみゅこみゅタオルだった。途中であきさんのハットをかぶせられたまっすんさん、女性陣に覆い隠されたラストでは、そのハットを後ろからたじさんにかぶせた。

 

1曲ずつのパートが終わり、各組が数曲ずつ歌う本編へ。淡路島の2日目が3曲ずつだったから、今後ずっとそうなってしまうのか心配していたが、今日は4曲ずつに戻っていてうれしい。

 

BBガールズ

司会の曽我さん、masaeさんと談笑していたたじさん。一瞬で表情が締まる。

「風のファンタジスタ

たじさんが体を沈めるところでは、やはり足が舞台と平行になるまで倒されている。

最後の声が強くきれいに伸びていく。この迫力。

今月「風のファンタジスタ」が聴けるのは、僕にとって大きなこと。昨日に続いて全力で拳を握り、振り上げた。

 

「それはウソじゃない!?」

譜割りの変化も少しだけある。

意識が最も引っ張られたのは、「シュビドゥビドゥビドゥバッパー」にたじさんがスキャットを入れ込むところ。やっぱりいいな。

そして、たじさんの動きがよかった。気合いが入ってるように感じられるというか、力強くて、でも力んだ様子はなくて、しなやかで。

 

「今日は無観客ライブになるかと思いきや、みなさん来ていただいてありがとうございます。万全の対策をしていただいて」

 

「生で音楽を聴くっていうのが、多分ここにいらっしゃる人はけっこう日常になってる人だと思うんですけど。あんまりライブハウスに出入りしない方からしたら、もうすし詰めでぎゅうぎゅうでスタンディングで……みたいなのがけっこうライブハウスのイメージなんかなと思って。けっこうみんなパーソナルスペース守ってやってるし、そうでもないところもたくさんあるので」

ライブハウスへの熱い思い。ライブハウスが悪いわけじゃないもんね。

今日は1時間ごとに消毒してまわってくださってもいる。

 

「では、1月の新曲をお聴きください」

「天界の雫」

カナさんの前奏。たじさんが閉じていた目を開けると、曲の世界に入った顔になっている。ビートが加わって一度緩めた表情が、歌入りでまた凛とする。

星を見上げるように、海の彼方を見据えるように歌うたじさん。カナさんのキーボードがスリリングに高まる。

曲が終わるとき、たじさんは希望の笑みをうかべて目を閉じていた。

 

今日はいつもこの「わくわくシティーパーク」をやってるゼスト御池が使えず、場所をevent space PALMTONEに移しているから、これまでこのイベントでやらなかった曲が聴けるかも、ということだった。それなら「平成ガール」が聴きたいなと思っていたが、次がもう最後の4曲目。あと1曲は「まだまだGIRLでいいかしら」だろうから、無理。もちろん「まだまだGIRLでいいかしら」も大好きだからうれしい。

そこへ流れてきたギターの音色。「平成ガール」だ!

カナさんの右グリッサンド。さらに右手で同じ場所を細かく連打。たじさんが「BBガールズ最後の曲になりました」と客をあおる。

Aメロで繰り出すカナさんの音がかっこいい。

カナさんが鍵盤を激しく叩きだす。たじさんの動きも大きく、声も高まる。

そしてあの後奏だ。カナさんの十本の指が細かく羽ばたきながら音階を上り、下り進むと右のグリッサンドが終わりまで駆け抜ける。たじさんは両腕をクロスさせるめずらしいポーズ。「カナーっ!」「たじーっ!」

「平成ガール」が聴けてうれしい。それに、他のアーティストのファンもいる前で「平成ガール」の過激なライブバージョンを見せてくれてうれしい。BBガールズにはこんなロックもあるんだぜ。

 

イベントのフィナーレは、山下圭志さんをボーカルに、全員参加の「虹色のパレード」

客席にポンポンが配られ、立って踊りたいなと思ってたら、僕の前の伊藤直輝さんのファンらしい方が後ろを気にしながら立たれたので、ちょうどよかった。みんなで踊るべし。

たじさんは左端の方で、カナさんは右端で、スタンドマイクでコーラス。

たじさんは伴さんの幼いお子さんを気にかけながら。

伴さんの尺八も、ゲストとして初参加した鴨川ハルモニカの演奏も加わっている。たじさんは鴨川ハルモニカを前に出してあげ、鍵盤ハーモニカの間奏を目立たせてあげる。たじさんはこういう気遣いのできる人。

山下圭志さんが客席へ下りてくる。みんなとハイタッチ。

たじさんが伴さんのお子さんに駆け寄り、後ろから最後の決めポーズをさせてあげた。

 

いいイベントだった。開催してくださって感謝です。

そして、BBガールズもめっちゃよかった。

5曲中2曲が新曲。こんなふうに変わるとは。毎月着実に素敵な新曲を出していけるのは、一昨年のコラボシリーズでカナさんが作曲や編曲のバリエーションを増やし、去年はBBガールズらしいアレンジで絶品のカバーを続けた、それらを経たからこそなのだろう。

しかも、今日の5曲は、「アタシはバリア」がキュート、「風のファンタジスタ」は応援歌、「それはウソじゃない!?」はまた別種類のキュート、「天界の雫」は勇壮、「平成ガール」はロックと、色とりどりだ。BBガールズは曲ごとに最適な声と歌い方とコーラスと演奏になる。いろんなタイプの曲ができるのがBBガールズの魅力のひとつだと、改めて思う。

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結局たじさんの刺繍は確認できなかった。またいつかこの衣装でライブしたときのお楽しみ。

BBガールズの土曜パームトーン劇場(2020年3月7日)

淡路島ライブをはさんだけれど、BBガールズのワンマンライブとしてはKYOTO MUSE以来。あの盛況のMUSEを経て、どんなステージを見せてくれるのか。

土曜パームトーン劇場としては2か月ぶり。また、今月はカナさんのお誕生日月でもある。

入り口でアルコール消毒。カナさんお手製のマスクをいただく。かわいい猫の柄にした。あいにくの情勢だけど、消毒や換気をはじめ、できるかぎりの対策をしてライブを開催してくださって、本当にありがたい。もちろん、客としても細心の注意を払ってここに来ている。

 

今月もキーボードに楽譜立てはない。

これまでと同じように「チャーリーズ・エンジェル」のテーマが流れる。僕は自分のメガネを確認する。少しでも曇っていたら、BBガールズのライブがいくらかでも見えにくくなってしまう。あ! 失敗! MUSEのときのように、この曲の最初から手拍子して、これを定着させたいと思っていたのに。めっちゃ出遅れた。曲の終盤から手拍子を始める。

 

「Fai La Brava」が続くのもこれまで通り。しかし、MUSEライブを経て、1曲目は変わる可能性がある。MUSEでひと区切り。新しい段階へ進むBBガールズの宣言として。

 

「おおーっ」って声をあげてしまった。1曲目が変わるとしても、まさかこの曲で来るとは。

「ガーディアン・エンジェル」!

さあ、BBガールズ第2章開幕だ!

イントロに乗って現れたカナさんは、このシングルのジャケットの衣装。紫の部分が印象的。髪には青い花とパンダ。「カナーっ!」の声援を受けて、前奏を弾き始める。

たじさんもジャケットの衣装で登場。「たじーっ!」の声が飛ぶ。たじさんは深めの緑。そして、二人とも肩を出している。シングル発表当時の衣装をカナさんがリメイクしたのだろう。下も長めのスカートに変わっている。二人とも黒のブーツで、たじさんのはヒールが高い。カナさんのが低めなのは演奏のためか。紐が付いている。

カナさんの今日だけの間奏がまたオシャレでかっこいい。

何だかBBガールズが大きく見える。いつもの席から見ているのに。淡路島でも近い席だったのに。MUSEを経験してスケールを大きく感じさせるようになったということか。誰かを見てそういうふうに感じたのは初めてだ。

たじさんのフィニッシュも決まった。

「ガーディアン・エンジェル」はこのところライブでどんどん存在感を増していて、MUSEでも終盤に歌われた。その「ガーディアン・エンジェル」を最初に持ってくるのは、きっと大きな意味がある。デビュー曲ではなく2枚目のシングルだが、BBガールズの原点とも言える曲。歌入りから二人のハーモニーを聴かせることができる。MUSEの前にラジオ大阪「桑原あずさのas life」にゲスト出演したときも、この曲をかけてもらっていた。

そういうのを全部ひっくるめての「ガーディアン・エンジェル」。新たな出発にふさわしいオープニングだ。12月26日(土)の2度目のMUSEライブのとき、BBガールズがさらに大きく活躍したとき、この幕開けを思い出すだろう。

 

「人生はミラーボール」

もうここで歌うのか。惜し気もなく連続で、終盤のたたみかけにも使える人気曲の投入だ。

「話題にこーとかかないわ」と、「い」と「わ」を引っ付ける歌い方。最近このように変わってきている。

「まねてもいいのよ」をカナさんも口ずさんでる。マイクには乗せないけれど。こういうのを見るのも好き。

「あなた次第」のポーズが決まる。最高だ。

「BBガールズ!!」という客席のコール。

「回せレインボー」で大きく右手をまわすたじさん。その動きがだんだん小さく速くなっていった。

 

「それはウソじゃない!?」

二人での「シュビドゥビシュビドゥバッパー」の間にたじさんのスキャットが入る。これめっちゃ好き。この形で定着していきそうな気がする。

たじさんの動きも横中心で、しぜんにノッている感じでいい。カナさんも体をひねって角度を変えながら弾くのがまたいい。

後奏の終盤、キーボードの高音が突き抜ける。また違った味わい。カナさんがひそかに攻めている。

 

最初のMC。

まず、昨日カナさんがお誕生日だったこと。おめでとうございます!!

 

今日の衣装はやはり、「ガーディアン・エンジェル」のをカナさんがリメイクしたのだという。カナさんも立ち上がって、しばし撮影タイム。

この衣装で、その「ガーディアン・エンジェル」で、BBガールズが新たなスタートを踏み出した。

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「ひらいたトランプ」

今日は本当に、人気曲の手札をどんどん切っていく。

いつも以上にカナさんの低音三連打が印象的。こうなると、違う高さの三連打が来たときも、おおって反応してさらに惹き込まれていく。

間奏がまたもや素晴らしい。毎回期待して毎回感激させてくれるカナさん。しめくくりの細かな速い奏法には、たじさんも「フーッ」って声をあげる。

終盤おおらかに高まるボーカル。今度はたじさんの番だ。後奏のスキャットをたっぷりと。強く、おしゃれに、あるいは吐息のように。聴かせてくれた。

 

「透明な水」

今日初めてのバラード。「ひらいたトランプ」のたじさんと全く違う、「透明な水」のたじさんになっている。

深みのある歌声。強めていないときもずっと見事だ。ときにゆっくりずらしたり、語尾をゆらしたり。

オリジナルバージョンは、実は今年初めて。1月はカナさんのピアノだけで、1番からためるアレンジ。2月のMUSEはバンドでの演奏だった。説得力がないと思われるかもしれないが、どれも好き。ファンってそうなるもんね。

そして、今日のBBガールズが大きく見える感覚はなお続いている。

 

真ん中の上に黄色い光ふたつ。

「夜明けの月に」

演奏が弾んでるみたいに思える。たじさんが月の下でこちらへ歩きながらうたっているよう。

たじさんのうたとカナさんのコーラスはあくまで優しい。

「この手のあたたかさを~」のフェイク、久しぶりだった。

 

「苦い林檎酒」

たじさんの、雰囲気がありつつみずみずしいスキャットから間奏へ。カナさんの演奏がまたもや素晴らしい。特にキーボードの楽譜立てをなくして手元がよく見えるようになって以来、その日そのライブだけの間奏の見事さにうっとりしてしまう。今日の間奏の仕上げでは、両手の指を細やかに使いながら、鍵盤の右から左へ下りていく。わあ、まるで音の虹がかかったようだ。

後奏で再びたじさんのスキャット。ややもろくはかなげで、可憐な声だった。

 

MC。

次の曲が前半最後になる。

1月と同じ構成で、今月の新曲が来そうだ。

 

「大人になったBBガールズ」という言葉は、MUSEライブを経て次の局面、第2章へ進んだことも表していると感じる。

 

左目が痛くて涙が出てくるカナさん。

 

MUSEライブについて、まずは感謝の言葉。

ステージでは全然泣かなかった。「ありがとう」「楽しい!」「気持ちいい!」「見て!」「聴いて!」みたいな感じが勝っていた。

 

「バンドでのライブもいいし、今日みたいな二人でのライブもいい」と思ってもらえたらうれしい。

これはまさにその通りで、めっちゃうなずいた。BBガールズのライブは、二人でも、バンド「はんなりディスコボールシャワー」といっしょでも、どちらもすごくいいのだ。はんなりディスコボールシャワーと大きなホールでやるところも見たいし、名古屋Breathのような広めのライブハウスで二人でやるところも見たい。

 

MUSEライブを見て「BBガールズが遠くへ行っちゃった」と号泣したファンもいるけど、「こんなに近いよ」「終わったら『カンパーイ!』とかって行くやろうし」「今ここに来てくださってるような方々のことは絶対忘れないもんね」

 

「1部最後の曲は二人で気持ちを込めまして、歌わせていただきます。『ダメなところも』」

今月の新曲ではなかった。2月の新曲。KYOTO MUSEで初披露されたピアノバラードだ。

やはりいい。真っ直ぐな「ありがとう」にぐっと来る。「ねえ」が入るのも好き。

たじさんの素直な告白に応えるように、カナさんのピアノが高鳴る。カナさんの耳飾りが赤に青に緑に光ってる。

曲名に触れるラストは、今日も恋愛がテーマのように思える。

カナさんの後奏が豪華に彩ってから、切なく終わった。

 

二人とも深くお辞儀をして、拍手を浴び、去っていく。

明日に向って撃て!」の抒情的な曲が静かに流れる。

 

後半のスタートは「もっとオールドファッションド」か?

