CRY

Twitterには長いやつ

生大喜利振り返り日記 -2(2014年 「ダイアンのよなよな」津田の未来は明るいぜよ)

松竹の道頓堀角座と5upよしもとのハシゴで年を越し、元日はヘッドライトのホテル営業へ。2014年は本当にあちこちへお笑いを見に行きまくった。

ラジオでは、前年11月のリスナー会でもらった参加者アンケートの冊子で「天竺鼠のヨシモト*chatterbox!」を知り、12月から「ピンポイントあるある」のコーナーに投稿し始めた。それから番組は変わりつつ、今も川原さんに「○○あるあるの第○位」を送り続けている。だから、生大喜利界でときどき話題になるランキングお題に違和感はない。

ハリキリちゃんさん、中山女子短期大学さんの奥さんである作家の吉岡さん、ニガウリさんのラジオ「ハリキリちゃんのほめられてのびるラジオ」にも投稿した。

 

紅鶴の「女だらけの大喜利大会」

並み居る芸人さんを抑えて、アマチュア大喜利勢のガンジーの生まれ変わりさんが優勝。納得の強さだった。思い付くのが早くて答の数が多いうえ面白い。Twitterで評判は流れてきてたけど、さすが。見覚えがある気がしたので、他の大会で拝見したことのある方かもしれない。

 

12月に買ったばかりのスマホを3週間でガラケーに戻した。文字を入力するのに時間がかかって、ラジオ投稿に不向きだと思ったため。

 

笑い飯かまいたちのバスツアーに参加。ヒントン・バトル一座のNGK公演付き。

笑い飯のお二人に初めて対面。西田さんに「ダイナマイト関西、がんばってください」と言いたかったが、緊張して言えなかった。

ここで縁ができたため、翌週からラジオ「俺達かまいたち」の「俺達のあるある広辞苑」というコーナーに投稿し始める。「き」から始まるあるある「9番出口を出てすぐって書いてたから安心してたら、改札から9番出口までめっちゃ遠い」とかを読んでもらった。

 

2月には、この春で5upを卒業する芸人さんの卒業記念単独ライブがあった。

全部行きたかったが、日程的に行けたのは、高橋ユウさん、たけだバーベキューさん、たなしゅうさん、ストリートキング、ぶるぼんさんの5組だった。

そして、4月からあべのハルカスで、5upを卒業した芸人さんによる「High Stageよしもと」が始まった。なんばと天王寺のハシゴ開始。Dr.ハインリッヒを見れる機会が増える。

 

4月26日。アマチュア大喜利のイベント「大一答ナメント」に途中参加。会場は紅鶴。

大喜利のお題を見ずに先に答だけを1つ提出しておき、シャッフルしたお題に対して答を発表して面白さを競う、独特な大会だ。トーナメントが終わるまで、答の変更はない。

第二部から観覧。今からでも答を提出できるというので、「それは魂のゴング」と書いて出した。「そ」から始まるのは、その日が土曜日で、「俺達のあるある広辞苑」の締め切りが迫っていて、ずっと「そ」から始まるあるあるを考えていたからだ。

見ていると強烈な答が連発で、ちゃんと答だけでボケて笑えるようでないとダメなんだと気付く。これはスベってしまうと冷や冷やしていたが、「病気の父親が最期に言った一言」みたいなお題に当たってぴったりハマり、ウケた。しかし、対戦相手の1つが「コーンフレークしか食べられない」みたいな答で、それに負けた。

たぶん、お題を読むのがおかきさん、答を読むのが村橋ステムさん、MCがソバ2さんと不治ゲルゲさん、審査員3人のうち2人がひらたいさんと店長さんだったと思う。店長さん(推定)にウケたこと、スズケンさん(推定)が答をほめてくれていたことを覚えている。

