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Twitterには長いやつ

BBガールズの土曜パームトーン劇場(2019年7月6日) アーカイブ視聴

行きたかったですが、どうしても行けなかったので、FRESH LIVEのライブ中継アーカイブを見て、2019年7月のBBガールズ 土曜パームトーン劇場の感想を書きます。いつもより簡易的な書き方になってしまいますけれども。

 

七夕前日ということで、宇宙の星々や銀河がプリントされた衣装。カナさんはワンピース。たじさんは上が白の半袖で、下が宇宙のスカート。目に入っている範囲では、たじさんのスカートの方が明るい色使いに見える。

 

「もっとオールドファッションド」

たじさんの1番の歌い方がいつもよりサバサバした感じ。

間奏でリズムに乗らずに動きを止めるのも珍しい。

 

「それはウソじゃない!?」

カナさんが楽しそうに弾き始める。座りながらでも曲に合わせて向きを変えるのもいいな。

僕ならもっと手拍子して聴きたい感じ。

たじさんはかわいくとか色っぽくとかいたずらっぽくとかではなく、貫禄を感じさせる歌い方。低音を利かせている。「シュビドゥビドゥビドゥバッパー」の前に吐息をはさむの好き。3つめの「シュビドゥビドゥビドゥバッパー」から高い声を使い出してハッとさせる。

 

「ガーディアン・エンジェル」

お二人ともステージに出ているのに、いや、たじさんが後から登場する形のときを含めても、「ガーディアン・エンジェル」のイントロでBBガールズが手拍子しないことってあっただろうか。最近すっかり定着しているから僕が忘れているだけか。それとも、新しい演出か。客席の方が先に手拍子を始め、それからたじさんも手拍子。

6月の土曜パームトーン劇場で生まれ、わくわく梅小路フェスを経て洗練された、守護天使の羽の振り付け。

 

MC。

今日のカナさんはセクシー宣言。

 

「離れてもそばにいて」

カナさんのピアノが他の楽器より目立っている。いいなあ。

たじさんは久しぶりに、アメリカのショーでスポットライトを浴びている歌姫のイメージ。余裕を持って客に微笑みかけていく。歌唱力に自信があるからこそ、と映る。

この曲はじっくり聴き入りたいところ。

 

「苦い林檎酒」

「離れてもそばにいて」からの流れで、カナさんのキーボードがいつも以上にしっかり存在感を持って耳に流れ込んでくる。

たじさんは「小さな優しさで酔えるけど」の「け」で、kの音を発音しないような歌い方を見せる。

間奏でのたじさんのスキャット。急にテイストを変えて澄んだ高音にする。こういうのを聴くと、「二度と同じ演奏はない。同じ曲でも毎回違う。ライブは生き物だ」と改めて痛感する。やはりBBガールズは生で聴きたい。そう思えるライブができるお二人なのだ。

また後奏のスキャットの素晴らしいこと。たじさんの歌の力を強くアピールできる見せ場だ。聴いていて元気が出てきた。

 

「透明な水」

白い円に浮かんだカナさんが前奏をつむぐ。たじさんは赤い照明に染まったシルエットになって揺れている。カナさんの前奏の最後から二番目の音でたじさんにスポットが当たり、最後の音でカナさんのスポットも明るさを増す。

「心を知りたくて」の「て」が、歌のヒロインの心の揺らぎを表しているようだ。

 

「ひらいたトランプ」

お辞儀をした姿勢のままでいたたじさんが、リズムに乗り出す。これくらいの切り替えはもうお手の物だ。

カナさんは丁寧に弾いている感じ。コーラスもいっぱい聴ける。カナさんのピアノとお二人のハーモニーを印象づけられる曲だ。

そして、たじさんは強気に男をなじる詞を体現するボーカル。

後奏の英語詞もスキャットもまたもや素晴らしく、それをカナさんのピアノがさらに魅力的にしている。これもまさにBBガールズ。

 

7曲目が終わったところなので、お二人は衣装を変えに行く。ここは大声援で送り出したいところ。

 

インターバルの照明に新たな工夫があった気がする。右と左を交互に照らす。カナさんとたじさんの居場所を示しているようで印象強い。

 

 「長いMC」

 

新しい衣装でのお出まし。わくわく梅小路フェスのブースに出展されていたという、紫が基調で緑も大きめに入ったノースリーブのドレス。お二人のイメージカラーでもある。たじさんは下に白のTシャツを着ている。もしお二人ともノースリーブのまま着られたら、ユニットの形態は違うけれど、映画の「ドリームガールズ」みたいにいっそうステージで映えるかもしれない。

生で見れていたら、カナさんの髪や耳飾りの様子ももっとわかったことでしょう。

 

七夕のお話。

 

たじさんが「そろそろ息合うかどうかちょっと試してみてもいいですか?」と客席に語り掛け、カナさんは高いきれいな音を弾いている。ここは即座に拍手で応えたいところ。

 