しかし、イントロが始まらないまま、カナさんが、すぐにたじさんが入ってくる。バラードと静かなBGMの後で名前を叫ぶのははばかられ、大きな拍手で迎える。カナさんは白、たじさんは緑の、ベルトが帯っぽく見える、イラストがいっぱい入った襟付きのワンピース。

一転して明るい曲。聴き覚えのないイントロ。新曲だ!

めちゃくちゃキュートでキャッチー! 歌詞もラブラブだ。楽しい楽しい。

昨夜のラジオであると予告してた振り付けは、手で大きく円を描いたり、前に出した手をひねったり、重ねた腕を顔の下でスイングさせたり。

サビは「好き好き好き抱いーて」から「ダーリン」まで。乙女の愛がいっぱいとは言われていたが、照れるぐらいたっぷりだ。もう楽し過ぎ。

1番でしっかりと見た振り付けを、2番からたじさんといっしょにやってみる。

「バリア」という詞がまた特に印象的だ。

カナさんの演奏もひたすら明るく楽しく。

後奏ではカナさんだけが「好き好き好き抱いーて」と繰り返す。そこにたじさんがスキャットをかぶせる。

最後にもう一度たじさんの歌。おしまいも「ダーリン」

なんてウキウキする新曲。大好きだ。

「たじーっ!」の声を受けたたじさんは、肘を曲げた両腕を上下させてはしゃいでみせた。

 

はじけた表情のままたじさんが跳ぶ。

「恋してオムレツ」

わあ、振り付けの曲が連続だ。幸せは終わらない。

「ワー」で弧を描くカナさんのアクションが大きい。そうか、MUSEを経験したBBガールズ第2章からは、きっと大きな動きでいくんだ。どんな会場でも届くように。

間奏で呼び掛けるたじさんも、応える観客も、それを見るカナさんも、誰もがうれしそう。

「イェイ」のダブルピースももちろん高らかに。

最後のポーズも、客席でも思いきり手を広げて。ただ、じゃまにならないように右手の方を上にした。

 

すぐに軽快なメロディが始まる。その底に潜むビートに乗ってたじさんが跳ねる。

クランベリージャム」

カナさんによる音の飾りつけがきれいで心が弾む。

明るくキュートな新曲と「恋してオムレツ」の後だからか、たじさんがいつもよりキュートに歌ってる気がする。いや、それは少しだけで、やはりちょっと余裕のあるおしゃれな女性のイメージだ。

たじさんが速く回転。「フーッ!」

次はゆっくり回転。「フーッ!」

最後は速めに回転し、軽くマイクのコードを跳び越えた。「フーッ!」

 

クランベリージャム」が後半に歌われたときは、その後にMC来がち。

 

キュートな新曲のタイトルが「アタシはバリア」だと発表される。このタイトルにまたやられてしまった。歌詞に「バリア」が出てくるのって印象強かったけど、タイトルにもなっていたとは。

 

新曲は乙女の愛がたっぷりって予告されていたから、南野陽子はいからさんが通る」、小泉今日子艶姿ナミダ娘」、天海春香「乙女よ大志を抱け!!」の3曲を思い浮かべていたけど、どれとも違うかわいさだった。

 

「これはかわいいよね」

「これを木曜日の晩に朝5時まで練習してた」というのは振り付けをふくめてのことで、「踊れる田嶋になりたい」

客席に向かって、振り付けが「ちょっと難しいでしょ」

「これは是非アーカイブで何回も(見て覚えてください)」

カナさんが振り付けると、両腕を真横と真上に伸ばす体操っぽい動きか、倒したピースに目の前を横切らせる動きになるという。このジョークは意外だ。あきっすんの「まっすんラップ」の楽しい振り付けはカナさんが考えたはず。パラパラが特別お得意ということなのか。

 

バリアといえば、小っちゃい頃の遊び。

カナさんの小学校では、「バーリア。私バリア張ってるし大丈夫。鍵かけた。鍵、神さまにあーずけた」

たじさんは「バリアに鍵ついてんの初めて知って」

客席にも聞かれたけど、僕は聞いたことあったような気もする。自分ではやってなかったと思う。

 

「こんなけウチらが好き好き言うとか、曲の中で」

「好きと言って」

ラムちゃんぐらい言ってるよね」

 

「大っきなところでワンマンも、(パームトーン・エージェンシー所属のアーティストは)みんな今年はするみたいな。またあきっすんがあるんでね。みなさん来てください」

 

「新曲、今年1曲ずつ出していくことになりまして、もう3曲出ましたね、これで」

「さあ、来月は一体どうなるのか」

「もうもらってるんです、4月は。めっちゃかっこいいの」

演奏がえぐいぐらい難しいと言う、カナさん自身の作曲。

「好き好きの後にこれ。でも何か、すごいそうやってBBガールズのいろんなカラーが引き出しとしてあるのはいいなあと思いながら」

これはたくさんあるBBガールズの魅力のひとつ。激しい曲もバラードもオシャレな曲もどれもいい。そういうアーティストが僕の好みだ。

 

「みなさんにますます夢中になっていただけるように、がんばっていきたいなと思いますので、よろしくお願いいたします」

たじさんの言葉への拍手が起こるなか、カナさんのきれいなピアノがバラードへいざなう。

たじさんが目を閉じる。

「陽だまりの鳥」

MUSEで本編最後にうたい、あの場を感動で包んだ曲。今日も本編最後かアンコールだと思ってた。MUSEではバンドバージョンだったから、カナさんのピアノだけで聴くのは2か月ぶりだ。

静かめにうたい出すたじさん。弱めていてもきれいな声だ。サビでやや強くするところも出てくるが、「浮かんで消えた」は静かにうたう。

サビの繰り返しから、本当に声が強くなる。

後奏のスキャット。カナさんのピアノがより劇的になる。たじさんのスキャットが全てをそそぐように啼き出す。ハミングへ。そこからさらに高く、きれいで静かな「あーー」というスキャット。これは初めて聴くはずだ。素晴らしい。MUSEであそこまで思い知らされたのに、「陽だまりの鳥」のすごさをまたあらためて感じることになった。

 

余韻にひたる僕らを引っ張っていくように、もうたじさんが手を上げている。

「風のファンタジスタ

たじさんが沈み込むアクション。黒いブーツのヒールが、床に平行になるまで倒されている。

今日はもう特別に、両の拳に力を込めた。僕らの応援歌なんだ。

 

これはこのたたみ掛けに1月の新曲「天界の雫」を 使う構成だ。あと残ってるのは、「離れてもそばにいて」。これがアンコール。そうか、カナさんのお誕生日だから、カナさん作曲の「離れてもそばにいて」がアンコールなんだ。「もっとオールドファッションド」が今月は抜けるんだな。

 

「まだまだ行くぞう!」

たじさんのあおりで始まったのは、先に来たか、「平成ガール」

いきなりカナさんが右の大グリッサンド。細かく連打するところは短めにして、弾むようにオシャレなフレーズへつなげていく。前奏だって毎回とりどりなのだ。

歌に入ってからも、カナさんの指が跳ねる。

たじさんは「明治 大正 昭和 平成」で、これまでより大きくパッキリと客席を左から右へ指差していく。

熱狂のまま後奏へ。カナさんは右手だけをはたかせるように高く上がり、左手もそろって頂点へ、両手で細かく叩きながら下りていき、ギュインギュイイーーンと右手をもう一往復させた。「カナーっ!」

 

「天界の雫」

僕は聴くの4回目だけど、土曜パームトーン劇場で歌われるのはまだ2回目だ。それでこの位置。こうしてセットリストが変わっていくのだな。

静かなキーボードで立ち上がると、あとはひたすら激しく。

間奏でもカナさんのソロとともにいろいろな楽器が高まってくる。

再びたじさんが歌う。カナさんは間奏との結び付きを感じさせるような高音を勇壮に。

歌い切ったたじさんは腕を伸ばしてマイクを前に捧げる。カナさんの静かなソロが冒険の幕を閉じる。

 

たじさんが「ワン、トゥ」と客席に指を向け、「ワン、チュー、スリー、フォーッ!」とはじける。カナさんの魅惑のピアノが煽情する。BBガールズを代表する前奏。たじさんがさらにはじける。「フーッ!」

「まだまだGIRLでいいかしら」 

もう会場中がハイになり、BBガールズの音楽に酔っている。

「オン キーボード、カナ! ハッピーバースデー!」との紹介に、たくさんの「カナーっ!」と「ありがとう!」が交わる。

最後のスキャットはひたすらかっこいい。カナさんの力強いグリッサンド

 

歓声と拍手を受け、二人も拍手してステージを後にする。

 

アンコールの間にひらめいた。

これから「もっとオールドファッションド」で再登場するんじゃないか。であれば、もしかして「もっとオールドファッションド」「離れてもそばにいて」から初のアンコール3曲なんじゃないか。BBガールズ第2章はアンコールを3曲ずつやってくれるのでは。

 

おお、やはり「もっとオールドファッションド」のイントロだ!

カナさんがノリノリで頭上で手を打ちながら入ってくる。立ったまま左手は高いピース、右手で最初の音を弾く。たじさんはダブルピースを客席へ突き出しての登場だ。

1曲目以外で聴くのは初めてだ。去年の同じ3月にセットリストに入ってから、一貫して1曲目だった。MUSEでもオープニングを飾った曲。アンコールで聴くって感慨深い。

演奏も歌もたじさんの動きも軽快だ。

最近変わった新しいスキャット。のびやかなたじさんの声。その声が高く上がるのに連れてカナさんのキーボードも高くなっていく。そのままカナさんのソロへ。細かい連打が少しずつ高くまた高くなっていった。

 

「離れてもそばにいて」かと身構えたが、始まった前奏は「境界線はいらない」

「アンコールありがとうございます。またふりだしに戻ったみたいな感じしたよね」

「もっかいできるな」

「もっかいできるなあ。やる?」

笑う二人。楽しそうで、まだまだ元気があまってるようで。

「いつも1曲目にやる曲をアンコールに持ってくるという・・・」

「最後の曲になりました! 今月もどうもありがとうございます! また来月もパワーアップして戻ってきますので、みなさん、コロナに負けずにがんばっていきましょう!」

会場にBBガールズタオルが揺れる。

静かになる部分で、たじさんは観客に語りかけるように歌っていく。それから、みんなでの「ラララ ラララ」

「みんなありがとう! ウーウ。またねー!」 

たじさんが最後はおどけ気味に言葉をつめ込む。それでカナさんも思いきり笑顔になる。

BBガールズは笑いながら両手を振って、第2章最初のライブを終えた。

 

BBガールズ第2章。最高の滑り出しだった。

1曲目が変わったの、めちゃめちゃよかったなあ。リメイクされた「ガーディアン・エンジェル」の衣装も。

カナさんのお誕生日月に、カナさん作曲でご自身でもお気に入りだという「離れてもそばにいて」がなかったのは意外だった。アルバム「ラ・ブラバ/LA BRAVA」発売以降、「離れてもそばにいて」が演奏されなかったのは初めてだし。けれど、これからこういうことも増えていくだろう。思わぬ曲が姿を消したり、久々に歌われて盛りあがったり。

新曲が増えてバリエーションが広がっていく。あんなに楽しみだった去年のカバーコーナーが、遠い昔みたいだ。新曲が毎月発表されるのって、わくわくする。

それにそれに、今月の新曲「アタシはバリア」はとびきりだった!

 

二人からも、会場に来ることができずライブ中継の生配信を見ていた人たちへ、「BBガールズ、12月26日のミューズホールワンマンに向けてまた再出発」という言葉があった。

これから毎月、新曲を手に入れ、経験を積み、武器を磨いて、BBガールズはさらに強くなる。

船出は順風満帆だ。

 

 ライブのアーカイブ映像はこちらです。

 (今月から会員登録が必要になりました。生中継はどなたでもご覧になれます。)

freshlive.tv

3月7日 event space PALMTONE

ガーディアン・エンジェル

人生はミラーボール

それはウソじゃない!?

ひらいたトランプ

透明な水

夜明けの月に

苦い林檎酒

ダメなところも

アタシはバリア

恋してオムレツ

クランベリージャム

陽だまりの鳥

風のファンタジスタ

平成ガール

天界の雫

まだまだGIRLでいいかしら

 

もっとオールドファッションド

境界線はいらない

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「アタシはバリア」の歌詞を聴き間違えていたと気づくのは、また後の話。

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BBガールズ Live Show 2020 ”LA BRAVA”(2020年2月9日)

BBガールズ初のホールワンマンライブ。一世一代の勝負の日。めちゃめちゃ楽しみだし、最高に期待しているし、何があっても結局うまくいくと確信している。

 

曲順予想をした。

 

もっとオールドファッションド

人生はミラーボール

苦い林檎酒

それはウソじゃない!?

