CRY

Twitterには長いやつ

わくわくソウルフィーバー(2020年9月20日)

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マハラジャ祇園に初めて入る。今日はバブル期のファッションをして集い、歌を聴いてダンスするという特殊なライブイベントだ。変なサングラスを一旦かけてみるが、マハラジャは地下だと聴いていたので、階段が危ないかもと思い、外した。が、入り口すぐには階段はなく、平野ノラの赤い衣装に身を包んだあきっすん・あきさんがいて、あっと思った時には検温されていた。こちらもバブリーな髪型で奥の方にいるBBガールズ・カナさんに挨拶する前に、店員さんにお金を払う流れみたい。そう思ってたら、マハラジャの人に見えていたのは、髪を上げた曽我さんだった。まぶたが光るカナさんからドリンクチケットを受け取り、2杯目がほしくなったら曽我さんからドリンクチケットを買うように言われる。

階段を下りてフロアに入ると、赤い髪のショートカットでサイバーな服を着たオシャレな女性から「CRYさん」と言われる。なぜこの人は僕の名前を知っているんだ。「masaeで~す」と言われるまでわからなかった。

モーリーさんを見つけ、そばに行く。全然勝手がわからない。masaeさんに「KCさん、どこで歌うんですか?」と聞くと、何と目の前のダンスフロアだという。ステージはなかったんだ。正方形のダンスフロアの角にあるのがお立ち台だという。長方形じゃなく、こういう形なのか。そして、四隅全部にある。それぞれ、高くて大きいお立ち台と、一段低いお立ち台、お立ち台に上がるための段が一段。ダンスフロアの周りをぐるりと通路が取り囲み、その外側に豪華なソファが並んで、ボックス席をいくつも作っている。豪華なのは照明も飾り付けも何もかもだ。

試しにお立ち台に上がって、踊るふりをしてみる。青いサングラスの冴沢さんが笑っている。今日は盛り上がりましょうね、と思う。

ドリンクはライブ前に受け取っておくべきだろう。踊るときっと喉が渇く。奥の壁際にあるバーカウンターに向かう。途中のソファにいた、ずっと知らない人だと思っていた女性が手を振ってくる。「あたしだよー」たじさんだった。ファンでもわからない変身ぶり。

ジンジャーエールを持ってダンスフロアの正面に帰る。後ろにVIPルームがあるのに気づいて行ってみると、そっちの方が冷房が効いている。しかし、ここだと歌うアーティストから遠くなるし、仕切りもある。元のソファに戻った。その前をひょうひょうと通り過ぎようとする人をつかまえた。「ゴハさん!」仕事の都合がついて来ることができたそうだ。こうなると、ゴハさんを歓待して楽しんでもらうのが僕の役目だ。正面は混んできているので、ゴハさんモーリーさんを連れて左横のボックスに移動した。

 

今日の主役、KCさんこと山下圭志さんが登場、「わくわくソウルフィーバー」の開幕だ。ジュリ扇を持ったBBガールズ、あきさん、籾井優里奈さんを引き連れている。ちゃんと、たじさんは緑のジュリ扇、カナさんは紫のジュリ扇だ。ラテンキラーズの二人が通路に出て、座っているお客さんをダンスに連れ出そうと誘っている。だが、みんな恥ずかしがって断ってしまう。僕は立って行きたいが、ソファの真ん中に陣取ってしまい、動きづらい。ラテンキラーズも僕のところには来ない。ダンスのゲームが得意なゴハさんは率先して踊るだろうと思っていたが、動かない。仕事の後でかなり疲れている可能性もある。

最初の2曲は意外と静かな立ち上がりになっている。もっとノリノリでいいはずなのだが。たしかに、客としてはどこまで出て行っていいのかわからない。その時、入り口の方から、男の人が弾むように踊りながら歩いてきた。あれは、えーちゃんさん? 似ているが、違うようにも見える。その人は歩きながら他の客にも立って来るように呼びかけている。行くしかない。早く行きたい。えーちゃんさんがこちらに来る前に飛び出した。ラテンキラーズが僕に気づいて、ダンスフロアへ導いてくれた。えっ、アーティストが歌う同じスペースに入って踊っていいのか。ダンスなんてできないが、音楽に合わせて体を動かす。照れている場合ではない。今日はハジケるのだ。ソファで落ち着くのは違う。だんだんフロアで踊る客が増えてくる。音と照明とダンスの中で、あきさんが連れていってくれたのだったか、僕はお立ち台に上がった。高い方まで。蛍光の黄緑のシャツはとっくに脱いでいた。

お立ち台で少し手を上げると、すぐ天井に着いた。両手で天井を支えるようにしてみる。これでは「まっすんラップ」のパラパラもできない。あきっすんと優里奈さんが別のお立ち台で2曲ずつ歌う。「ウタヒメ」が聴けてうれしい。自由に踊りつつ、サビ前の腕の振り付けは一緒にやった。

 

