CRY

Twitterには長いやつ

BBガールズの土曜パームトーン劇場(2020年4月4日)

キーボードの位置が真ん中寄り、つまりいつもより左に見える。マイクスタンドは、舞台のセンターよりはっきり左にある。さらに左に丸テーブルがあり、ライブ中継へのコメントを見るためだと思われるタブレットが乗っている。

 

先月からの消毒と換気に加えて、入場制限が始まった。最大15人まで。観客どうしの間隔を広く取るためだが、会場のevent space PALMTONEは、告知写真に写るテーブル席以外に、L字型のカウンターもある。15人なら充分に余裕がある。受付にはカナさんお手製のマスクもそろっている。きちんと対策をしてライブを開いてくださるのは本当にありがたい。

僕の方もマスク着用で来て、駅に着いたら石鹸で手を洗っている。会場でもアルコール消毒する。

 

マスクをしたまま席につく。1曲目予想は「天界の雫」だったが、さっき直前で気がついた。「天界の雫」だと、先にカナさんが1人で登場するときに音がない。キーボードが入る前のイントロが長い曲は、「もっとオールドファッションド」「ガーディアン・エンジェル」以外だと……あれ、「夜明けの月に」しかない? 静かな曲がオープニングを飾るのだろうか。

 

チャーリーズ・エンジェル」のテーマ。今日はちゃんと最初から手拍子。

客席の左右の壁を照明がはっている。初めて見た。いつもは観客にさえぎられているのだな。きれいなものだ。

「Fai La Brava」、さあ、今月の1曲目は何だ?

 

音が閃く。先月と同じだったか。BBガールズ第2章はこの曲スタートで固定するのか? 「ガーディアン・エンジェル」だ。

カナさんが現れる。「カナーっ!」 やばい。名前を叫ぶとマスクがずれることがわかった。鼻や口が出るおそれはないが、上にずれてちょっと変になってる感じ。手拍子はとめたくないから、なおす隙がない。

カナさんの衣装は、向かって右上から左下へ斜めにラインが走っている。ラインより上が紺、下はベージュっぽい色。半袖のワンピースで、袖はシースルー。靴は黒。

ゆったりした足取りで、たじさんが堂々の登場。カナさんとおそろいの衣装。カナさんが紺色の部分が、たじさんは黒。下はグレー寄りかも。短いブーツっぽいのも黒。ペンダント。そしてそして、特筆すべきは、黒いシースルーの手袋だ。その上から右手はブレスレット、左手は腕時計か。手袋をして歌うのを見るのは初めてだ。

サビの羽の振り付けをしない部分で、たじさんがやや半身になり、曲げた足を交互に前へ。

カナさんの間奏。期待通り今日だけの特別な演奏が聴ける。音色の移り変わりの美しさ。いきなりこういうソロが聴けてしまうぜいたく。「カナーっ!」

二人のハーモニーが聴けるサビを繰り返す。最後はたじさん一人で「ガーディアン・エンジェーー」と伸ばし、語尾の「ル」を吐息に溶かせた。「たじーっ!」

 

「人生はミラーボール」

びっくりだ。こちらも先月に続いての2曲目。今月は後ろでやると思ってた。

「話題にことかーかないわ」 今日も「い」を伸ばさずに「わ」を引っ付ける。

2番の「Are you lady?」で、カナさんのまねをして両手の人差し指を内から外へ動かしてみる。BBガールズ二人のライブでは、このジェスチャーが定着している。

ときどきたじさんの髪の内側が赤く見える。赤いイヤリングをしているのか。

「あなた次第」でポーズを決め、手を上げていく。長く伸ばして歌い、語尾はわざとちょっとかすれさせる。

「こんなもんじゃないでしょ」からは、いつもと変えて甘えるようにかわいらしく歌う。

マスク越しの「BBガールズ!!」

後奏はスキャットのたじさんとともに手を回す。今日は小さく回すのは少なめだ。

いつも通りの大好きなところあり、今日ならではの変化あり。よかったな、「人生はミラーボール」

 

まさかの「平成ガール」!

この3曲を続けて初めにやってしまうとは。あおりなしで始まるのも久々だ。

今日も前奏を変えている。両手で弾くカナさん。いきなり惹きつける。

「明治、大正、昭和、平成」の動きが、先月と対照的に細かい。

カナさんの大きな見せ場、後奏。両手で細かく速く弾きながら鍵盤を上がって下りていく。たじさんはいっしょに弾く動作をしていない。

「平成ガール」は毎回変わりながら進化し続けているが、今月は特にいろいろ違った。何よりめちゃめちゃ盛りあがった。すごいぞ。

それにしても、終盤のたたみかけによく使う曲をもう3つも使った。定番で残っているのは「風のファンタジスタ」と「まだまだGIRLでいいかしら」だけだ。終盤何をやるのだろう? 「天界の雫」は確実だが、あと1曲はほしくない? 「それはウソじゃない!?」? もしかしたら、「アタシはバリア」?