最後に、誰の答か知りたいという声が出た答を、誰のものか発表する時間があった。みなさん仲間なのでワイワイやり合っている中、「それは魂のゴング」で僕が立ち上がると、新顔には優しく、ソバ2さんは「(負けたのは)まあ、クジ運の妙と言いましょうか」、ゲルゲさんは「よかったですよ」とコメントしてくれた。

他の方の答ではとにかく、「アボカドワッパー フィー フィー」みたいな答が一番印象に残っている。後々聞いたところによると、宇多川どどどさんの答だったらしい。

ジャスティスKさんはここでも活躍していて、ゲルゲさんが「あいつも成長したな」みたいなことを言っていた。

ひらたいさんは「くらえ! ハンバーグ地獄車」みたいな答を出していて面白かった。

ゴハさんは針野きるとの名前で、紙を広げたりする変わった絵回答だったと思う。

ギャラ☆さんが「kyon2」を「キョンツー」と読んで、「キョンキョンだろ!!」と会場中からめちゃくちゃツッコまれていたが、「キョンツー」という読み方も昔あったので、あれは濡れ衣だった。

 

この4月には、ラジオ「ダイアンのよなよな」も始まった。

前年12月のリスナー会で、ダイアンのラジオは面白いと聴いていたので、伝説の第1回から聴くことができた。津田さんがテンパって、番組名のドナリを忘れ、「みなさん、こんばんは」といきなりしゃべり始めた伝説の。

「ダイアンのよなよな」には、「津田の未来は明るいぜよ」というコーナーがある。津田さんの未来を自由に想像して書くコーナーだ。

僕は最初、大喜利コーナーの答みたいに、1文だけ書いて送っていた。しかし、第2回放送から始まった「津田の未来は明るいぜよ」では、長文のメールが読まれている。そういうコーナーだったのか。最初の2週、僕のメールは読まれなかった。

3週続けて読まれなかったら、自分には長文の力はないと判断して、このコーナーに送るのはやめよう。そう思っていたら、3週目にたまたま読まれた。それで、送り続けるようになった。

最初に読まれたやつは覚えていないが、5月の頭に読まれた「津田さんがピッチャーでメジャーリーグに挑戦するも、同じくメジャー挑戦中のプラン9・久馬さんにランニングホームランを打たれる」ネタはよく覚えている。

初期で他に気に入っているのは、「津田さんがうっかり湖にごいごいすーを落とし、女神に聞かれて正直に『僕が落としたのは普通のごいごいすーです』と答えるが、『いや、そこはツッコまんと。金のごいごいすーなんかあるかい! やろ。何を普通に答えとんねん』と女神にダメ出しされる」話。

読まれなかった週は、悲しい。もっと時間をかけていたら。粘ってもう1本送っておけば。全力を出したと言えるのか。悔しいのではなく、できなかった自分が悲しい。これは今、大喜利大会で負けたときの気持ちとそっくりだ。

僕は「津田の未来は明るいぜよ」に対して、ラジオ投稿を始めて以来、最も必死になった。

6月の「津田さんの半生が、吉本110年物語『我等、平成笑わし隊』として舞台化される」ネタから、毎週続けて読まれるようになった。

当時、「よなよな」では、ボートさん、ジャスティスKさん、ひねくれマーコールさんたちが特によく読まれていて、ときに西澤さんから絶賛されていた。

僕は「子、丑、寅、すー、うつ、みー、駒、かつみ、よね、骨、皮、ホホ」という、よね皮ホホ骨さんやミルクボーイの名前を織り込んだ干支のネタで、初めて西澤さんに爆笑してもらえた。

「すー姉(青空・須藤さん)がドジャースに入団」「すー姉の『祇園笑者』」「夏川りみのカバー『ごいすーすー』」「高校受験したときの家庭教師が罪ほろぼし」「『弟子っ子番長 ホホ骨くん』」「パリコレの前説」「秋のごい運動会、モストデンジャラスキバ戦」「津田とこずえのカウントダウントークライブ」「石村理恵カレンダー」あたりが、2014年に読まれた中では好きだった。