BBガールズが二人で同じお立ち台に上がる。僕は低い方のお立ち台へ移る。ここなら手を上げる動きもできる。

1曲目は「情熱のベル」。普段からカナさんも立って踊るナンバーで、けっこう前にカナさんが演奏せずに踊ると聴いて、真っ先に思い浮かんだ。この前の土曜パームトーン劇場で振り付けが変わり、「フーッ!」って言う回数がぐっと増えた。踊ったり「フーッ!」って言ったり、宝箱を開ける振り付けもお立ち台でやるとひときわ楽しい。曲はあきっすんや優里奈さんと同じく、短めのマハラジャバージョンだった。

たじさんが「高所恐怖症なんだよ」と言っている。カナさんもそうだ。僕だって高所恐怖症で、飛行機も観覧車ももう二度と乗りたくないし、歩道橋さえ嫌いな程だ。でも、飛び降りられるぐらいの高さなら大丈夫。

2曲目は「アタシはバリア」。高さにひるむたじさんを支えるべく、大きめの声で「そっぽ向いててね」と歌った。3月からやってきたサビの振り付け、まさかマハラジャでやることになるとは。

 

TIME FOR LOVEの「シーソーラヴ」は、お立ち台での踊り甲斐が大きかった。泳ぐ動きは上半身を乗り出して。ちなみに、伴さんは今日カタカナで「バブリー」と書いたTシャツを着ている。

ディスコタイムがあり、往年の洋楽で好きに踊る。パームトーンファンのさまざまな方々が踊っている。すかいどんさんは写真撮影にまわることも多かった。

SOSさんがラップでKCさんを呼び出す。KCさんワンマンライブの第2章。

BBガールズがコーラスしている「JETTY」と「ハバナ・モヒート」は、アルバム発売直後からコーラスの入るタイミングをチェックしてある。BBガールズの振り付けやKCさんの動き、いつもはステージのじゃまにならないように、客席に座って控えめにやってるけど、今日は大きく動いていいよね。横に滑る動きが気持ちいい。

 

ラジオでも予告していた通り、KCさんはチークタイムも用意していた。

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赤い髪のmasaeさんに上品に手を取られ、チークを踊る。普通は腰に手をやるのだろうけど、KCさんの彼女だから、できるだけ触らないようにした。masaeさんがダンスが上手なので、僕は合わせていただけ。僕が何もしなくても、masaeさんはクルリと回転してみせる。他には新婚さんや、同じ平野ノラファッションのあきさんと優里奈さんがペアになってチークしていた。何度目かのクルリの後、masaeさんの巧みな動きで、僕はしぜんに優里奈さんとのペアに移る流れになった。しかし、ここで僕が優里奈さんの手を握ったら、優里奈さんのファンが悲しむだろう。僕は優里奈さんに触れず、両手の高さだけ合わせて間を空け、あたふたあたふたとエアで踊るようなことになった。「私がちゃんとエスコートできず、すいません」と、優里奈さんは気の利いたことを言ってくれた。いえいえという感じで、僕はmasaeさんの元へ帰った。クルリ。

 

8月の「わくわくパームトーンサンデー」でダンスのレクチャーがあった「たとえば Call Me」。クライマックスが来た。まずはステップの確認。僕は先月のレクチャーも受けたうえ、昨夜遅くその動画も見なおしておいた。問題ない。肩を右へ左へ。沈みながら。左前へ、戻して足踏み、右後ろ、左足をクロス、90度右回り、跳んで足を整え手を打つ。みんなで90度ずつ回っていくの、よかったな。「コーミー」の両手の動きも。間のそれぞれ自由なダンスも。

 

再びのディスコタイム。さらに踊る人数が増える。ダンスフロアのすぐ裏のDJが、ヒット曲を連ねる。僕にとってコーラのCMのかっこいい曲だったのが「ホット・スタッフ」へ、阿部慎之助の登場曲が「セプテンバー」へ、本来の姿に変わっていく。

主役のKCさんが戻ってきて、中心になってダンスし続ける。すごい熱気。ずっと盛り上がり続けている。

 

2時間ちょっとの狂騒を終え、マハラジャの階段を上る。

来たときは、バブリーにタクシーで帰ることを勧められていたが、歩いた方が早そうだ。喉がかわいている。ずっと踊っていた。あの中を抜け出して、受付まで戻って曽我さんからドリンクチケットを買い、また下りてバーカウンターで交換なんて無理。休む時間なんてないから。

 

モーリーさんとゴハさんと、風流な町を歩きながら笑い話をする。これからBBガールズらパームトーン・エージェンシーの本拠地event space PALMTONEに移動して、アフターパーティだ。

 

今度こそ、変なサングラスをかけて入場した。ウェルカムドリンクのスパークリングワインをおかわり。サンドイッチやクロワッサンにおかずもついたケータリング、おいしくてよかった。次は青いワインをいただく。たじさんが「マンハッタン・ラプソディ」だとジョークを言う。BBガールズの曲名と同じカクテルがあるらしいけど、これとは違うでしょう。

 

ライブがあるらしい。やったぜ。

まずはラテンキラーズが3曲。「恋のバカンス」「恋のフーガ」そして、オリジナル曲の「花・誘惑・恋」。「花・誘惑・恋」は去年今年とfm GIGアカデミー賞で見て踊ったもんね。今日も踊る。ラジオにちなんで「飛び出せ!」という掛け声も飛ばしてしまった。今日はいいよね。

パームトーン勢はマハラジャと別の曲を歌ってくれる。

 

さあ、BBガールズ。

「マンハッタン・ラプソディ」!