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MCは、開催できたことへの感謝の言葉から。

来れない方も多いため、FRESH LIVEでの生中継に寄せられたコメントを確認しながら。

リハーサル中もずっとマスクをしていたという。

 

木屋町の桜がきれい。

去年4月のBBガールズの土曜パームトーン劇場も、桜が満開の日だった。あの日は大盛況で、目標としていた観客数を超え、京都ミューズホールでのライブ開催を決定づけた。帰りは遠まわりをして桜を愛でた。

ちょうど1年後にこんなことになるとは。でも、きっと大丈夫。よくなるのにそこまで時間はかからない。心配ばかりしてられない。対策はしっかりして、あとはできるだけ楽しむしかない。

 

「ダメなところも」

ミューズホールで初披露された2月の新曲だ。

たじさんの声、カナさんのピアノ、そしてたじさんが書いた詞をかみしめてこのバラードを聴いていく。

最後のパートは、やはり恋愛のことをうたっているように受け取れる。いや、でも、たじさんがカナさんにハグしてほしいと求めているとも考えられる。淡路島のライブから何度か解釈を試みているが、聴くたびごとに感じ取るしかないのかもしれない。文字で発表された歌詞を読めば、印象が変わるだろうか。

 

「夜明けの月に」

静かめにうたうたじさん。バラードと希望の歌の両面を持った曲だけど、今日はバラード寄りでうたっている気がする。

サビでカナさんのコーラスとともにうたうと、たじさんの表情がほころんできた。と思えたが、やはりまたしっとりとうたっていく。黒の衣装で手袋もしているから、雰囲気を大事にしているのかもしれない。

不意に、泣けてきた。入場制限を行い、来ることができないファンも多い。そんな中で健気に、しかしたくましくがんばるBBガールズ。今BBガールズのライブを生で見れているありがたさ。

もともと2011年の震災のときに書かれた曲。つらいとき、厳しいときに聴くと、よりいっそう沁みる。やはり僕にとって「夜明けの月に」は特別な作品だ。

 

ビートが鳴る。顔を上げたたじさんが、強気な表情になっている。

「ひらいたトランプ」

1番が終わると、たじさんは吐息のようなスキャット。いつもより多くささやく。黒のワンピースに黒手袋での「ひらいたトランプ」も、ムードが高まっていい。

カナさんの間奏。リズムを変えて踊るように歩く両指。この音が気持ちいい。後半はオリジナルバージョンを踏襲しつつ実はひそかに変えてある印象。

カナさんが楽しそうに弾いているのが作用したように、表情が緩むたじさん。それからまた切ないスキャットへ。歌い終えると、笑顔がこぼれた。

 

イントロでたじさんが、左によけていたマイクスタンドを中央へ。

「苦い林檎酒」

マイクスタンドを黒い手袋で握って歌う感じ。曲の中に入り込んだたじさんの表情。黒い手袋に包まれた両手を動かす仕草。

高く力感を抜いたような、いつもとはまた違ったスキャット。カナさんの名前は呼ばない。カナさんが描く音のグラデーションが、しぜんに観客を間奏へ導き入れる。先月聴いて虹だと感じたあの音色も再び。

後奏はたじさんのあのスキャットをたっぷりと。

全てが絶品の「苦い林檎酒」だ。

 

初めて聴く前奏。新曲だ!

黒手袋が似合う雰囲気。たじさんの手の動きに目が奪われる。「苦い林檎酒」からの流れも完璧。期待がぐんぐん上昇していく。

マイクスタンドの最上部に片手を乗せて歌うたじさん。「十字を切る」なんていう詞が出てくる。外国文学の香り。こういうのもめっちゃ好みだ。ボーボワールの名前も聴こえる。

曲調はジャズっぽくて、ひたすらかっこいい。「こういうの、カナさん好きやろうな」と思って、すぐに自分の愚かさに気づく。「ちゃうわ、カナさんがつくったんや」4月の新曲はカナさん作曲だと発表されていたのに。