カウントから入って「フッ フー フッ フー」と声を合わせるお二人。それがもっと続くと思いきや、早く切ったたじさんが「私 ついて行くわ」と歌い出す。「ほんと」とカナさん。カラオケで歌うとき( )付きで書かれている部分の詞をカナさんが歌い、かけ合いになるのだ。BBガールズがカバーするのにふさわしい。

「乙女座 宮」

原曲は山口百恵

「今から旅に 出ようとあなたが もしも誘ってくれたら」

最後の「たら」をたじさんが実に優しくかわいく歌う。これにはやられてしまった。もうこの時点で原曲を超えている。BBガールズの曲で近いのは、「恋してオムレツ」か。かわいくて幸せな曲。

「幸せを探しにゆくの」と下げた語尾の響きの豊かさ。

「さーああー 流星に乗ってーーー」からのサビ。カナさんが細かく奏でるきれいな音が、星のきらめきを表しているようだ。

「銀河大陸ぅ」のつやつやした語尾がまた素敵。「星のぉーっ」もまたまたいい。

間奏のカナさんもまたたく星の世界。

僕の今月のカバー曲予想は、「乙女座 宮」と、小林泉美の「Dancing Star」だった。めずらしく1曲当たった。星ですぐ思い付いたいい曲だし、ラジオ「BBガールズのまだまだGIRLでいいかしら」でたじさんが「マイドンさんが浮かぶ」とおっしゃってたから。マイドンさん、獅子座の化身っぽいもんね。

とにかくこれは名演! 数あるBBガールズによる名カバーの中でも特に大好き。いつか絶対生で聴きたい!

 

カナさんが「ささのはさらさら」の「たなばたさま」を弾く。過去に何度かあったように、曲はそこからまたしても見事な変身をとげる。

 「瑠璃色の地球

「夜明けの来ない夜は無いさ」

この歌い出しだけで一気に泣けてきた。今の僕の心にはいちばん刺さる。

ついさっきまで「乙女座 宮」で幸せな気分だったのが、一気に「瑠璃色の地球」の世界だ。その中に僕がいる。

松田聖子のカバーだけれど、僕が好きなボーカリストが僕が好きな声で歌っているから、歌詞が何倍も素直に心に入ってくる。深く沁みてゆく。

僕が好きなボーカリストは、壮大な天から見つめる聖母のように、あるときは地球を代表する凜とした女性のように、かと思えば「あなた」に寄り添う身近で大切な存在のように、声の表情を変えてゆく。ほんのちょっと前、「ささのはさらさら」を聴いているときはおさない少女のような顔をしていたのに。

やがて僕が好きなピアニストによる後奏。宇宙を感じさせるような、生命を思わせるような、時間が続いてゆくことを教えているような、繰り返し。

何ということだ。もう1曲のカバーもとてつもなくすごいじゃないか。これもいつか生で聴けたらな。「悩んだ日」や「哀しみにくじけそうな時」、このカバーを思い出せばいい。ありがとうございます。

 

高いきれいな音。ここはこの曲しかない。

「夜明けの月に」

BBガールズのオリジナル曲。希望の歌。

お二人の声が重なる。「この胸の愛しさを 歌に乗せて」

「歌に乗せて」の優しさが、心をほどく。そこから何もかもがあたたかく感じられる。ホーンの音も。背景の星は青くても。「もしひとりになっても」

「すぐに朝は来るから 震えないで」

朝は来るんだ。夜は明けるんだ。そう勇気づけてもらえた。

 

カナさんのピアノが高音を奏でる。そして、前奏へ。

めずらしく、曲紹介なしでの「陽だまりの鳥」

今の僕にとって、「夜明けの月に」「陽だまりの鳥」という並びは最高だ。BBガールズのラジオにも、この2週、この順番でリクエストを送った。

カナさんのピアノだけで、カナさんのコーラスも入って、この曲が聴けるありがたさを、あらためて感じる。

「あなたの背中が 浮かんで消え たぁ」かすらせた弱いたじさんの声が哀しい。

少し前に、この曲の「あなた」は恋愛の対象にかぎらないと、気づかせてもらえた。亡くなった大事な人かもしれないし、もう会えなくなった友達かもしれない。

湧き上がる繰り返し。カナさんは今月は高い方でコーラスだ。たじさんの語尾に泣き声が混ざる。「あーーーなたのーせーなかがーあ~あ」というフェイク。このところ変化している最後のスキャットは、全身で泣くような太い声からなめらかに「ンーーー」というハミングに移り、さらに「ウーーーーーーーー」という澄んだ高音になる。これだけ伸ばして弱めていっても、声はきれいなまましっかり届く。このボーカルのすごさよ。

 

たじさんの影が左手を上げている。

「風のファンタジスタ

「陽だまりの鳥」に続く王道の並び。今日久々の力強い曲になっていく。

カナさんがソロを少し変えた気がする。

この後奏もすごい。強い声を長く長く伸ばし、自由自在に揺らすし上げるし。

最後はカナさんの調べに合わせて曲線的に体を動かしていたたじさんが、ひきよせた夢を掲げるように左の拳を上げていく。

 