たじさんのジョークは、ここで歌うことへのフリだったのか。

「ハア」というスキャットと「フウ」というコーラスが心地いい。

シティポップ感があるから、KCさんのイベントで歌うのにふさわしい。

 

KCさんとBBガールズで「たとえば Call Me」をもう一度。やったー! 再びみんなで右へ90度ずつ回っていく。楽しいぞ。

 

各賞の発表。

ベストカップル、ベストドレッサー、ダンシング・キング、ダンシング・クイーンなどが発表され、豪華な勲章が手渡されていく。

先陣を切って盛り上げたラテンキラーズとえーちゃんさんが、僕にとってのMVP。2組ともしっかり表彰されていた。

僕も急遽おまけでダンシング・ナイトに選んでもらい、「金の延べ棒」をいただいた。

受賞コメントでは、「僕は流れに乗っただけで、最初に盛り上げた人がすごいと思います」と言った。ラテンキラーズとえーちゃんさんを念頭に置いて言った言葉だ。この2組の力が本当に大きかった。

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 KCさんもmasaeさんもすごくいい笑顔で僕にまなざしを向けてくれていた。そのことが、賞以上にうれしい。

 

たじさんがケーキを運んでくる。ファンからKCさんへの誕生日ケーキだ。たじさんを中心に、みんなで「Happy Birthday to You」を歌ってお祝いだ。

KCさんは9月生まれなので、去年も名古屋Breathで祝福されていた。おめでとうございます!!

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その後、バーカウンターの方で楽しくしゃべっていると、前の方がめちゃくちゃ盛り上がっている。BGMに合わせて歌う。踊る。掛け声を上げる。ダーはまさんが豊かな声量でみんなを引っ張っている。ラテンキラーズも踊っている。

松田聖子「Rock’n Rouge」が流れ出す。カラオケでよく歌う曲だから、前の集団に近づいて軽く歌っていると、「お前、歌詞を知っているな。そういえば、懐かしのアイドルドラフト会議にも出ていたな。詳しいんだろ、行け」みたいな感じで、いちばん前に引っ張り出された。みんなの方を向いて歌う。「ピュア ピュア リップス!」の大合唱や、松田聖子への声援が僕に向かって飛んでくる。受けとめて手を振ったりする。何なんだ、この騒ぎは。おもしろい。

次々に曲がかかる。70年代終盤から90年頃までのヒット曲ばかりだ。ジュディ・オング「魅せられて」、近藤真彦「ギンギラギンにさりげなく」、ピンクレディー「WANTED」、レベッカ「RASPBERRY DREAM」、工藤静香「MUGO・ん…色っぽい」、中森明菜「DESIRE」、BOOWY「Marionette」、田原俊彦「ごめんよ涙」、石井明美「CHA-CHA-CHA」など。いちばん歌えそうな人が前に出て歌い、振り付けし、みんなが踊り、歓声をあげる。

松本伊代センチメンタル・ジャーニー」を女のひとたちに譲ろうと遠慮したのが心残りだ。甲斐バンド「HERO」は前で歌った。

渡辺真知子かもめが翔んだ日」でたじさんが前に飛んできた。よくカバーしている曲だ。これでさらに盛り上がる。

いつの間にかあきさんもいる。曽我さんもいる。もうステージに上がるし、マイクも使うようになっている。僕もステージで中原めいこ「君たちキウイ・パパイヤ・マンゴーだね。」をえーちゃんさんと歌い踊った。

とてつもない狂乱の騒ぎ。最後は沢田研二勝手にしやがれ」がかかり、よくライブでも歌っている冴沢さんがついにステージに上がって歌う。他にもいっぱい、アーティストもファンもステージにいる。僕もあきさんに上げてもらった。みんなで歌い踊り、「アーアーアーアー」と両手を揺らす。

 

これでアフターパーティも大団円。本当にすごかった。ここでのMVPはダーはまさんだ。

「何この楽しさ!」と言い合うたじさんはバブルの扮装。忘れていたが、僕も変なサングラスをかけたままだった。

盛り上がる曲をかけ続けたのは冴沢さん。火曜パームトーン劇場の第2部と、木曜日の番組「かしこTV」で、客の歌の好みを知っているから、選曲はお手の物だ。

それを伝えると、冴沢さんは極上の笑顔で僕の背中をトントン叩いた。こんなに上機嫌の冴沢さんは初めて見た。

 

バブル期の恰好で集まって遊ぶのが、ここまで盛り上がるとは。初めてマハラジャに入り、初めてお立ち台に上がり、初めてチークを踊り、初めて変なサングラスをかけ、初めて松田聖子の役をやり、その結果めちゃくちゃ楽しかった!

すごい日だった。

このイベント、来年もやると決まったとか。

当然だな。