たじさんの歌に魅了されてしまう。こんなにジャズっぽいのもしっくり歌いこなしている。実に様々な曲を見事に歌い切れるたじさんの強みが、ここでもまた圧倒的だ。オシャレに、もろさを感じさせるほど切なく、強く豊かに、高く。この1曲の中でも、たじさんの歌声が移り変わっていく。

カナさんの演奏もすごい。ソロは激しい、速い、細かい連打。劇的なのだ。ずっと品があってスタイリッシュで、それでいて不穏さも予感させるような。よくぞつくってくれ、弾き遂げてくれているものだ。

カナさんの音が消え、たじさんの「ナナナナナナナナーナナーーー」という声だけがステージに余韻を残した。

これはブレイクかもしれない。もしも続きが始まったときにじゃまにならないように、静かに待つ。そのまま灯が消えた。新曲は終わったのだ。思いきり拍手をした。

「これまでのBBガールズにはない、でもBBガールズの世界観には合っている曲」と予告されていたけど、その通りだった。BBガールズはまた新たな武器を手に入れた。

 

BBガールズが去った舞台に流れる曲が変わっている。先月までは「明日に向って撃て!」の静かな、郷愁を感じさせる抒情的な曲だった。今聴こえているのはジャズっぽい。「落穴と振子」の後に合うと判断されたのだろう。以前の土曜パームトーン劇場で聴いた覚えはある。おそらく去年の夏以来じゃないかな。それ以降は、静かな曲をカバーした後に「明日に向って撃て!」のが流れる形になっていた。

この曲なら後半の登場シーンでも声援しやすそう。もちろん、静かな曲の後などは先月までの曲もいいと思う。

 

「落穴と振子」を思い返しながら待つ。黒の衣装も似合っていた。

もしかして、後半の衣装は赤なんじゃないか。黒とのコントラストで。去年10月の赤いワンピースも特によかったし。12月26日(土)のKYOTO MUSEライブのチケットも昨日発売になった。MUSEライブのポスターは赤の衣装だ。

 

ビートの中をカナさんが再登場。衣装は白だった。カラフルな細いストライプのスカート。茶色のコルセットベルト。ほどいた髪にカチューチャ風の布に見える髪飾りが目を引く。

ややあって現れたたじさんも、上は白。色違いのストライプのスカート。コルセットベルトは黒。たじさんのスカートは青紫が、カナさんは赤が目立つ。たじさんはイヤリングを変えたようだ。カナさんも変えたように見えるがどうか。

「もっとオールドファッションド」

スタートにぴったりの曲で後半の幕を開ける。

1番の後で新しいスキャットが聴けた。

 

前奏で明るくはじけるたじさんの表情がいい。

「恋してオムレツ」

客席のスペースが広いから、体をひねる振り付けも存分にできる。

「ワー」はもちろんMUSEバージョンで大きく。

「心が弾むの」で腕を上下に揺するたじさん。うきうきしてる感じが伝わって、これもいい。

間奏での観客への言葉は、FRESH LIVEで生配信を見ている人々にも向けられる。

両手を高く上げての「イェイ!」

ラストのポーズも、両腕を思いきり広げた。

 

前奏で笑顔のたじさん。おお、先月とは逆の並びで「恋してオムレツ」と続けてきた。

3月の新曲「アタシはバリア」

たじさんは歩きながら、すねたような心配しているようなニュアンスを込めた声で、彼氏に語りかけるように歌い出す。カップルがいる街の情景が浮かぶ。

円を描いてバリアを張り、前に出した手を動かす振り付け。サビの歌詞はやはり「好き好き好きと言って」のようだ。なんてかわいらしい曲。ほんとにもう、曲もたじさんの声もカナさんの間奏もコーラスも振り付けも、何から何まで全部キュート。

先月の新曲も今月の新曲もめちゃめちゃ大好きだ。

 

MC。

今の「アタシはバリア」と今月の新曲のコントラスト、ギャップ。

いつも思うけど、いろいろな曲を完成度高くやってのけるのがBBガールズの魅力のひとつだ。

「あたしが手袋をつけてきた訳がわかっただろ?」

 

FRESH LIVEのコメントを確認していく。

今月の新曲のタイトルは「落穴と振子」。送り仮名なしの表記。

おお、早く歌詞が知りたい。

 

カナさんが「わたし今日ふわふわしとるわ」と言うと、たじさんが「ふわふわしーてるーとー」って「アタシはバリア」を歌い出す。こういうの好き。たとえワンフレーズだけでも 「聴けた!」って思う。軽く歌っても普通の歌とは違っているし。

 