終盤に入る短いMC。

「たじちゃんは?」「スター」

「カナちゃんは?」「天才」

というコール&レスポンス。

そんなことは言えといわれなくても、ずっと心の中で思っている。

圧倒的なボーカルで惹き付けるたじさんは、僕のスター。まぎれもないスター。

キーボードとコーラスはもちろん、作曲も編曲もこなすカナさんは、天才。普通じゃできないことをやってのける。僕の音楽の知識は乏しいけれど、僕が知るかぎり編曲(アレンジ)とは、前奏や間奏をも含むはず。あのフレーズも、そのメロディも、この盛りあがりも、カナさんがつくっているのだ。

だからこそ、口にするときは気持ちを込めて言いたい。形式的な決まり文句にしたくない。だから僕は、万感の思いを込めて、自分がここぞと思うタイミングで、全てを二文字に託して叫ぶ方が好きだ。

「たじーっ!」

「カナーっ!」

 

クランベリージャム」

こんなに後ろで歌われることはめったにない。

おしゃれに軽やかに歌うたじさん。壮大な曲とはまた違う魅力。本当にどんな曲でも、その曲に合ったやり方で歌いこなしてしまうのだ、このスターは。

ステップも手振りも軽快に。わあ、たじさんが回ったぞ! これは是非、定番にしてほしい動き!

「朝が来て醒めてしまうもの~おー」とフェイクもはさむ。カナさんの音色もグリッサンドも本当に好き。たじさんの腕の動きの美しさ。

「one more love love love love」と、いつもよりloveがひとつ多いのが今日のレシピ。

 

「人生はミラーボール」

いつもより落ち着いた感じ。たじさんが客席にレクチャーするような動きでノせていく。

かと思えば、「あなた次第」を伸ばすところで「あーなたしだーーーーーーーーーあ~あ~い」とフェイクを入れる。間奏のカナさんに注目させるために退いていた舞台左後方から、おどけてペンギンみたいなちょこまかした動きでセンターに帰ってくる。

たじさんが客席に知らせて煽って「BBガールズ!」

声を合わせるところでカナさんは鍵盤から両手を離し、人差し指を出して上げる。そこから自然な動きでグリッサンドに続く。こういうところにも天才を感じる。

 

「ノっていきましょう! 『平成ガール』!」

カナさんの前奏がいつも新鮮だ。わくわく梅小路フェスのバンドバージョンを見たからというだけではない気がする。毎回どこかは変えてるんじゃないだろうか。

シンバル?を含んだようなビートが目立つ。「いつの間にやら夜みたーあーぃ」に「アー」と付け足したたじさんの声が繰り返し響く。

バンドではないので、「Love Love Love Machine」からのカナさんのコーラスは控えめ。と思ったら左の駆け上がるグリッサンドだ。

たじさんの最後の「アーイ」がまた響いて後奏へ。カナさんの左手が低音を加える。この後奏、タイムマシンのイメージを感じる。明治 大正 昭和 平成を飛び越える歌だもんね。

 

「ワン トゥ ワン トゥ」のカウントからカナさんの前奏。

「まだまだGIRLでいいかしら」

本編の最後に帰ってきた。あまり慣れていないお客さんへの配慮も感じさせていたたじさんが、2番からアクションが大きくなる。たじさんが客席をノせているのか。客席がたじさんをノせているのか。

全部ひっくるめた迫力。その中でも「おおっ!」と思わせるカナさんの彩りがある。

 

アンコール。

今日この後にある京都ミューズホールでのライブ、明日のゼスト御池わくわくシティーパーク、来年2月9日(日)の同じくMUSEでのライブの告知。

 

「恋してオムレツ」

今月取ってあったのは、この曲。アンコールで歌われるのは、僕が初めて見に行った去年3月以来だ。

1番の「ワー」でのカナさんの振り付けが、静止バージョンで復活。

間奏での言葉。「毎月毎月このイベントは続いていきますので、よかったらみなさん毎月の楽しみにしていただければなと思います。今日はありがとうございましたー!」

3番の「イェイ」。カナさんはもちろんダブルピース。たじさんもその場で、左手だけでなくマイクを持った右手でもピース。

最後にたじさんがキーボードのそばへ寄り、お二人が片手ずつを上げるあのポーズ。

 

「ラジオを通じて、ネットを通じて、どこへでも飛んでいけるよっていう思いでつくった『境界線はいらない』という曲でお別れしたいな、と思います」

たじさんが客席を引っ張りつつ、丁寧に歌っていく。

たくさんの手が揺れていたはず。今日もいいライブになった。

 

いや、今日のライブはいつも以上にすごかった。カバーも最高に素晴らしかった。僕の心にしっかり残る。

 

こんなにすごいライブを、生で見れなかったなんて。

本当は7月6日と7日でBBガールズのライブに3つ行く予定だった。ものすごく悔やまれる。でも、どうしても無理だったのだ。

このライブ映像を見て元気になれたし、もう見逃さないようにまたライブに通おう。

 

 ライブのアーカイブ映像はこちらです。

freshlive.tv