透明な水

ひらいたトランプ

ミルク32(カバー)

瑠璃色の地球(カバー)

 (バンドによるインスト、衣装チェンジ)

夜明けの月に

恋してオムレツ

離れてもそばにいて

クランベリージャム

泡のないグラス

風のファンタジスタ

ガーディアン・エンジェル

平成ガール

まだまだGIRLでいいかしら

 

 (アンコール)

陽だまりの鳥

境界線はいらない

 

1曲目最有力は「もっとオールドファッションド」。去年3月から一貫してBBガールズのマンスリーライブ「土曜パームトーン劇場」でオープニングを飾っている。

しかし、いきなり「人生はミラーボール」で行く手もある。はんなりディスコボールシャワーとのバンドバージョンでは後奏が長く、たじさんがタンバリンを叩く。最後は「京都ミューズホーオー~~ル」みたいな感じでシャウトするはず。「もっとオールドファッションド」はBBガールズとしての音源が未発表だが、「人生はミラーボール」はもちろんアルバム「ラ・ブラバ/LA BRAVA」にも入っている。BBガールズのライブに来た回数が少なめの方も多く来られるであろう今回は、よく知られているこちらで始める可能性もあるのでは。

さらに、とっておいた「もっとオールドファッションド」を、衣装チェンジに続く後半の1曲目に持っていくこともできる。「人生はミラーボール」と並んでオープニングに適している「ガーディアン・エンジェル」は終盤のたたみ掛けに使いたいのだ。

穴予想としては、アカペラの「Fai La Brava」がある。梅小路フェスで一度最初に歌われた。でも、初のMUSEでやるだろうか。いつものように「チャーリーズ・エンジェル」のテーマに続いて巻頭のSEとして流されるのでは。

考えた末、1曲目はやはり「もっとオールドファッションド」だ。以前に歌詞を変えてライブの最初に歌われていたというもう一つの実績もある。何より、たじさんより先にカナさんが登場して見せ場をつくることは、前奏がごく短い「人生はミラーボール」ではできない。「もっとオールドファッションド」から入って、次に「人生はミラーボール」だ。

 

「苦い林檎酒」は序盤に配置する。あのスキャットを聴かせて、バンドサウンドの中にあってもたじさんの歌声の素晴らしさを知らしめておくためだ。

 

「それはウソじゃない!?」は今回特に注目している。

スタジオ練習の日のツイートに「初めてバンドでやるあの曲をアレンジ! いやぁまさかあんな感じになるなんて!」というめちゃくちゃ期待させるのがあったから。

同じ理由で注目なのが「離れてもそばにいて」で、はんなりディスコボールシャワーが初めて演奏するのはこの2曲なのでは。だから「離れてもそばにいて」はなるべく後ろに寄せた。

 

着換えの間はバンド「はんなりディスコボールシャワー」がインストを聴かせてくれるだろう。逆に言うと、その前はバンドメンバーがインターバルをとって、BBガールズ二人だけの時間を作るのでは。そこで、カナさんのキーボードだけの、普段の感じの演奏もお披露目すると思う。

そのときにカバーもやるのでは。BBガールズはカバーも素敵だ。この大舞台で見せるなら、名作中の名作、中島みゆき「ミルク32」と松田聖子瑠璃色の地球」ではないか。

カバーはやらない可能性もあるが、前期の甲斐バンドがライブで岩崎宏美の「ロマンス」をカバーしたのをメディアの人が見て、「こういうミーハーな面もあるのか」と好意的に受け取り、甲斐よしひろのラジオレギュラーが決まった、という話が印象に残っているので。

 

静かな流れは「夜明けの月に」から雰囲気を変えていく。

バラードを続けない並び。

「泡のないグラス」の後の重責は「風のファンタジスタ」が担う。

その後は「ガーディアン・エンジェル」「平成ガール」「まだまだGIRLでいいかしら」か、「平成ガール」「ガーディアン・エンジェル」「まだまだGIRLでいいかしら」と予想するが、間奏でカナさんがたじさんに紹介される曲が続かない前者を採った。

アンコール1曲目「陽だまりの鳥」の前に感動のMC。

フィナーレはやはり「境界線はいらない」だ。

 

 

ついに迎えたMUSEライブ当日。

暖冬なのに、京都は雪が舞っている。

阪急烏丸駅および京都市営地下鉄四条駅の13番出口。階段を上りきって左へ進むと、すぐ左手にとんこつラーメンの一蘭がある。一蘭が入っているビルの3階と4階が京都ミューズホール(KYOTO MUSE)。

一蘭への入り口の左に広めのスペースがあり、MUSEへ上がる階段はその奥にあるようだ。

 

MUSEの場所もわかったので、近くのお気軽会議室へ。

マイドンさんが「2・9 BBガールズ MUSEワンマン大喜利決起集会」を開いてくれるのだ。

ウォーミングアップ大喜利大喜利日本シリーズに続いて、BBガールズ大喜利格付けチェックも開催。大喜利勢の回答の中にまぎれたたじさんorカナさんの回答を見抜くことができるか、という企画。たじさんカナさんとも、しっかり面白い答を出されていた。当てるのは至難の業だったが、太郎左衛門さんが何とパーフェクトを達成、超一流の称号を得た。

最後は

「本日はご参加いただきありがとうございました!

この後 BBガールズ京都MUSEワンマン盛り上がっていきましょう!」

という文が映し出された。マイドンさんの美しい配慮。

 

あらかじめマイドンさんに頼んでおいて、早めにMUSEに向かわせてもらう。入場順の詳細がまだ明らかにされていないのだ。整理番号順にする予定だとは聞いているのだが。

僕の整理番号は1番。発売初日の朝、わくわく梅小路フェスへ急いで手に入れた。あの日からずっと財布に入れている。何より、最前列の真ん中でこの記念すべきライブを見たい。

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外に出ると、さっき降り注いでいたあられも止んでいた。幸先よし。

 

MUSE前には、すでに並んでいる方々がいた。開場の4時半にはまだ30分以上ある。

そして、花のスタンドが3つ並んでいた。手描きのプレートもあって、とてもいい。

花を贈ることは去年から考えていて、KYOTO MUSEに届けてくれる花屋さんのサイトも見ていた。見本のひとつ、紫とピンク中心の花のバスケットが特にきれいだしBBガールズらしいと思ってお気に入りだった。でも、「ファンより」みたいな感じにしようと思っていたら匿名禁止だったり、僕1人で花を贈っていいものか考えるところもあったりで、遠慮した方がよさそうだという気になっていた。

そんなところへあきっすんのあきさんが、みんなで花を贈ろうと呼びかけてくれて、めっちゃありがたかった。

こうして実際に花を見ると、本当に贈ってよかったと感じる。

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カナさんのバンド仲間で、たじさんのソロライブで共演したこともある、fm GIG「BBガールズのまだまだGIRLでいいかしら」リスナー、アフロラQメンバーの湊マサコさんの弟さんとご挨拶。

そして、すぐに駅にコインロッカーを探しに行く。 ところが、かなり遠くにしかないらしい。駅の大きさとロッカーの数が比例してない気がするが、もしかして京都という街の性質上たくさん作れないのかもしれない。

 

あきらめてMUSEに戻ると、階段下で待つ人数が増えている。客はここで待つように表示が出ている。

 

まだ4時半になる前という感覚だったが、スタッフの方が開場に来てくれた。

確認すると、整理番号順の入場だ。よかった! 一番乗りで階段を上がっていく。

前に甲斐よしひろのアンプラグドツアーで来たときは、階段が外にあったような。他の会場と混同しているのか。ビル自体が変わっているのかもしれない。一蘭があった記憶はない。

もぎりの前で一旦待たされ、すぐに開場。ドリンクチケットを受け取り、さらに階段をぐるぐる上る。年季が入った雰囲気。新しめの会場というイメージだったが、僕が来たのは甲斐よしひろがアルバム「GUTS」を出した年の3月。いつの間にか24年も経っている。

階段の途中に15しかないというMUSEのロッカーを見つけたが、これは小さい。大喜利道具もつまったリュックや上着を入れる用ではない。何より今は最前列のセンター確保だ。

やっと上りきって扉を抜けると、入り口のカウンターにそろったパームトーンのメンバーが笑顔で迎えてくれた。

 

まず感じたのは、意外と小さいということ。キャパは最大350ということだったが、そこまで入れたらぎゅうぎゅうだろう。BBガールズにとって大変な挑戦、という気がしない。BBガールズの実力なら、充分埋められる気がする。

客席の前方はスタンディングと聴いていたが、ほぼ全部がスタンディングだ。前方の両壁際が、備え付けのベンチになっている。そのそばにテーブルと小さな椅子が少し。真ん中あたりに、立ち見の人が飲み物を置けるようなテーブルが3つほど。これはけっこうな数の観客を受け入れられる態勢だ。

客席には段差があり、前半分が低くなっている。これはよく覚えている。甲斐のライブでは右手後方に立っていたのだが、前の方に小柄なお客さんがそろっていて見やすくて助かったと思っていたら、段差のせいだった。それを口にして少し笑いが起きたから。

ステージにはえんじ色の幕が下りている。その前に少しスペースがあり、真ん中にだけステージ側にせり出す形で、丸みのあるバーが付いた黒いフェンスが3つ並ぶ。フェンスの下部は網目状の薄い台とつながっている。誰もいない客席を真っ直ぐフェンスの方に向かい、「ここ、乗っていいんですか?」と冴沢͡鐘己プロデューサーに確認してから、ど真ん中の網の上に立つ。リュックは足元に。2つの上着はフェンスの縦枠に結び付ける。目指していた場所を確保できた。

 

後続のお客さんは意外にも、なかなか前の真ん中に来ない。数少ない椅子に座ったり、立ちテーブルに陣取ったり、写真を撮るのに最適な角度を探したり、まず左後方にあるバーカウンターでドリンクを引き換えたり。

最後方の真ん中にPAがあり、客席はないが二階もある。公式のものか、カメラも設置されている。

天井は噂通り高く、大きなミラーボールもしっかりある。

 

すかいどんさんの前説が始まった。

僕はラジオの番組越しにパームトーンの曽我未知子さんから、大喜利勢とか仲間内にBBガールズのライブでの客の定番ノリを教えてあげてと言われ、みなさんの負担にならない程度に個別でやんわり伝える感じにしていた。でも、すかいどんさんは曽我さんから面と向かって直々に前説を頼まれたとのこと。「人生はミラーボール」のCメロを本格的に歌われ、僕が「BBガールズ!!」と叫ぶ役目をおおせつかった。

 

右後方の入り口カウンターでは、BBガールズのCD、タオル、たじさんが描いたイラストなどが売られている。BBガールズタオルが完売になる。客席に人が増えてくる。前も後ろもまんべんなく埋まる。開演時間が近づく。

 

諸注意を告げるようなアナウンスはない。

えんじの幕の向こうから楽器チェックの音が聴こえる。鍵盤が鳴った。もうカナさんが幕の向こうにいるのか。

ステージ側の電気が落ちた気配。「おっ」と声が出てしまった。いよいよ始まるぞ。

流れていた曲が終わった。すかさず「たじーっ!」「カナーっ!」って叫ぶ。

次のBGMが始まるかと思いきや、いつもマンスリーライブで聴いてきたオープニングを知らせる「チャーリーズ・エンジェル」のテーマが響き始める。えんじの幕の上にミラーボールの光の玉がまわる。ああ、ついにBBガールズのMUSEが始まる。場内は手拍子が起こっている。BBガールズの曲が奏でられる前から。普段のライブではないことだ。初めてBBガールズのステージを見る人も多いだろうけど、みんなこの特別なライブに期待し、祝福している。

曲が変わる。BBガールズの歌声。「Fai La Brava」だ。アルバム「ラ・ブラバ/LA BRAVA」のリリース以来、ワンマンライブで行ってきた形。

「Fai La Brava」が終わる。歓声と拍手が沸く。幕が左から右へ開かれていく。ステージが光に浮かぶ。

 

ステージの上には、バンド「はんなりディスコボールシャワー」の4人がいる。恒例のスパンコールの衣装だ。真っ正面に、黄色の衣装のドラムスふるじゅんさんが見える。ふるじゅんさんは2本のスティックを叩き合わせてリズムを刻み続ける。場内はそれに合わせて手拍子が沸いている。

カナさんはどこだ。先に入ってくるはずのカナさんは。

カナさんは右の奥から現れた。スパンコールのジャケットの中は「ラ・ブラバ/LA BRAVA」Tシャツ。あざやかなブルーのスカート。あの光沢はサテンなのかな。髪の右側に青い花飾り。「カナーっ!」の声援がいくつも飛ぶ。いいぞ。カナさんはキーボードの前へ。キーボードがステージの右にあるのも、二段あるのも、スタジオ246のリハ写真で見た通り。BBガールズのライブでキーボードが二段なのは初体験だ。期待が高まる。カナさんが最初のフレーズを弾く。バンドの演奏が本格化する。

一瞬ステージの左端を見たが、そちらに通路はないみたい。早くもたじさんが右手奥から登場だ。カナさんとおそろいのジャケットに「ラ・ブラバ/LA BRAVA」Tシャツ。カナさんと同じ素材のピンクのスカート。ウエストを締めるおしゃれなのは、あれもコルセットっていうのかな。髪の左側に大きい黒の派手なリボン。ヒールの高いブーツはゴールドのラメに見える。「たじーっ!」の声もいっぱいだ。

二人ともいきいきした表情。緊張し過ぎてるとか感極まってるとかすごく気負ってるとか、そんな様子は全くない。やっぱり何も心配ない。見てるこちらも楽しいばかり。

「もっとオールドファッションド」

たじさんとともに手を上げながら。いつものオープニング曲がMUSEでバンドで。

たじさんは観客ひとりずつを見て訴えかけていく感じで歌っていく。「来てくれたんだね。見えてるよ。楽しんでいってね」と伝えているように見える。カナさんは全体を見渡しながら弾いているみたい。最前列に小さな男の子と女の子がいるのに気づいた様子。

カナさんの後ろにギターのたかしさん。反対の左側にもう一人のギター、増田雄一さん。ベースのかじさんは左端。

たじさんのスキャットがいい。1曲目から、初めて見る人にもBBガールズの魅力を感じさせているはずだ。

 

