CRY

Twitterには長いやつ

生大喜利振り返り日記 -1(2015年 ケータイ大喜利)

サイボーグ隆盛(現おる・にちん)さんが活躍した「誰が興味あんねんツイート大賞」など、2015年も年間300本ペースでお笑いライブに通い出す。浅草でダンシングヒーローを見たり、12年ぶりに「いしだちゃん祭り」に行ったりもした。けれど、この年は少しライブを見る数が減ったはずだ。生活の中心が「ダイアンのよなよな」の「津田の未来は明るいぜよ」になっていたから。

 

木曜日の「よなよな」放送中から水曜日まで、何を津田さんに結びつけられるか考えて、案をメモしておく。そして、水曜日の深夜から木曜日の朝、もしくは昼過ぎまで「津田の未来」のメールを書く。部屋の中で歩きながら書いたり、寝落ちしてしまったり。夕方からの仕事でたまに休憩が取れると、カフェに入ってメールを補強した。そうやって、毎週7個か8個は「津田の未来」を送った。いちばん多い週は13送った。「津田の未来」を出してから余力があれば、他のコーナーにメールした。

「津田の未来は明るいぜよ」のコーナーが始まると緊張する。自分のメールが読まれないうちに西澤さんが「以上となっております」と言わないか、めちゃくちゃ冷や冷やした。1つ読まれるとホッとして、ようやく少し落ち着いてコーナーを聴ける感じ。

毎週「津田の未来」を考えるのは正直大変だったが、もし読まれなかったら悲しい。何としても読まれたい。西澤さんに選ばれたい。津田さんにウケたい。

 

2015年は「けつぎしりえが黙ってない」の年だ。

番組の中で、津田さんの嫁のケツがデカいとイジるノリがあり、僕もよく奥さんの理絵さんを「津田の未来」に登場させた。あと、母上のきみ子さんも。

「けつぎしりえが黙ってない」では、最初のカラオケのやつと、コンサートでケツをおさえてしゃがむところ、ミサイルマン・西代さんの営業に乗り込むやつが気に入っている。ちなみに、僕は「ケツぎし理絵」と表記していた。誰が興味あんねん。

ただ、自分でいちばん好きな「津田の未来」は、ギャロップ・林さんが大谷翔平と対決する話。「健フォーエバー! 健! 林健!」

あとは、「布袋バタヤスと烏っ川耕二がシンキゲックスを組む」やつ。

 

一方、「笑い飯の月曜お楽しみアワー」(金曜から月曜に移動していた)は終わってしまった。ラジオ投稿も、大喜利も、全てはここから始まった。メールが読まれて番組グッズが送られてくるとき、必ずスタッフさんの直筆メッセージが書かれていた。素晴らしい配慮。大好きな番組だった。

 

レイザーラモンRGのあるあるミュージック勝負!」(「あるあるミュージックショー」から改名)も終わってしまった。最終回まで素敵だったな。NSCの施設を使って、次々といろんな芸人さんの授業が受けられるRSCという最高のイベントも開いてくれたRGさん。送ったあるあるを「全部読めなくてごめん」なんて、これ以上ない優しい言葉をかけてくれた。

 

好きな番組は、それはもうできるだけ長く続いてほしい。

僕はTwitterのプロフィールに、投稿している番組の名前を書くようになった。

 

11月。お笑いに加えて、久々に演劇にも通い始めた。「よしもと オフ・オフ・ブロードウェイ」に、こがちゃんさんら芸人さんが出演していたから。

 

12月の初め、携帯の調子が悪くなった。念のためバックアップをとっておこうといろいろいじっている最中に、「ケータイ大喜利」からメールが来た。事前にお題を知らせてくれるメルマガだ。答を送っても全く読まれないので、投稿もせず、メルマガも読まなくなっていたが、このときはメールを開いてみた。

番組でルーキーと呼ばれている、まだ採用されたことのない人専用のお題もあった。

「この宝くじ売り場、当たる気がしない! その理由とは?」

本当に何年ぶりだっただろう。そのお題にだけ、5個ぐらい答を送ってみた。

 

ケータイ大喜利」放送当日。

宝くじのお題が始まる。正統派の答に始まり、だんだん強烈な答が読まれていく。この時点で、僕の答は採用されないなと思った。笑い飯の「とれとれ5本市場」でも、僕は最初か2番目に読まれることが多かった。ぶっ飛んだ答があまり出せないから。