「離れてもそばにいて」

先月はなかったから、MUSE以来だ。

たじさんが甘えた感じでうたう。ライブで「離れてもそばにいて」を聴くと映画の1シーンのような画が浮かぶことが多いが、今日はとにかくたじさんの声が甘いという印象だ。気持ちを述べる詞になると特に。語尾の響きもキュートに甘かった。

 

「それはウソじゃない!?」

「風のファンタジスタ」より後の可能性もあるかと思っていたが、もう行くのか。「もっとオールドファッションド」も「それはウソじゃない!?」も出して、終盤はどうなるのだろう。

もはや定番曲と「天界の雫」以外でとってあるのは「クランベリージャム」だけだ。「クランベリージャム」からの「風のファンタジスタ」か、「クランベリージャム」の後にMCか、「陽だまりの鳥」が先でアンコールに「クランベリージャム」か。

横に動くたじさんとカナさんの動きがシンクロするのがきれいだったり、二人の向きが別なのもまたいい感じだったり。

声を合わせる狭間にたじさんがスキャットを入れるのも好き。今月も聴けてうれしい。

 

曲が終わって「たじーっ!」って叫んだが、声がかすれてしまった。水を飲みたいところだけど、マスクをずらして水を飲んでマスクを戻す隙はない。手拍子は絶対にとめたくないし。

 

すぐに始まる「クランベリージャム」

やはり水を飲まなくてよかった。

たじさんが1番を歌い終えて回る。「フーッ!」ちゃんと声が出た。喉は大丈夫だ。

2番でカナさんの指が跳ねて音が増えるところ、いつ聴いてもわくわくする。

たじさんは今度は半回転。むこうを向いてから曲に合わせて、足を高く上げるステップ。歩くようにして前に向きなおる。

3回目もゆっくり半回転。今度は少し早めに前に戻る。

いろんなパターンがある「クランベリージャム」のサビの動き。回るもよし。回らぬもよし。その時その時どんな身振りでも、ファンはうれしいものです。

 

MCはなかった。

「風のファンタジスタ

今日だけの特別バージョン。だからこそ2番の歌入りでひときわ盛りあがる。

後奏のたじさんの声。この力強さ、潤い、なめらかさ、のびやかさ。今日も素晴らしい。

 

カウント。カナさんのあの前奏。たじさんは例のポーズで「フーッ」、それから跳ねる。

先に来たぞ。「まだまだGIRLでいいかしら」

ああ、たかぶる。立ってやろうか。今日の広い客席ならいいんじゃないか。でも、後ろにもお客さんはいる。立ちたい気持ちをぐっとこらえる。けど、座ったままで立ってるのと変わらないぐらい動くもんね。

間奏の「カナーっ!」も最大限を超えるつもりで。

歌も演奏もアクションもコーラスも素敵だった。めちゃくちゃ楽しい!

 

「最後の 曲に なりました」

「天界の雫」

もともと1曲目に予想してたけど、逆に最後だった。昨夜のラジオ「BBガールズのまだまだGIRLでいいかしら」で、たじさんが「一番ハイテンポ」と言ってた。それは意識してなかった。こういう新たな見方を教えてもらえるのってうれしい。

ライブで最後に聴いた後、「天界の雫」オリジナル動画チャレンジに参加したから、動画をつくるにもできた後確認するにもショートバージョンを繰り返し聴くことになった。だから、2番の詞が新鮮だ。

ショートバージョンのみ歌詞が公開されたおかげで、それまで「空」だと思って聴いていた詞が「宇宙(そら)」だと知った。今日はその後初めて生で聴いているから、また違った印象の「天界の雫」だ。舞台がよりスケール大きく、地球だと思える。負けないもんね。

 

「ありがとうございましたーっ」

言葉に力を込めてから、BBガールズが去っていく。

 

こちらも力を込めた手拍子で、BBガールズを呼び戻した。

 

12月26日(土)京都ミューズホールでのライブの告知。チケットは昨日から買えるようになっている。再びバンド「はんなりディスコボールシャワー」を率いてのステージだ。

 

MCの間にBBガールズタオルを取り出す。「境界線はいらない」で振るだけでなく、最初から肩にかけておけばいいんだ。富山やゼスト御池やMUSEではそうしてたのに、本拠地での土曜パームトーン劇場になると忘れてしまう。先月も途中で出したんだった。慣れというか安心感からだろうか。

 

FRESH LIVEのコメントを確かめる。書き込んでくれる人が増えていた。

 

「曲順がほんとにいろいろ組めるようになったので。曲が増えたことによってね」

うれしいことだなあ。BBガールズのライブがますます充実していく。11月にはセカンドアルバムも出る予定だし。

「また来月1曲増える」

このマンスリーライブ「土曜パームトーン劇場」で、毎回1曲ずつ新曲がお披露目されていく。

 