「人生はミラーボール」

たじさんが左へ、そして右へと動きながら歌っていく。やはり客の顔を1人ずつ見ていくようにして。声を重ねるところでは、カナさんを振り返って視線を交わす。「Are you lady?」と、カナさんが左手を客席に向けて横に動かす。2番は右手だ。このところあみ出した両手を使うジェスチャーはしなかった。バンドバージョンだと演奏が変わって、鍵盤から両手を離せないのかもしれない。

左の端へも右の端へも行ったたじさん。2番の終わりはど真ん中に戻って「あなた次第」と指差しポーズを決める。最高だ。

そして、「こんなもんじゃないでしょ」からのあのCメロ。たじさんは、慣れていない人にもわかりやすく客席に呼びかけた。そこでみんなで、「BBガールズ!!」

最後の「回せレインボー!」では、たじさんといっしょに人差し指を出した右手を回す。バンドのMUSEの今夜はそんな気分だ。

「人生はミラーボール」バンドバージョンのお楽しみ、ここから後奏がまだまだ展開していく。たじさんがステージからタンバリンを拾い上げる。客の死角に置いていたのか。バンドの音が熱を帯びる。たじさんもタンバリンを叩いてる。それがブレイク。たじさんのシャウト。「ミューズホールへようこそ」

これは感激だ。いつもは「サウンドパーあーク」とか「わくわく梅小路フェッスー」とかイベント名を叫ぶところで、「ようこそ」って言ってくれた。今夜の特別さを感じる。

もうひとつ。甲斐バンドが新宿の都有地で行った野外イベント「THE BIG GIG」で、2曲目を歌い終えたボーカルの甲斐よしひろは、「よく来てくれたな。BIG GIGにようこそ」と呼びかけた。会場は今の東京都庁が建っている場所。僕は行けなかったが、初めて買った甲斐バンドのアルバムが「THE BIG GIG」のライブ盤だった。BBガールズが出ているfm GIGというラジオ局の名前も、BIG GIGから付けていると、僕は最初から勝手にそうにらんでいる。

大好きな「人生はミラーボール」、かっこいいステージ、いつもと違うシャウト、それが重なる特別なセリフ。胸が熱くなってくる。

 

 初めて聴くアレンジ。「初めてバンドでやる曲があんな感じになるなんて!」というツイートは、やはりこの曲のことだったのか。

「それはウソじゃない!?」

テンポがだいぶ速く生まれ変わっている。歌うたじさんがグングンこちらへ歩いてくるようなイメージ。おしゃれな原曲をロックに寄せているのか。メンバーのプレイも激しい。カナさんはキーボードに手をかざして、ひゆんひゆん言わせている。わあ、あれってきっとテルミンじゃないのか。映画で見たテルミン博士が鳴らしていた装置は見えないが、キーボードの盤面に組み込まれているっぽい。とにかく何もかもが派手、ステージ上の誰もがちょっと変わったことをしてるみたい、全部ひっくるめてめっちゃ楽しい。これはまた聴きたいな。

 

「カモン、かじさん」

皮切りのたじさんのセリフでピンときた。これは一昨年のわくわく梅小路フェスバージョンだろう。かじさんのベースに続いて、ふるじゅんさんのドラム。

原曲からかなり変わった「クランベリージャム」

1番を歌い終えたたじさんがまわる。「フーッ!」の歓声が飛ぶ。

2番以降はたじさんはまわらず。バックのメンバーを示す。たかしさんのギターソロ。盛りあがっていると、ソロは左の雄一さんに移る。そして最後はカナさんのキーボードだ。バンド全員にソロの見せ場がある。

それから原曲の「one more jam」のフレーズへと収束していく。「one more love」

あのとき見たライブが今日のMUSEにつながってるんだと思うとうるうる来たが、かっこいいライブを見てるうれしさと楽しさが勝っている。

 

ここで「ミューズホールへようこそ」以外で初めてのMC。

ついに始まったBBガールズのMUSEライブ。楽しんでいってください。

 

「透明な水」

このバラードもバンドバージョンになっている。

今日初めて手拍子しない静かな曲で、知らないうちに前のバーに両手を置いていた。気づいてあわてて手を離す。手を置いて体重をかけて、まるで休んでいるような体勢じゃないか。たじさんやカナさんががんばっているときに、そんな姿勢はとれない。しっかり立って、心に刻むように聴いていく。

最後は曲が少しゆっくりになっていく。ふるじゅんさんのウィンドチャイムがしめくくりをきれいに飾った。

 

「苦い林檎酒」

手拍子をする感じのアレンジは久々だ。

たじさんのスキャット。ここなんだ。これを聴いてくれ。きっと多くの人に沁みているはず。

最前列は、ステージ全体のライティングを眺めるのに適しているとはいえない。もちろん、いちばん見たいのはBBガールズであり、ライブを体感するには最高の位置だから、それでいいのだけど。ただ、この「苦い林檎酒」のときだけは、世界が赤に染まっているのが感じられた。

 

「ひらいたトランプ」

このところの土曜パームトーン劇場と同じく、前半の終わりの方に「ひらいたトランプ」を持ってきた。楽しいMUSEライブが何だかどんどん進んでいく。このステージ、時間の流れが速いぞ。

ストレートなバンドバージョンというか、「それはウソじゃない!?」や「クランベリージャム」ほどアレンジを変えた感じは受けないが、やはりBBガールズ二人のときとはだいぶ手触りが違う。キーボードの三連打もカナさんのソロも、他の楽器が包んでいるみたいな印象。渾然一体。

 

バンドメンバーがステージを後にする。

MUSEのステージに、BBガールズが二人だけ。

偶然いっしょにラジオをすることになり、ユニット結成に至ったこと。性格が似ていないという二人の関係。ライブを始めた頃。このMUSEライブの決定と、今日まで。

いろいろと話してくれた。

 

思い出話の後だけど、次に歌うのは新曲だと、さらっとたじさんが告げる。

MUSEでも新曲をやるというラジオでの痛恨のネタバレがなければ、カバーかもしれないと想像しながらMCを聴いていたところだ。そして、新曲のサプライズに声をあげていただろう。

木曜日で状況が一変した。今ではどんな作品なのか注目の新曲を、いざ。

 

二人だけだから、たじさんの歌声もカナさんのキーボードもクローズアップされる。バンドもいいし、BBガールズだけのライブも本当にいい。

ありがとうと伝え、自分のだめなところもそのまま愛してとせがむ歌詞。静かな中に切実でほんとうの想いが燃えている。

技を凝らしてテーマを目立たせず、さり気なく感じ取らせる歌もある。どうしても伝えたい気持ち、これだけは言いたいこと、必ず届けたいメッセージを、ストレートに表現する歌もある。僕はどちらも好きなのだが、この新曲は後者だ。自分にはよくない部分もあるけど、全部丸ごと受けとめてほしい。いじらしいし、素敵だね。僕の好きなアーティストがうたっているのだから、なおさらだ。すっと心深く入ってくる。

今年は毎月ライブで新曲を発表していくBBガールズ。2月の新曲もよかった。タイトルを早く知りたいな。

 

はんなりディスコボールシャワーが帰ってきた。

雄一さんがギターを奏で始めるが、ラジオから流れてくる音みたいに聴こえる。昔のアメリカ映画で、部屋に置いてある大きめのラジオで音楽を聴いているシーンみたいだ。

「離れてもそばにいて」

ラジオからの曲の世界へ入り込んだように、僕の頭の中のスクリーンに映る映像が変わる。古き良き時代のハリウッド映画。広いクラブのステージを、客たちが酒を飲みながら見上げている。バンドが演奏していて、右前にはピアノがある。弾いているのはカナさんだ。さらに前、センターには歌姫たじさんの姿が。たじさんが歌うと、みんな釘づけだ。

ライブで「離れてもそばにいて」を聴くたびに、いろんなイメージが浮かぶが、このクラブの映像が最も多く見えた。それが今日は、実際に目にしている感覚だ。このうえなくぴったりな雰囲気。まるで、想像していた映像に曲を寄せていったかのように。

バンドを従え、カナさんのピアノを得たたじさんがうたい上げる。その声がクラブの空気に溶けると、音楽はまたラジオから流れ出す。部屋のラジオの画が映る。幻の世界が雄一さんのギターに戻っていく。

 

名画を演じたBBガールズが、一旦ステージから姿を消す。

その間はやはり、はんなりディスコボールシャワーによるインスト演奏だ。

手拍子しながら聴いているうちに、BBガールズの曲だとわかってくる。「クランベリージャム」だ。

曲が変わった。これも聴き覚えがある気がする。でも、BBガールズにこういう曲、あったっけ? サビが来た。「上腕二頭筋に登らせて」だ。たかしさんのギターソロ。雄一さんのギターソロ。お互いに見合いながら。いい感じ。ふるじゅんさんのドラムも激しくなる。やがてみんな、右側を見ながらの演奏になっていく。BBガールズが戻るタイミングをはかっているのか。毎月のライブで「明日に向って撃て!」の曲が流れる長さからしても、これぐらいは着換えにかかるっぽい。

 

BBガールズが再び登場。注目の衣装は、fm GIGアカデミー賞のときの着物だ。

カナさんはサンガカラーの紫の着物。胸元は少しはだけている風。網タイツ。黒のブーツ。髪の右側に青い花

たじさんの着物はピンク系。左肩をはだけている。黒に炎の模様が入ったブーツ。髪を飾るは左側の赤い花。

 

前奏。急いで振り付け態勢突入。

「恋してオムレツ」

なるほど。後半のスタートに打ってつけの曲だ。静かな曲からも、インストからも、大きく印象が変わる。

カナさんの「ワー」のアクションが大きいバージョンだ。今日はもちろんそうですよね。MUSEなんだ。派手に行きましょう。あ、もしかして、土曜パームトーン劇場で大きなアクションを始めたのは、MUSEを見越してのことだったのか。

2番の後の間奏で、たじさんのMCが入る。これも再スタートにふさわしいもうひとつの理由だ。後半も盛りあがってとの言葉に、拍手と歓声が応える。

この流れなら間違えようがない。カナさんといっしょに腕を高く伸ばしてダブルピースだ。「イェイ!」

一昨年のお正月、自分の部屋のパソコンで初めて聴いたBBガールズの曲を、僕は今、京都ミューズホールで聴いている。

 

あらためてMC。

もう半分が終わったのか。たじさんもカナさんも速いと言っている。客席で見ていてもそう思う。何の不安もなく、かっこよくて心地いい堂々たるステージが前進していく。

 

カナさんのピアノから。

「泡のないグラス」

17曲と聞いていたから、「泡のないグラス」がないのかと思ってた。たぶん冴沢さんの数え間違い。オリジナル曲を全部やるなら、18曲になるはずなのだ。短いアカペラ曲と1月の新曲「天界の雫」を除き、2月の新曲を入れるならば。

考えてみると、外すはずがなかった。「泡のないグラス」が特に好きだというファンの方もいる。初めての大舞台でやらない手はない。

たじさんの声がMUSEを渡っていく。ボーカルもピアノもバンドも悲しみを告げるバラード。みんな静かに聴き入っている。やはりうたわれてよかった。

今日はきっとオリジナル曲が全部聴ける。BBガールズは名カバーも多いし、甲斐よしひろのラジオのエピソードが印象深かったから、カバーもやるかと予想したが、まずはオリジナルだもんね。今はBBガールズの曲のよさを、BBガールズのライブのすごさを、知ってもらう時期ということだろう。それに何より、名曲ぞろいのBBガールズの楽曲を披露したいという思いが強いのでは。めっちゃいいもんね。今日ずっとそれが証明されている。

 

この流れなら、次はあの曲。

雄一さんがアコギに持ち換えている。もう絶対だ。

カナさんのピアノが正解だと言っている。

「夜明けの月に」

月明りを示す黄色い明かりに、たじさんがうたう。僕が特に好きなうた。希望のうた。勇気のうた。

きっと次は「風のファンタジスタ」だ。「陽だまりの鳥」こそはさまないものの、去年7月の土曜パームトーン劇場を思い出す並び。僕を癒してくれたんだ。

今日はいろいろなことが次々によみがえって胸に来る。そのたびにうるうるきてしまう。

BBガールズの数々のライブ。その名場面や聴けた曲たち。これまでのMCやラジオで聴いたこと。たじさんのソロライブやカナさんのバンドのライブで見たもの。全てが今日に続いている感覚。そして、このMUSEもこれから重ねていく日々のライブも、また後へとつながっていくのだな。

 

たじさんがしっかりと立ち直す。来るぞ。闇の中でたじさんの左手が上がる。すぐ客席で右手を上げる。

「風のファンタジスタ

ステージからたくさんの拳が見えているはず。たじさんの声が強くなる。ここからは怒濤のたたみ掛けだ。思いを込めて拳を突き上げる。

間奏の後のサビ。「夢を君の手に」で、カナさんは客席を指差さない。バンドバージョンでは鍵盤から手を離せないのか。

後奏。たじさんの声がさらに力強くなる。しかも深みがあるんだ。豊かにつややかに、強いままずっと伸びてゆく。やった。このすごさをたくさんの人が今見ている。

カナさんの静かなキーボード。たじさんが勝利の拳を掲げる。それを見上げて同じように拳を示してから叫ぶ。「たじーっ!」

 

たじさんが、客席を煽る言葉を投げる。まだまだ行くぞと。土曜パームトーン劇場の舞台裏のホワイトボードに、曲名と「MC」だけでなく、「あおり」まで書いてあったのは、今日のためだったのか。