「やっぱりこれぐらいパワフルな答じゃないと読まれないんだな」

そう思っていたら、ジュニアさんが宝くじお題最後の答だと言って、僕の名前を告げた。

答は、「くじが濡れてる」

初めて「ケータイ大喜利」で読まれた。ジュニアさんと今田さんは笑ってくれたが、板尾さんは「いいけど、アンテナ3本はなあ……」という反応だった。ジュニアさんと今田さんの後押しみたいな感じで、何とかアンテナ3本になった。あのときアンテナ2本+の札が導入されていたら、確実に2本+だっただろう。強烈な答を続けた後にシンプルな答を出すという、ジュニアさんが作った流れにも助けられたと思う。

 

その日の深夜、IkorihaYimiranさんから、お祝いツイートをもらった。「ケータイ大喜利」レジェンドのイコリハイミランさん。番組でイコリ・ハイミランさんと呼ばれていたが、後に生大喜利で会ってイコリハ・イミランさんだと知ったイコリハさん。バトルZAライブで1人コントを見たことがあったイコリハさん。

こういうの、うれしいなと思った。大喜利好きの横のつながりというか。

大喜利は相変わらず怖い。いい答を出せそうな予感が皆無だ。実際に大会を見ても、みなさんスピードがすごい。いつだったか、ひらたいさんがリツイートか何かしていた、すり身さんと誰かがタイマンで大喜利している動画を見たが、二人とも次々と答を出していて、信じられない世界だと思った。

それでも、いいかも。投稿で出場権をもし得られれば、本番でダメでも恥じる必要はないのでは。

僕は「第5回ATC大喜利ぐらんぷり2016」のWEB予選を受けることにした。

 

ケータイ大喜利」の翌日が、M-1グランプリ決勝だった。その裏で行われていた「SOC JUSTICE K ROUND」が、この年僕がただ一度だけ見たアマチュア大喜利のイベントだ。

SOCとは、千日前大喜利チャンピオンシップの略。SOCの大会で優勝したジャスティスKさんが、自分のやりたい企画を紅鶴で行える。それがこのイベントらしい。

入場して驚いたのは、DJが爆音で音楽を流していたこと。

普通の大喜利はほぼなく、変わった企画満載だった。すり身さんの大喜利の流儀を知ることができた。輪っかに腰かけて大喜利し、成績が悪いと輪を回される大喜利タイムショック。タイトルだけ覚えているのが、かわいいネコちゃん大喜利

客も大喜利できるチャンスがあるというので内心ドキドキしていたが、参加は立候補制で、「ハイ! ハイ! ハイ! ハイ! 俺が行くー!」みたいな人が前に殺到した。すごい勢い。みんなノリノリだ。記憶にある外見から推理するに、あのうちの1人はワッツさんだったはずだ。

オモロ川だいすけさんとあすかさんのネタが見れてうれしかった。

 

12月中旬。「津田の未来は明るいぜよ」で、「津田さんの嫁がオリンピックの水泳、リレーのアンカーで登場。プールに飛び込むと、ケツのデカさでプールの水が全部外にあふれ、対戦相手の選手たちもプールサイドに流されてしまう。津田さんの嫁は、水のなくなったプールを歩いてゴールイン。これが新時代の水泳だ」というネタが読まれた。

これに津田さんがキレた。「謝りに来い。謝りに来てもどついたる」

もちろん芸でですけど。

 

2015年の大晦日は木曜日だった。「ダイアンのよなよな」の放送日。

晦日スペシャルで、リスナーと生電話で話す企画があるという。僕は「2週前にキレられたのがショックで、このままでは年を越せません」という設定でメールを出した。あと何分かで今年も終わるという頃、西澤さんから電話がかかってきた。

西澤さんに「CRYさんは謝る気とかはないでしょう?」と水を向けられ、「そうですね」と流れに乗り、最終的に津田さんからすーを差し上げられて和解するという結末になった。

ダイアンとの電話が終わると、番組ではもうカウントダウンが始まる。まだ電話はつながっていたので、僕は電話越しにダイアンのカウントダウンの声を聴いていた。