「今日は開催できて本当にうれしいなっていう気持ちと、みんなのことも心配だし」

 

「来月も開催できるように、みなさん、閉じ込めていきましょう」

「ひとりひとりが自分だけじゃなく、周りの人のことも考えてということですよね。自分は大丈夫って思っても、もしかしたら人に迷惑をかけることもあるかもしれませんので。またね、『あのとき大変やったなあ』って言う日が来ますので」

僕は全力でとじこもる。できるかぎり早く落ち着くように。5月もBBガールズの土曜パームトーン劇場が見たいのだ。どうなるか本当にわかっている人などいないだろうし、結果はわからない。だけど、後悔したくないから。来月もライブを見に来れるように、できるだけのことを。

 

「アンコール2曲お聴きください」

「陽だまりの鳥」

やさしくうたうたじさん。それでいて弱くはなく、つやつやした声を聴かせてくれる。

たじさんの声が強めになる。が、悲しみもたたえている。

カナさんのピアノが高まる。たじさんが泣くような声になる。

後奏はいつもと違うスキャット。ため息をまぜていつもより長く。カナさんのピアノが戻るとハミングへ。そこからさらにもっと高いハミングに。なんてきれいな声だ。

「陽だまりの鳥」がまた感動を与えてくれた。

 

「境界線はいらない」

前奏でたじさんが「カナちゃんのかわいいマスクを着ける」と言って、マスクをする。カナさんも。マスク姿のBBガールズ。「斬新じゃない?」そのまま歌い演奏していく。

サビに入るところでたじさんがマイクを持ち替え、たしかに右手を振っている。

ステージ上も客席もマスクしてる異例のライブになった。

歌い終えたたじさんは「またねーーーーーっ」

またが来月になりますように。

 

声援が飛ぶ。FRESH LIVEが見れるようにタブレットを持って、BBガールズがステージを下りた。

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客席で、FRESH LIVE 視聴者へ向けたコメント。

「さみしいけど、ここで歌えてうれしいなあという気持ちが今日はすごくあふれてきました。あたりまえのことだったのがね。本当に1回1回のライブを大切にしていきたいなと改めて思わざるを得ん感じでした」

 

ファンも心から感謝してます。今日ライブを見れたことは特別ありがたいと感じる。本当にうれしい。

 

たじさんの目がうるうるしているように見える時があった。気のせいかもしれない。

後半、バックの音の激しさに気づいた。これはめずらしい。

「透明な水」と「泡のないグラス」がどちらもなかった。「泡のないグラス」は重さを感じさせることのできる曲だから外した気がする。今は明るい曲、そして希望の歌を届けようということか。ただ、バラードが少ないという感覚はなかった。きっと「ダメなところも」と「夜明けの月に」の存在感がそう思わせるのだろう。

異例のライブ、普段に負けず楽しませてもらった。これを心に刻んでおこう。

 

MUSEライブのチケット、手売りは今日が解禁日だ。年末がめちゃめちゃ楽しみ! 日程が発表されてすぐに休みは取ってある。

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 ライブのアーカイブ映像はこちらです。

 (会員登録が必要です。生中継はどなたでもご覧になれます)

freshlive.tv

4月4日 event space PALMTONE

ガーディアン・エンジェル

人生はミラーボール

平成ガール

ダメなところも

夜明けの月に

ひらいたトランプ

苦い林檎酒

落穴と振子

もっとオールドファッションド

恋してオムレツ

アタシはバリア

離れてもそばにいて

それはウソじゃない!?

クランベリージャム

風のファンタジスタ

まだまだGIRLでいいかしら

天界の雫

 

陽だまりの鳥

境界線はいらない

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「落穴と振子」はエドガー・アラン・ポーの小説をモチーフにしていると聴いた。僕は「恐怖の振り子」というタイトルで読んだ。自分が好きだった小説がBBガールズと結びつくなんてうれしいな。

アガサ・クリスティーの「ひらいたトランプ」もそうだ。

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来月もBBガールズのライブが見たい。

どんな状況になっても、希望はなくさない。「明日に向って撃て!」のポール・ニューマンのように。「マイライフ・アズ・ア・ドッグ」のイングマルのように。

心配してもきりがない。落ち込み過ぎることはない。やれることをきちんとやって、あとはできるだけ楽しむ。

好きな言葉がある。

 太陽を振り仰げ、そうすれば影は見えない

                  ヘレン・ケラー