さあ、前奏からたかしさんのギターだ。燃える燃える。たじさんが作詞作曲し、カナさんがギターの曲にアレンジしたというやつだ。カナさんのキーボードも華やかに。

「平成ガール」

どんどん熱狂していく場内。みんなが手を打ち、腕を振るなか、たじさんがいつものように「いつの間にやら夜みたーい、エッアーン」と歌って弾む。

2番の最後でもこれを待ち構えていると、「君のルーツも教えてー、ギッター」という初のフレーズ。当然そこからたかしさんのギターだ。うなる音へと歓声が飛ぶ。「たかしーっ!」の声も。

大騒ぎの間奏から一度静まる曲調。平成を彩った名曲をカナさんとともにコーラスしていく。たじさんのシャウトが大きなバンドの渦を起こす。スキャットに連れてまた速くなる強くなる。

後奏。またしてもたかしさんのギターが響く。ここはいつも過激なカナさんにも注目だ。右手に鍵盤を横断させながら、左手はテルミンだ。今日だからできるまた新しい興奮。他の楽器も全部すごいぞ。頂点へ駆け上がったところでたじさんの動きと音が止まる。「カナーっ!」「たかしーっ!」「たじーっ!」

 

たじさんもカナさんも手を打つ前奏。

「ガーディアン・エンジェル」

閃く音をギターが生み出している。久々に見るバンドによる「ガーディアン・エンジェル」は、ストイックに飾りをそぎ落としたロックの姿をしていた。アレンジはそう大きく変わっていない気がするのに不思議だ。これもまた今日だからこその感触。

間奏。たじさんが手をしなやかにカナさんの方へ向ける。同時にキーボードが鳴る心地よさ。さあ、カナさんのソロだ。表出されるメロディとリズムに会場が沸く。たじさんがカナさんの名前を呼び上げる。「カナーっ!」「カナーっ!」の叫びがいくつも続いた。

 

いつものクセでカウントを待っていた。俺のまぬけめ。いきなり湧き立つ煽情的なキーボード。おおお、これ好きなんだよ。

「まだまだGIRLでいいかしら」

たじさんが「フーッ!」って足を曲げる。カナさんも歌ってる。ビートが弾んでる。曲に任せて体を動かす。サビの右手はたじさんに合わせて。ただただ楽しい。曲が気持ちいい。心が跳ねる。たじさんもカナさんも楽しみと元気とよろこびにあふれてる。再びカナさんのソロと歓声。もっと大きく右手を動かしたいな。そうもいかないのは観客がいっぱいだから。うれしいなあ。たじさんの強い声。ステージのあちこちまで意識が向かない。BBガールズの代表曲は夢中のままに終わった。

 

ここで本編終了だと思っていたが、BBガールズもはんなりディスコボールシャワーもステージに残っている。

感謝を述べるたじさん。本当にいいMUSEライブになっているな。

真摯な言葉ときれいなピアノ。あのバラードがうたわれる時。

「陽だまりの鳥」

カナさんのピアノだけでたじさんがうたっていく。今日何度目だろう。またうるうるきてしまう。

2番の前に間奏が入る。バンドの音が加わっている。

声が沁みる。詞が沁みる。ピアノがそれを引き立てる。バンドが今日の音を添える。

カナさんのピアノが、たじさんのうたが、カナさんのコーラスが高まる。最後のサビが繰り返される。

たじさんのあのスキャットがさらに高く、さらにさらに高くきれいに澄んでいった。

 

BBガールズとはんなりディスコボールシャワーが去り始めるや、手拍子が始まる。MUSEがアンコールを求めている。

すぐに戻ってきてくれた。

 

最後はもちろんあの曲だ。

「境界線はいらない」

またまたうるうるきてしまう。カナさんもそんなふうに見えるけど、僕の気のせいかもしれない。

サビだ。開場から肩にかけてきたBBガールズタオルを振る。後ろの人たちの視界をさえぎらないように、顔よりも低い位置で。MUSEじゅうがこの瞬間、タオルや手を振ってるんだな。振り返って見てみたいけど、それよりステージから目を離したくない。BBガールズからは今どんな景色が見えているんだろう。いつものライブより何倍も広い会場。何倍も多い観客。それも、もちろん自分たちを見に足を運んだお客さんたちだ。開演からずっと楽しませ続けてきたお客さんたちだ。感慨深いだろう。壮観だろう。いや、ひたすら気持ちいいものなのかもしれないな。

動きだけではない。声も合わさっている。生の「ラララ ラララ」がホール全体から聴こえる。

楽しそうにのびやかなスキャットのたじさん。BBガールズのMUSEライブが終わっていく。

 

BBガールズとはんなりディスコボールシャワーが前に出る。6人が並んで手を取り、高く掲げて満場の拍手を浴びる。

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そのまま一度おじぎをして、それからそれぞれが思い思いに観客に応える。

繰り返される「たじーっ!」「カナーっ!」の声援が、BBガールズの背中を追っていった。

 

本当にあっという間だったな。

そして、大成功だった。お客さんもたくさん入り、最初から最後まで盛りあがった。

そしてそして、何といっても内容が充実してた。最高だ。

毎月自分たちのワンマンライブを仕上げてきた。それも、毎回コラボやカバーや新曲という課題を出されながら。ライブの形もよりプロらしく、もっとプロらしくと進化させて。

数々のフリーライブで場数も踏んできた。野外イベントもあれば、遠征もあった。

そうやって成長してきたBBガールズだから、やってのけると思っていたが、実際素晴らしかった。信頼しているはんなりディスコボールシャワーが一緒だったから、なおさら心強かったことでしょう。

 

MUSEが決まったときから、当日は初めてライブで二人が同時に泣くのではないかと思ってた。

僕が知るBBガールズは、カナさんが感激の涙を流しているときたじさんは明るく笑っていて、たじさんが感極まっているときはカナさんがしっかり支えていた。

今日は二人とも泣いて、しゃべれないあるいは歌えないというシーンもあるのかなと。そう思っていたが、二人とも二三度目がうるんでいるように見えただけだった。それも僕の錯覚かもしれない。

二人とも「あくまでもMUSEライブは通過点」と言っていたから、それが大きかったのかな。

本当に通過点なんだなと僕が最も強く感じたのは、冴沢プロデューサーが、カナさんとともにゲスト出演したFMおおつで、「今回が成功したら二度目のMUSEを考えている」と話したと聞いたとき。

2月9日に伝説のライブをして、それを機にすぐ爆発的に売れる。ということがなかったとしても、後がある。しっかりしたライブをすれば、次につながっていく。ちゃんと着実に考えてもらえているんだ。それなら、MUSEで力み返ることもない。終わった途端燃え尽きることもない。初のMUSEを音楽人生のピークとせずに、これからも登っていける。のではないかと。

 

ただ、いくら進化した成長したBBガールズだといっても、はんなりディスコボールシャワーがついているといっても、大きな期待に応えてこんなに見事なライブをするには、大変なこともあったと思う。

このうれしい結果は、しっかり準備してくれたからなんだろうな。本当にありがたいし、尊敬します。

数字が苦手だろうが、お寿司が食べれなかろうが、マザー・テレサを知らなかろうが、それが何だ。こんなにすごいライブができる者が一体どれだけいるのか。ライブに行きたいとここまで強く思わせてくれるアーティストがどれだけいるのか。BBガールズは本当にすごいミュージシャンなんだ。

 

終演後、BBガールズは出口で観客を見送ると言っていた。

そのじゃまをせず、最後の方にそっとブログに載せる写真をお願いしようと思っていたら、機会を逸してしまった。

日本海がとてつもなくきれいだった富山ライブのときもそうだ。僕は肝心なときに写真を撮れていない。

でも、いいんだ。今日の思い出は自分の中に残り続ける。

僕はそれを抱きしめて、烏丸の街を歩き始めた。

 

2月9日(日) 京都ミューズホール

もっとオールドファッションド

人生はミラーボール

それはウソじゃない!?

クランベリージャム

透明な水

苦い林檎酒

ひらいたトランプ

ダメなところも

離れてもそばにいて

恋してオムレツ

泡のないグラス

夜明けの月に

風のファンタジスタ

平成ガール

ガーディアン・エンジェル

まだまだGIRLでいいかしら

陽だまりの鳥

 

境界線はいらない

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さよなら、音や ~fm GIGと過ごした10年を語り歌う夜(2020年2月2日)

阪急嵐山駅、久々に来た。夜はこんなに風流なのか。レトロなランプ風の灯りが素敵だ。

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駅を出ると、もう真っ暗。開演時間が近づいているが、道がわからない。渡月橋を渡ってからひたすら右に進めばいいとは調べてある。だが、渡月橋はどっちだ? 駅から真っ直ぐか、左への道か。駅前の表示は暗くて見えない。スマホの地図もわかりにくい。ここはカンだ。真っすぐなんて都合よすぎるのでは。左の道を行く。すぐ引き返す。こっちに川はなさそうだ。橋が現れることを願いつつ、駅から真っすぐの道へ。

無事に橋に着いた。でも、渡月橋ってこんなに短かったっけ?

しばらく進むと、大きな橋に出た。これこそが渡月橋だ。夜はこんな感じなのか。暗いけど雰囲気がある。山もライトアップとかしてるのか。

渡月橋を抜けると本当に暗くなる。まだ18時台だけど。少し心細いが、道は間違ってないはず。右へ右へとまわって、やがてたどり着いた。BBガールズをはじめとするパームトーン・エージェンシーの面々や、fm GIGとゆかりが深いというライブレストラン「音や」。ドームっぽいホール? にもうひとつ別の建物がひっついているような独特の形だった。

 

少し迷ったため、開場時間には間に合わなかった。音やに入ると、もうけっこうお客さんが入っている。真ん中の前に座りたかったが、右寄りの後ろの席にした。お店の女性が話しかけてくる。

「ここでええのん?」

彼女が噂の音やママらしい。

「まあ……ここにしときます」

本当は真ん中に行きたかったけど感が出てしまった。

「実は、ここがセンターやねん。真ん中じゃないようで、真ん中やねん」

そんなことある? とにかく、すごく気さくな方で、とてもよくしゃべってくれる。バイタリティあふれる大阪のお母さん、という感じ。めちゃめちゃ元気。

 

 

(続く)

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わくわくシティーパーク(2020年2月1日)

13時開演だから12時に行けばリハーサルが見れるかなと思っていたが、11時50分にゼストの階段を下りていくと、たじさんの歌声が聴こえてきた。おお、これは新曲「天界の雫」。でも、カナさんのキーボード、これは曲が終わるところでは。階段を下り切ったときにBBガールズのリハが終わった。

 

開演までにご飯を食べる。BBガールズが出演する日は、感謝を込めてゼスト御池で食事と買い物をすることにしている。

 

(まだまだ続く)

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BBガールズ年表(2018年1月 ~ 2020年2月9日京都ミューズホールライブ)

2018年

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1月

2日(火)

fm GIG「BBガールズのまだまだGIRLでいいかしら」 新年第1回放送

録画放送 大喜利コーナー「BBガールズの師匠と呼ばせてください」お休み 「恋してオムレツ」

 

13日(土)

BBガールズの土曜パームトーン劇場

開運トーク

 

14日(日)

わくわくシティーパーク

 ゼスト御池

 

21日(日)

第6回 fm GIGアカデミー賞 授賞式

最優秀楽曲賞 BBガールズ「恋してオムレツ」

最優秀助演女優賞 万木嘉奈子(「元祖! OPP」)

都ホテルオークラ

 

28日(日)

京都カス野郎プロレス KYOTO BANG BANG FESTIVAL 2018

KBSホール

 

2月

3日(土)

BBガールズの土曜パームトーン劇場

鬼は外福は内のコーナー

 

17日(土)

わくわくシティーパーク

ゼスト御池

 

3月

4日(日)

BBガールズの師匠と呼ばせてください 頂上決戦 2018 春の陣

優勝 すり身師匠

 

6日(火)

fm GIG「BBガールズのまだまだGIRLでいいかしら」

「BBガールズの師匠と呼ばせてください」脳髄筋肉さん顧問就任

 

10日(土)

BBガールズの土曜パームトーン劇場

コラボ曲 「カラフル」 作詞 籾井優里奈 作曲・編曲 万木嘉奈子

カナさんお誕生日お祝いメッセージコーナー たじさんホワイトデーおにぎり FRESH会員限定配信開始

 

21日(水祝)

わくわくシティーパーク

ゼスト御池

 

4月

7日(土)

BBガールズの土曜パームトーン劇場

コラボ曲 「あなたとよろしく」 作詞・作曲 まっすん 編曲 万木嘉奈子

BB占い

 

9日(月)

KBS京都テレビ「勇さんのびわ湖バイタル研究所」

今週の研究員として出演 

 

13日(金)~16日(月)

劇団テンアンツ 「ヌーのコインロッカーは使用禁止」

伊丹アイホール

たじさん女優として舞台出演

 

22日(日)

わくわくシティーパーク

ゼスト御池

 

5月

4日(金祝)

第六回 大宮グッドフェスティバル

バンド はんなりディスコボールシャワー

 

12日(土)

BBガールズの土曜パームトーン劇場

コラボ曲 「待っててほしい」 作詞 安部美香 作曲・編曲 万木嘉奈子

BBガールズ大予言

 

13日(日)

わくわくシティーパーク

ゼスト御池

 

26日(土)

わくわく梅小路フェス

バンド はんなりディスコボールシャワー

梅小路公園

 

27日(日)

わくわく梅小路フェス

バンド はんなりディスコボールシャワー

梅小路公園

 

6月

3日(日)

わくわくシティーパーク

ゼスト御池

 

9日(土)

BBガールズの土曜パームトーン劇場

コラボ曲 「約束のない恋」 作詞 山下圭志 作曲・編曲 万木嘉奈子

BB大喜利 優勝 のりじゅさん かるあさん

 

15日(金)

fm GIG「BBガールズ、伊藤直輝の元祖! OPP」

生演奏コーナー開始

 

7月

7日(土)

BBガールズの土曜パームトーン劇場

コラボ曲 「My Sweet Sweet World」 作詞 植村あき 作曲・編曲 万木嘉奈子

投稿形式ドヨパ大喜利開始 七夕短冊大喜利

 

8月

4日(土)

BBガールズの土曜パームトーン劇場

コラボ曲 「透明な月」 作詞 曽我未知子 作曲・編曲 万木嘉奈子

ドヨパ大喜利

 

5日(日)

わくわくシティーパーク

ゼスト御池

 

19日(日)

BBガールズの師匠と呼ばせてください 頂上決戦 2018 夏の陣

優勝 すり身師匠(連覇)

脳髄筋肉顧問・のりじゅコンピューター態勢開始

 

9月

8日(土)

BBガールズの土曜パームトーン劇場

コラボ曲 「今夜もウイスキー」 作詞・作曲 伊藤直輝・万木嘉奈子 編曲 万木嘉奈子

ドヨパ大喜利

 

23日(日祝)

わくわくシティーパーク

ゼスト御池

 

10月

6日(土)

サウンドパーク Vol.6

バンド はんなりディスコボールシャワー

大阪城野外音楽堂

 

13日(土)

BBガールズの土曜パームトーン劇場

コラボ曲 「離れてもそばにいて」 作詞 冴沢͡鐘己 作曲・編曲 万木嘉奈子

ドヨパ大喜利

 

11月

3日(土)

BBガールズの土曜パームトーン劇場

コラボ曲 「平成ガール」 作詞・作曲 田嶋ゆか 編曲 万木嘉奈子

脳髄筋肉顧問のテーマソング完成 明日の大喜利大会の見どころ解説

 

4日(日)

BBガールズの師匠と呼ばせてください 頂上決戦 2018 秋の陣

優勝 CRY

 

30日(金)

ファーストアルバム「ラ・ブラバ/LA BRAVA」発売決定

2019年2月20日発売

 

12月

1日(土)

BBガールズの土曜パームトーン劇場

ギター 増田雄一 パーカッション ふるじゅん

 

19日(水)

ジングルウィーク

ゼスト御池

 

28日(金)

fm GIG「BBガールズ、伊藤直輝の元祖! OPP」最終回

 

2019年

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1月

4日(金)

fm GIG「BBガールズのまだまだGIRLでいいかしら」 曜日移動

金曜日21時からに

 

12日(土)

BBガールズの土曜パームトーン劇場

カバー 松任谷由実「中央フリーウェイ」 中島みゆき「ミルク32」

 

13日(日)

第7回 fm GIGアカデミー賞 授賞式

最優秀歌唱賞 BBガールズ「風のファンタジスタ

優秀作品賞 生放送部門 「BBガールズのまだまだGIRLでいいかしら」

最優秀助演男優賞 脳髄筋肉(「BBガールズのまだまだGIRLでいいかしら」)

都ホテルオークラ

 

20日(日)

わくわくシティーパーク

ゼスト御池

 

2月

2日(土)

BBガールズの土曜パームトーン劇場

カバー 松任谷由実「あの日に帰りたい」 中島みゆき「B.G.M.」

 

17日(日)

わくわくシティーパーク

ゼスト御池

 

ファーストアルバム「ラ・ブラバ/LA BRAVA」 先行発売 記念パーティー

 

20日(水)

ファーストアルバム「ラ・ブラバ/LA BRAVA」 発売

 

24日(日)

BBガールズの師匠と呼ばせてください 頂上決戦 2019 冬の陣

優勝 木曜屋師匠

 

3月

6日(水)

「恋してオムレツ」「夜明けの月に」「人生はミラーボール」「陽だまりの鳥」カラオケ配信開始

JOYSOUND

 

9日(土)

BBガールズの土曜パームトーン劇場

カバー オフコース「眠れぬ夜」 甲斐バンド「きんぽうげ」

「ラ・ブラバ/LA BRAVA」Tシャツお披露目

 

10日(日)

わくわくシティーパーク in 厚木

初の関東遠征

 

31日(日)

北山かなん デビューLIVE

スタジオ246 KYOTO

 

4月

6日(土)

BBガールズの土曜パームトーン劇場

超満員の盛況で京都ミューズホールでのライブ開催決定!

カバー 宇多田ヒカル「traveling」 Every Little Thing「Time goes by」

 

20日(土)

寛ぎと癒しの総合温泉施設 水春 ラジオCM

♪癒しのひととき すいしゅん

サウンドロゴを担当

ABCラジオなどで放送中

 

29日(月祝)

大喜利団体対抗戦 戦

「BBガールズのまだまだGIRLでいいかしら」チーム参戦 BB大喜利Tシャツ(ピンク)着用

 

5月

2日(木祝)

カオスな占い祭り

 

4日(土)

BBガールズの土曜パームトーン劇場

カバー 美空ひばり「リンゴ追分」 江利チエミテネシー・ワルツ」

 

19日(日)

BBガールズの師匠と呼ばせてください 頂上決戦 2019 春の陣

優勝 CRY

 

25日(土)

わくわくシティーパーク

ゼスト御池

 

6月

1日(土)

BBガールズの土曜パームトーン劇場

カバー 山口百恵「イミテイション・ゴールド」 中森明菜「Fin」

 

8日(土)

わくわく梅小路フェス

バンド はんなりディスコボールシャワー

梅小路公園

 

9日(日)

わくわく梅小路フェス

バンド はんなりディスコボールシャワー

梅小路公園

 

7月

6日(土)

BBガールズの土曜パームトーン劇場

カバー 山口百恵「乙女座 宮」 松田聖子瑠璃色の地球

 

サタデーミューズ

京都ミューズホール

ブッキングライブ

 

7日(日)

わくわくシティーパーク

ゼスト御池

 

28日(日)

わくわくシティーパーク in 淡路島

カフェ なごみ工房 ~ 笑む

 

29日(月)

淡路島 公開生放送

淡路島にんぎゃかステーション

 

30日(火)

夏だ! 浴衣だ! パームトーン祭り

 

8月

3日(土)

BBガールズの土曜パームトーン劇場

カバー オフコース「夏の日」 さだまさし「しあわせについて」

 

24日(土)

わくわくシティーパーク

ゼスト御池

 

9月

1日(日)

公式タオル 発売開始

 

7日(土)

BBガールズの土曜パームトーン劇場

カバー 竹内まりや「SEPTEMBER」 庄野真代「アデュー」

 

8日(日)

BBガールズの師匠と呼ばせてください 頂上決戦 2019 夏の陣

優勝 ゴハ師匠

 

15日(日)

アルバム「SHORE BREAK」発売記念 ~ 山下圭志 LIVE IN 名古屋Breath

初の名古屋遠征

 

23日(月祝)

わくわくシティーパーク

ゼスト御池

 

10月

5日(土)

サウンドパーク Vol.7

バンド はんなりディスコボールシャワー

大阪城野外音楽堂

 

13日(日)

BBガールズの土曜パームトーン劇場

カバー 甲斐バンド「最後の夜汽車」 小山卓治「ばあちゃんごめんね」

 

23日(水)

ハッピースマイル★ミュージック 秋のスペシャル!

競演 伴英将 ねこびより音楽部 鴨川ハルモニカ

 

11月

9日(土)

BBガールズの土曜パームトーン劇場

カバー 南こうせつ「夢一夜」 越路吹雪「枯葉」 松山千春「もう一度」

 

10日(日)

わくわくシティーパーク × ハピこと万葉集 in 富山県雨晴海岸

初の北陸遠征

道の駅 雨晴

 

24日(日)

GIG-1グランプリ

 

26日(火)

植村あきの火曜パームトーン劇場

たじさん生誕祭 ハロウィン企画

 

12月

7日(土)

BBガールズの土曜パームトーン劇場

カバー 布施明カルチェラタンの雪」 薬師丸ひろ子「Woman ”Wの悲劇” より」

 

15日(日)

高瀬川寄席

森乃福郎「井戸の茶碗

 

20日(金)

fm GIG「BBガールズのまだまだGIRLでいいかしら」 クリスマスプレゼント交換会

 

21日(土)

ラジオ大阪「桑原あずさの as life」

ゲスト出演

 

22日(日)

カオスな占い祭り

全曲リクエス

 

24日(火)

植村あきの火曜パームトーン劇場

クリスマス企画

 

29日(日)

年忘れ! パームトーン劇場デラックス

パームトーン・エージェンシー全員参加バンド

 

2020年

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1月

12日(日)

BBガールズの日曜パームトーン劇場

新曲 「天界の雫」

 

TIME FOR LOVEの日曜パームトーン劇場

 

16日(木)

FMおおつ「こんばんは、おおつ」

ゲスト出演

 

26日(日)

第8回 fm GIGアカデミー賞 授賞式

優秀大衆賞 BBガールズ

優秀作品賞 生放送部門 「BBガールズのまだまだGIRLでいいかしら」

優秀助演男優賞 脳髄筋肉、白魔導士(「BBガールズのまだまだGIRLでいいかしら」)

都ホテルオークラ

 

2月

1日(土)

わくわくシティーパーク

新曲 「天界の雫」

ゼスト御池

 

2日(日)

さよなら、音や ~ fm GIGと過ごした10年を語り歌う夜

嵐山 ライブレストラン 音や

 

9日(日)

BBガールズ Live Show 2020 ”LA BRAVA”

初のホールワンマンライブ

バンド はんなりディスコボールシャワー

京都ミューズホール(KYOTO MUSE)

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BBガールズの土曜パームトーン劇場(2020年1月12日)

BBガールズ今年最初のワンマンライブ。そして、KYOTO MUSEでの初のホールライブ前、最後のライブだ。

今年からカバー曲をなくし、毎月このライブで新曲を発表していくという。めちゃめちゃ楽しみ。今月の新曲はアニソンっぽいらしい。これまでのBBガールズにはないタイプの曲だという。MUSEへ向けた仕上げっぷりとともに大注目だ。

 

開演前に気づける大きな変化は、キーボードの楽譜立てそのものが最初からなかったこと。今日もカナさんの演奏をしっかり見ることができる。

 

年が改まっても、オープニングのBGMは「チャーリーズ・エンジェル」のテーマ。ここはまだ変えなくてもいいという判断みたい。確かにわくわくするインストだ。

続いてはもちろん、「Fai La Brava」。アルバム「ラ・ブラバ/LA BRAVA」の巻頭を飾るアカペラ。

それから観客の手拍子。すぐにカナさんが現れる。立ったまま、左手の指先を顔の方に倒した横向きのピース。同時に右手で最初のあのフレーズを奏でる。

たじさんは両手を上げ、左右に跳ねての登場だ。弓を引くような大きな動作で、カナさんと同じように顔の横に倒したピースで決めてから、歌へ。

「もっとオールドファッションド」

今年もこの曲が1曲目。少なくとも今月までは。ということは、MUSEでも1曲目なのか。いや、そう思わせておいて違う選択もあり得る。

今日のカナさんは派手な印象。高いポニーテール。でも、髪を束ねてるのは和むパンダのマスコット。衣装は銀河の半袖。紺に紫、そして星々が白く輝く。白のスカート。イヤリングも星形だ。

たじさんは逆に、下が銀河のスカート。上は白で、金色の円い模様がいくつか付いている。同じ金色をした丸い飾りのネックレスは、富山ライブの会場に出店していた「Garage CONTI」製かもしれない。もしかしたら、カナさんの小さなネックレスもそうなのかも。たじさんの左耳にときどきチラッと見えるのは、球形の太陽のイヤリングか。だとすると、右耳は月のイヤリングかもしれない。

たじさんの声が強い。つやつやもしてる。インフルエンザから完全回復だ。やった!

間奏で驚く。たじさんのスキャットが先月までと全然違っている。高い音から入って伸ばしていく。中盤も新しいメロディ。終盤は以前のスキャットをより高音で出している感じ。そこから声を震わせる。この大きな変化の理由は何か。もしかしたら、生バンドで行われるMUSEライブでこう歌われるからではないのか。すでにリハーサルは進んでいると聞く。バンドバージョンのアレンジに合わせての新しいスキャットなのでは。

たじさんの変化を受けてカナさんは音数を減らしているようだ。連打なしでのグリッサンドでサビへ。

あれ、カナさんが両肩を出している。登場時には全体を見逃すまいとして、かえって大きなポイントに気づかなかった。自分の鈍さにあきれる。

二人がアイコンタクト。「グッデイゾードファッショーーン」と声を伸ばすと、歌い終えたたじさんは再び横のピースを見せた。

 

「人生はミラーボール」

たじさんが「フーッ!」と声をあげ、右足を横にはねる。

長く「もっとオールドファッションド」が1曲目に固定されているから、実質今年の幕開けに選ばれたともとれる。1曲目にぴったりな曲だけど、めちゃめちゃ盛りあがるから、終盤のたたみ掛けにも使いたい。MUSEではどこに置かれるだろうか。

「Areyoulady?」で、カナさんは左手で、向かって左から右へ客席を指差していく。たじさんは左手をリズムに合わせてカナさんと同じ方へ動かし、「lady?」では手のひらを上に向ける。

「話題に事かーかないわ」 おお、ニューバージョンの譜割り! いつもは「い」も伸ばすのに、これはかなりレアだ。

2番の「Areyoulady?」では、カナさんの指差しが両手になる。内から外へ。先月から始まったこのモーション、定着してほしいな。たじさんは「lady?」でやはり手のひらを上にしてなめらかにまわす。

「あなた次第」を長く伸ばした声が実につややか。めっちゃいい。

たじさんが左手を頭の後ろに当て、マイクを客席へ。カナさんと観客が両手を上げて「BBガールズ!!」

「レインボー」を伸ばす声もスキャットも、全開だ。本当に力強い。こちらも力を込めたくて、僕は指を回さず手拍子を続ける。

たじさんは最後の音で両腕を上から曲線的に開き、「ありがとう」と微笑んだ。

 

 たじさんが左手をなぎ払って歌入り。

「それはウソじゃない!?」

強弱をつけて歌っていく。「声が聞きたくて悶えても」の「ても」は今月も強く。「Maybe I Love You」も強め。

サビに入ると横にステップ。前までは半身になって縦に踏み出す動きだったけど、この横の振り付けいいのでは。しぜんだし、行ったり来たり揺れる女心を暗示してるようにも受け取れるし、恋を認めたくなくて身をよじってる雰囲気もある。

最後の「Maybe I Love You」も強め。そこから吐息。

カナさんの指が跳ねる後奏。たじさんは左手で弧を描いた。

 

「みなさん、あけましておめでとうございまーーす」

「リニューアル バージョン ドヨパです。ニチパやけど」

「たくさん来ていただいて、ありがとうございまーす。うれしいですね」

「一週間ぐらい寝込んでたからさ、まだ正月な感じがする」

インフルから「復活。大復活。もうあり余っとるねん」

「またみんなの元気な顔が見れてね、今日はうれしいですね」

「多分みんなはたじちゃんの元気な顔が見れてうれしいと思うよ」

笑顔でピョンピョン跳ねるたじさん。

「田嶋は元気になりました。みなさん、ご心配おかけいたしました」

「ありがとうございます。今日もたくさん歌っていきたいなと思います」

 

話し終えたたじさんがおじぎをする。

「離れてもそばにいて」

照明は街灯のようなオレンジ。そのせいか、今日はたじさんが部屋の出窓から夜の通りを見下ろしながらうたっているイメージが浮かぶ。

その後、彼氏に直接甘えながら語りかけている雰囲気に。

カナさんの間奏はいつもより高い音域から始まり、中盤も今日だけの感触。また新しいバージョンが聴けた。ソロの終わりは、3番の歌入りを甘く告げるタッチ。

 

大きな手拍子。

クランベリージャム」

先月は最後にたじさんの回転がなかったので、もしかしたらもう回らないのかもと思っていたが、1番から回ってくれた。「フーッ!」

2番の大きな楽しみ。カナさんの指が跳ねる。音が弾む。たじさんは「朝が来て醒めてしまうもの」の後に「イェエーエー」と歌う。これはめずらしいのでは。だいたい「アアーアー」と歌っている気がする。

たじさんは2番でも繰り返しでも回ってくれた。ああ、なんて楽しい曲なんだ。

 

リズム、手拍子。たじさんのスキャット。カナさんの三連打。

「ひらいたトランプ」

アンコールでやるかと思ってた。fm GIG アカデミー賞の歌唱賞にノミネートされている曲で、最優秀歌唱賞はネット投票で決まるから、そのシステムの説明に時間をかけるかなと。

あれ、1番の後でもカナさんが間奏を変えているかも。あの三連の音は、曲の前半ではほぼ低音域で繰り返されるのがライブバージョンの定石だ。それが早くも高い音を使っている。今日だけのソロがここでも聴けるとは。

カナさんのコーラスが入る「ゆるがない男なら」で、二人が視線を交わし、笑顔になる。

2番の後の間奏。特に素晴らしかった先月を経て、さらに注目されるようになったカナさんのソロだ。入るところからまたかっこよくてオシャレで、一瞬間を置いてタイミングを変えるところがとても印象強い。さらに右指の見事な運び。先月封印した連打が、原曲と別の音で復活。三連打は鍵盤の真ん中高め、オリジナルよりは少し低い位置で。やった! 今月もすごい!

3番の最後でたじさんが声を張る。その後ろでカナさんのコーラスも絶妙に聴こえている。たじさんが再び強く張った声が伸びる。そのまま途切れさせずにスキャットへ移る。深い声。こんなに豊かなのに悲しみも感じさせる。身をよじるような。それから高音も聴かせていく。

ボーカルに聴き入っていたら、カナさんの三連打が帰ってきてはじけた。

 

ここでMCが入る。

26日のfm GIG アカデミー賞 授賞式のこと。

「ひらいたトランプ」の歌唱賞について。

 

「前半戦あと2曲お聴きください」

たじさんの言葉に添えたカナさんのピアノから、「泡のないグラス」

何だか、ピアノと声とメロディを感じるだけでも泣けてくる。そこに最も悲痛な歌詞が乗るのだからたまらない。

たじさんは絶唱しているわけではないが、こちらまで悲しみにつつまれていく。

おしまいのパートをうたうたじさん。高い声を悲しさでかすらせる。ふたたび透きとおった高音が、低くグラスの底へ沈んでゆく。たじさんはわずかに声を震わせた。

 

来るぞ。去年のカバー曲は、8月から前半最後に歌われていた。そこに新曲がとって代わるはず。

果たして、カナさんのピアノは、BBガールズが発表してきたどの曲とも違う調べを奏で出す。きれいなメロディ。そして、気高くも勇ましい。確かにアニメのオープニングっぽい気がする。

ビートが加わる。一気に勇壮さが何倍にも増す。わあ、アニソンっぽさもさらにさらに加速してる。めっちゃキャッチー。

たじさんが届ける歌詞は、格調高く美しい和語を散りばめている。

前半からカナさんのコーラスが入る。

サビでもカナさんのコーラス。たじさんはあくまでもかっこよく歌っていく。視線は空の彼方を見据えるように上げていく。

あのキャッチーな前奏が間奏となる。

二番では自然を示す言葉が次々と。森。岡。暗い海。緑の風。ナウシカが胸に浮かぶ。

神々という詞もあって、空を歌いもするから、千と千尋のハクもまた浮かぶ。

二度目の間奏は、あの前奏からさらに展開する。カナさんの指の動きも速く激しく高まる。

サビ前から戻ってくるたじさんの歌ももっと強くなる。

詞の最後の一行を歌う時、音が再びカナさんのピアノだけになる。きれいなメロディが続いていく。たじさんは掲げた左手をゆっくりと下していく。曲の世界に希望を見出したように、平和を確信したように、かすかに微笑んでいる。カナさんのピアノも歩みを緩めた。

最後は静かに終わったこの新曲、題を「天界の雫」という。

歌詞は、自然や生き物を見守るようで、ジブリが好きで自然や動物を愛するたじさんの好みに合っているのかなと想像する。もしかしたら、たじさんのそういう面を念頭に置いて書かれたのだろうか。

かっこよくて、想像以上にアニソンっぽいアレンジだった。確かに、これまでのBBガールズになかったタイプの曲だ。また、「泡のないグラス」の後を任せられるというのも秘かにすごいのではないだろうか。

 

二人が深々と御辞儀をする。いつものインストが流れ、一旦BBガールズが舞台を下りる。

郷愁を誘うこの曲は何なのか。これも映画音楽なのか。ずっと気になっていて、先月やっと冴沢プロデューサーに聞くことができた。答は、映画「明日に向って撃て!」のサントラに入っている曲だった。まさか。「HERE WE COME THE 4 SOUNDS」、「暴力脱獄」、「スティング」とならんで僕の生涯ベスト4に入る大好きな映画だ。いちばん好きな俳優ポール・ニューマンの主演作。大好きで何度か見てるのに、この曲は記憶にない。また見直してみよう。

 

カナさんがキーボードに戻ってくる。拍手で迎えたいところだった。最後は静かに終わったとはいえ、「天界の雫」はアップテンポな曲だったから、「カナーっ!」「たじーっ!」って、オープニングみたいに声援をおくりたかった。でも、「明日に向って撃て!」のインストでしみじみした後では、会場はそういう雰囲気ではなかった。控えめに小さく拍手するのが精一杯だ。たじさんもセンターへ。

 

そんなムードを、明るい前奏とたじさんの笑顔が一変させる。

「恋してオムレツ」

キュートな歌声。束ねた髪を右肩におろしたカナさんの「シュビドゥビ シュビドゥバ」。どんどん楽しさが層をなしていく。

さらに、たじさんの振り付けも好きだ。ボックス。卵を表す大きな半円。そして、肘を横に2回入れる動き。

カナさんの「ワー」は2か月ぶりの特大バージョン。

そして、間奏の肘を利かせて腕を振る動き。

2番の「ンー」もかなりいい感じ。

次の間奏は、短いMCみたいにたじさんの言葉があるのが恒例だ。

「2部ー、ということで」

話し始めたたじさんの衣装は、白い長袖のブラウス。細かく折れて少し立った襟元が特徴的。真ん中にあの丸いペンダント。カナさんも同様のブラウス。下はたじさんが赤、カナさんが青のスカート。どちらも四角いグレーの部分がある。ということは……

「登場しました、『ラ・ブラバ/LA BRAVA』衣装ー、懐かしい~」

2月9日(日)の京都ミューズホールライブのタイトルは、「BBガールズ with はんなりディスコボールシャワー ~Live Show 2020 ”LA BRAVA”」。だから、この晴れ舞台では、アルバム「ラ・ブラバ/LA BRAVA」の衣装で出る可能性もあるかもと思っていた。が、これでおそらくなくなった。ひとつ前のライブでこの衣装を見せたのなら、ミューズホールはきっと新衣装だ。もちろん、どんな衣装でも、新衣装でなくても、完全に楽しみます。

「心機一転、今日もがんばっていきますので、最後までお楽しみくださーーい」

3番の「イェイ」は高いダブルピース。「ワー」が大きかった時点で、今日は派手な方を行くのだ。

「優しくー 包んでー」手を腰に当てて、振り返るように体をひねるたじさん。カナさんも角度を合わせる。

歌も振り付けもコーラスも演奏も効果音もちょっとした仕草も、全部が楽しい。

たじさんがキーボードに近づく。たじさんが右手を、カナさんが左手を、斜めに上げて、「恋してオムレツ」のできあがり。

 

赤色。笑みを浮かべたたじさんが揺れる。たじさんが左手を動かすと、カナさんの最初の高い音が鳴る。そのあたりから、たじさんの表情が曲の世界に入っていく。

「苦い林檎酒」

カナさんの間奏が本当にどんどん楽しみになってきてる。楽譜がなくて両手の動きが見えるのは、すごくすごくいい。全然感じ方が違う。今日はひときわ高い音を使ったかと思うと、そこから音の虹を描くように下がっていく。実に素晴らしい。

そのうえ、誰もを惹きつけるたじさんのスキャットだ。美しいうえに情感が伝わって、のびやかで。

BBガールズの空気に染めあげることのできる曲。ミューズホールでは3曲目あたりに歌われるのか。オープニングにアップテンポ寄りの曲を集めて、4曲目ぐらい? 後半にとっておく手もあるけれど、序盤に二人の魅力を見せつけるために使う気がする。

 

MC。

新曲「天界の雫」

たじさんが予告していた通り、アニソンっぽい。リハーサルしながら「ここで主人公出てきて」とかイメージして。

神目線の歌らしい。

「これから、新曲なんで、またやるにつれ、いろいろ変わっていく曲になっていくので、楽しみ」

「今年のドヨパはリニューアル。カバー曲じゃなくて、新曲が毎月追加になっていく」

 

2月9日(日)のKYOTO MUSEでのワンマンまで、「もう1か月切ったんですよ」

バンド「はんなりディスコボールシャワー」がアレンジを練っている。

「すごいほんまに楽しいよね、スタジオね。ニヤニヤします。みんなすごいスキルが高いので」

「私たちももう追い込みに入ってますが、みなさんはもっと期待を高めていただいて」

カナさんがこう言うからには、相当自信があるはず。バンドでの仕上がりがすごいのだな。もちろんめちゃくちゃ期待している。

 

fm GIGアカデミー賞

「賞ほしいね。生放送部門、欲しいよな」

「うちらも毎年ええ感じにドレスアップ」

昔のBBガールズの衣装をミシンでリメイクしたい。

 

MCのしめくくりに合わせて即興っぽくピアノを奏でていたカナさんが、間をおいてから、あの3つの音と滴がそっとはねるような4つめの音を弾く。

「透明な水」

ピアノだけの演奏だ。今日のスペシャルだな。淡路島のアップライトピアノも素晴らしかったし。

区切りまでうたったたじさんが次の歌詞に移る前に、カナさんが高音を添える。

たじさんはふいに声を弱めたり、いつもより少し長く伸ばしたり、語尾を響かせたり。強めた声は光沢を感じさせるほどに。小さくして短く切る。やや吐息まじりに。そのたびに引き込まれていく。

「あなたの鼓動にも」でピアノをとめるカナさん。会場に残るのは、たじさんがゆっくりめにうたう「届くのに」だけ。1番から劇的だ。そこへ前奏のフレーズが寄せてくる。

2番のサビはテンポを緩めることなく、繰り返しに向けて高まっていく。

最高潮から「あなたをこんなにも」を次第にゆっくりにして、最後の音を伸ばす。カナさんの品位のあるピアノ。再びたじさんの声だけの世界が訪れる。「愛してる」も最後を長く伸ばす。カナさんのあのフレーズが入る。それでもまだたじさんの声が伸びる。この余韻。見事な着地。今度はカナさんのピアノだけの世界になる。カナさんの右手が水の中をさらに右へと渡っていった。

 

「夜明けの月に」

僕にとっては去年を代表する曲。

ボーカルの優しさ。ハーモニーの優しさ。今日もまた強く感じる。

歌詞も演奏も、どこを聴いても思う。これは希望の歌だ。

しかも、今日はそれ以上に、BBガールズが希望を伝えてくれる存在に見えた。聴こえた。そんなふうに感じさせるなんて、どんなにすごいアーティストなんだ。

今年もまた、「夜明けの月に」をたくさん聴きたいな。

 

たじさんが1歩前へ出る。肩幅より広く足を開く。左手を上げる。

「風のファンタジスタ

応援歌だ。手を打ち、サビでは右手の拳を上げながら、左手でも拳を握り締めて聴いていく。

強く豊かなたじさんの声。その歌を高く低く縁取るカナさんのコーラス。

クライマックスへ、たじさんの声がさらに強くなる。豊かに響く。強く豊かなままどこまでも伸びていく。最後は「アアーー」にたどり着く。

たじさんが左手をかかげる。僕もしばらく右手を上げてから叫んだ。「たじーっ!」

 

「まだまだ行くぜいっ」というたじさんの煽り。

ギターが鳴り響く。カナさんが高音を連打。あれ、その後右手がオシャレに弾んだぞ。今日はもう前奏からスペシャルバージョンだ。

「平成ガール」

こうなるとたじさんの歌の裏でちょっとした隙間を飾るような音にもわくわくする。もちろんたじさんの歌はしっかり届いてくる。その魅力がカナさんのプレイでさらに際立つ感じ。これって理想的な二人じゃないか。

間奏も今日のオリジナルっぽい。いいぞいいぞ。ギターが目立つところでも華麗かつロックなキーボード。

平成を彩る三つのコーラスも手ごたえ確かだ。

「ウォーイェーーーーーアアアアーアーーー」

たじさんもシャウトを変えている! ここはいつも、「オーイェー」だけを伸ばしているところ。後半が完全に変わっている。

「ウォーイェーーーーーアアアアーアーーー」

続けてもう1回。「もっとオールドファッションド」のスキャットも変わっていたし、これはやはりミューズホールのバンドバージョンに合わせてのことではないのか。

いつも違ってすごい後奏。今日はひたすら両手で連打。それから右手が高くずれていく。アバンギャルドという言葉が浮かぶ。ここの演奏の元っぽいのを淡路島ライブで見たときもそうだった。

「カナーっ!」

カナさんは左手でピースした後、オープニングで見せたように横ピース。たじさんも同じ横ピースを引く。

 

笑顔の二人にイントロが降ってくる。手拍子する二人。もちろん客席も。

「ガーディアン・エンジェル」

このところはかり知れない進化を続けている曲。今日も熱く燃えあがる。二人のハーモニーもたっぷり堪能できる。

たじさんがカナさんの方へ両手を揺らすと、カナさんのキーボードが鳴る。それがソロに入る合図だ。ここの間奏でも、またもやカナさんが今日だけしか聴けない音を繰り出す。オシャレでかっこよくてわくわくする演奏。一体今日何曲目なんだ。ソロの度に毎回すごい。声援を受けたカナさんは、右手のグリッサンドとともに左手で横ピースして笑う。

たじさんは最後の「ガーディアンエンジェーーール」から「アアー」へとひらりと移行。今日は手を動かさず、曲が果てるとともに首を上向けた。

 

カナさんをまねて両手でカウント。たじさんが右足を外に跳ね、広げた左の手のひらを見せるように上げ、「フーッ!」

「ラストの曲になりました。最大限盛りあがってください! 『まだまだGIRLでいいかしら』」

歌うたじさんの語尾がことごとく素敵だ。深く響かせる。弱く引く。強く張る。キュートにきらめかせる。

1番のサビ終わりは、左手の人差し指を上に向けて「フーッ!」

2番に入ってまだ増える語尾のバリエーション。ささやく。遠くへ放り投げる。

3度目の「フーッ!」は、左手の人差し指と同時に、右足を後ろに上げる。

サビの繰り返し。「歌っていいかしら」を高く上げながら、たじさんは首元に左手を添える。これは貴重なポーズ。めっちゃいい。

後奏のスキャットがこの上なくパワフルだ。やがてたじさんは両手を広げる。マイクは右手に持ったまま。肉声を会場中に撃ち込む。

カナさんのグリッサンドに合わせて、たじさんが跳ぶ。ステージに下りると同時に最後の音。

「ありがとうー」とたじさんが手を上げる。「たじーっ!」「カナーっ!」

拍手をしながら二人が去っていった。

 

戻ってきた二人に声援が飛ぶ。

「アンコールありがとうございまーす」

 

ここでMC。

2月9日(日)京都ミューズホールライブについて。

 

「2月の9日、がんばって用意してますので、大きな所で、初めてのホール……ホールっていうのがいいよね。あそこライブハウスって言いたくないねん。あえてホールって言いたいねん。ホールワンマンがバンドでありますので」

 

「本当にあたしたちも楽しみだし、みんなにも楽しみに思っててほしいし。あのう、何だろう、がんばって『来てほしいです』っていうのを、普段あたしたちの音楽を知らない人にもアピールをしている中で、『なんでこんなにがんばってるんかな』ってちょっと思ったんやけど、やっぱりその日ごろ応援してくれている、ね、熱烈に応援してくれてるみなさんに、やっぱり恩返しってこのタイミングしかなくて、結局歌でしか返せないってなったときに、別にあたしらのこと『全然興味もないよ』みたいな人にも声かけてでも『一杯にしたいなあ』って思うのは、『これからがんばっていくぞ』っていう気持ちももちろんあるし、やっぱりその満員の中でBBガールズがやってる姿を『ファンのみなさんに見てほしいなあ』っていうのがすごくあるなあと思いながら。

最後までがんばるので、みなさんもよかったら、お友達連れて来てくれたりとか、『こんなんあるねんけど』ちょっと興味ありそうな人とかに声かけてくれたらうれしいなあっていうふうには思います」

カナさんがきれいな音を奏でるなか、話すたじさんの目がうるんでいる。

こちらも感動でうるうるきてしまう。そんなふうに思ってくれていたとは。ファンのために満員に。自分の好みの音楽を届けてくれる好きなアーティストが、こんなにも、ライブを見に来る者のことを思いやってくれるなんて。これまでも何度も思ったけれど、僕はBBガールズのファンで幸せです。最高だ。

BBガールズはMCでもラジオでもジョークに向かう傾向があるけど、たまに聴かせてくれるこういう真剣なMCが、僕は大好きだ。本当に誠実で素敵なお二人だと思う。

 

たじさんがやさしい声のまま告げる。

「アンコールありがとうございます。あと2曲おつきあいください。 聴いてください。『陽だまりの…鳥』」

たじさんがおじぎをする。カナさんがピアノの調べを一度終わらせ、すぐに「陽だまりの鳥」の前奏を弾き始める。ほんの少しずつ高まるみたいに。とてもていねいに。

絹のようなたじさんの声。そこに淋しさと悲しさ、弱っている感じが混じり、次第にその色を濃くしていく。傷ついた姿。カナさんのコーラスがやさしくも痛々しい影となって寄り添う。

真摯なMCからのバラードに、泣けて泣けて。

たじさんのうるんだ目は、陽だまりの鳥が紛れてゆく空を見上げる。

カナさんのピアノが緊迫感と劇的さをつれてくる。

たじさんの声は強まるが、悲しみは失われない。弱まったかと思えても、強さも残っている。泣くような声。ただ、絶望に暮れているわけではない。一段階だけ高く澄み上がってから、たじさんの歌が消えた。

 

たじさんが深いおじぎから体を起こす。

「新年1発目の土曜パームトーン劇場。今日は日曜ですが。来ていただきまして、みなさんどうもありがとうございます。今年も羽ばたいていけるようにがんばっていきますので、応援よろしくお願い致しまーーす」

両手を合わせてマイクを包み、もう1度おじぎ。

たじさんに笑顔が戻る。弾むような大きめのステップ。前奏の音を口ずさむ。

「境界線はいらない」

たじさんが右手を振る。客席ではBBガールズタオルが揺れる。

「ラララ ラララ」

会場がひとつの音に集っていく。

後奏。今日最後のスキャットはのびやかにつややかに。

たじさんがリズムに合わせて左右に跳ねる。

「みなさんありがとうございましたーーー」と伸ばした右手を振る。

カナさんの最後の連打。たじさんがちょっとだけ跳んで両手を上げた。

 

「たじーっ!」の声に手を振って応える。

カナさんはおじぎした後、「カナーっ!」の声に横ピース。

両手を振り、投げキッスしていたたじさんが、カナさんを見て右手で横ピース。同時にカナさんも左手で横ピース。ステージの端でおじぎしてから、BBガールズが去っていった。

 

MUSEライブ前、最後のパームトーン劇場が終わった。

もはや何も心配はいらない。全ての曲が進化した。毎月続けてきた経験で、BBガールズはより強く素敵にかっこよくなった。課題曲を乗りこなしてきたことで、音楽の技術もさらに磨かれたはず。舞台捌きも見事なものだ。そういった裏打ちがあるから、メンタルだって何重にも守られている。

たとえ何かアクシデントがあったとしても、客席にはファンがいる。どんなことでも全部受けとめて、絶対に楽しめる自信がある。完全に大丈夫。

次にライブで「境界線はいらない」を聴くときは、MUSEのエンディングだ。みんな晴れやかな顔で歌い、演奏し、タオルを振って、「ラララ ラララ」と声を合わせていることだろう。何人か泣いているかもね。

それじゃあ、2月9日日曜日、京都ミューズホールで会いましょう。

 

  ライブのアーカイブ映像はこちらです。

freshlive.tv

1月12日 event space PALMTONE

もっとオールドファッションド

人生はミラーボール

それはウソじゃない!?

離れてもそばにいて

クランベリージャム

ひらいたトランプ

泡のないグラス

天界の雫

恋してオムレツ

苦い林檎酒

透明な水

夜明けの月に

風のファンタジスタ

平成ガール

ガーディアン・エンジェル

まだまだGIRLでいいかしら

 

陽だまりの鳥

境界線はいらない

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毎月ものすごく楽しみにしていた秘蔵音源CDとイラスト入りポストカードの入場特典がなくなったのは惜しいが、いそがしいお二人の負担が軽くなるなら、歓迎すべきことだ。

それに、CDに入れるべき曲がないのだな。新曲が入るのは、今年末にリリース予定だというBBガールズ2枚目のアルバムになるはずだから。

こういうふうに毎月新曲が増えていくなんて、おまけにそうやってアルバムができていく過程を一年間体感できるなんて、とてもとても楽しみ!

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2019年 生大喜利参加リスト

参加させていただいた大喜利大会と大喜利会。

細字は観覧のみ。

 

参加53回。前年より20回減。

遠征は、東京4、広島2。広島で大喜利できたのは初めてでした。

 

1月

3日(木)

ニューイヤー大喜利

 

13日(日)

24時間大喜利 グランドフィナーレ

 

27日(日)

URRAIグランプリ

 

2月

3日(日)

叩き上げ 昼の部

 

11日(月祝)

大喜利マイドン会

Ups大喜利ライブ 復活戦

Ups大喜利ライブ 本選

 

17日(日)

答龍門

 

24日(日)

BBガールズの師匠と呼ばせてください 頂上決戦 2019 冬の陣

 

3月

10日(日)

大喜利未来杯

 

23日(土)

春の東西大喜利祭り

 

24日(日)

EOT 第4章

 

4月

2日(火)

hello大喜利ナイト

 

7日(日)

大喜利愛好家がお客さんからもらった単語を使って即興でお題を考える大喜利イベント

 

14日(日)

ホシノ企画イズノットデッド2

N2

 

20日(土)

5時間みっちりしょっぱい大喜利の会

 

28日(日)

大喜利未来杯

 

29日(月祝)

 

30日(火祝)

平成の31問 ~大喜利で平成を振り返ろう~

Ps CAFE 大喜利

 

5月

3日(金祝)

オオギリバッティングセンター

 

12日(日)

オオギリダイバー HYPER DASH vol.10 トリオトーナメント

オオギリダイバー 29 予選

オオギリダイバー 29 本選

 

19日(日)

BBガールズの師匠と呼ばせてください 頂上決戦 2019 春の陣

 

6月

2日(日)

Ups大喜利ライブ 復活戦

Ups大喜利ライブ 本選

 

7月

7日(日)

N2 アンカテ

N2

 

20日(土)

大喜利メガトンキック

 

21日(日)

マイドン会 縛り大喜利王決定戦

 

8月

11日(日)

ナカノ A to Z

 

18日(日)

KOBE OGIRI TOURNAMENT K-1 ミドル級トーナメント

KOBE OGIRI TOURNAMENT K-1 ヘビー級トーナメント

 

9月

1日(日)

Ups大喜利ライブ 復活戦

Ups大喜利ライブ 本選

 

8日(日)

BBガールズの師匠と呼ばせてください 頂上決戦 2019 夏の陣

 

14日(土)

大喜利サティスファクション

 

10月

6日(日)

EOT 第5章

 

20日(日)

無謀な昼

 

27日(日)

大喜利サバイバー

 

11月

2日(土)

ナカノ A to Z タイマンラッシュ

 

3日(日祝)

二塁大喜利研究所

 

4日(月休)

Ups大喜利ライブ 復活戦

Ups大喜利ライブ 本選

 

17日(日)

東京地獄大喜利 攻 前半

東京地獄大喜利 攻 後半

東京地獄大喜利 交

 

23日(土祝)

大喜利明後日杯

 

12月

1日(日)

hello大喜利グランプリ

 

14日(土)

SOC 木曜屋ラウンド

 

15日(日)

高瀬川寄席