つたなくて津田さんを途中で退屈させてしまったが、「津田さんを題材にしたミルクボーイの漫才」「落語・津田さん親子の人情噺」も思い出深い。

 

番茶が飲みたいさんも前々からレギュラー出演されていた「チャリンチャリン大喜利」に、AIBOさんが出られた回もあった。

 

ハクション中西さん主催、肥後橋アワーズルームでの「バイバイ大喜利」にも行った。

芸人さんとアマチュア大喜利勢がいっしょに大喜利する大会だ。

投稿していたラジオ「男性ブランコのオンスト」の「男ブラ大喜利部」の職人さんたちも活躍。ジャスティスKさんがまたまた面白かった。

見ていると、「あのみなさんと一緒に大喜利できるなら出たい」という気持ちにもなったが、舞台に上がったら、客席にいるときのように答を思いつけないことはわかっている。ウケないのもつらい。ラジオや配信番組への投稿に支障が出ることも避けたい。

 

10月11日。第3回ATC大喜利ぐらんぷり。

またもやアマチュア大喜利の大会を見に来た。WEB予選にも、今日この会場で出せるワイルドカードにも投稿せず、観覧のみだ。

鴨川杯や大一答ナメントで見た方は、大喜利している姿を見ると思い出す。名前は聞いたことがあって、初めて見れた方もいた。

優勝 木曜屋さん、驚異のスピード。

準優勝 ソバ2さん、通常の答もめちゃめちゃ面白いし芸達者。

3位 にぼしさん、決勝で最強の答を出していた。

いちばん好きで覚えている答は、スライド登板。

みなさん面白いし、とにかく速い! 見ながら答を考える間もない。お題を読み終わったときにはもう書き終えて手を挙げている。そんなことが人間に可能だろうか。怖い。

大喜利の方々はすごい。毎回圧倒される。僕は投稿でがんばる。

 

今年も11月にリスナー会がある。去年のうちから、また参加すると言っていたと思う。

今回は形式が変わるみたいだ。情報が入ってくるにつれ、リスナー会というより大喜利ライブなのではと感じる。確認すると、リスナー会に違いないから安心して来てくれと言われる。会場はロフトプラスワンWEST。イベントのタイトルは「大喜利やろうぜ!」。MC中山功太さん。やっぱり大喜利ライブじゃない? でも、好きな功太さんに会えるのはめちゃめちゃうれしい。

ロフトに着くと、誰でも入場可能で大喜利にも出られる、芸人さんの飛び入りもありのイベントだった。ほぼ大喜利大会。えらいことになった。めちゃくちゃ緊張する。

ブロック分けがされ、すり身さんといっしょになった。すり身さんは去年のリスナー会、両方とも欠席だった。今日は席も隣で大喜利できる。とよろこんだが、すり身さんは欠席だった。惜しい。舞台に上がるとき、功太さんに「すり身さんですか?」と聞かれた。すり身さんの順番が僕の前だったから。

どのブロックも、1問目はあるあるだった。おそらく、僕のような初心者のために配慮してくれたのだろう。僕のブロックで出たのは、「なんばあるある」。「トルコアイス屋が多すぎる」「5upにお笑いを見に行ってるのに、NMBのファンと間違えられる」という答しか出せなかったが、同じブロックの芸人さんが漫才でもツッコミをされる方で、答を出すごとにツッコんで助けてくださった。功太さんも答を広げてくれた。

2問目は、色のネーミングみたいなお題だった。「ZAZY’s HOT PINK」「虹の8色目」とか出すのが精一杯。

3問目は覚えていない。1つ答えた後、他に答を出したかすら、終わった後記憶になかった。始まってしまえば緊張はましになったかと思ったけど、喉がカラカラだ。

 

1年ぶり2回目の生大喜利は、功太さんと名ツッコミ芸人さんのおかげで、大いに救われた。芸人さんにすれば、イベントを盛り上げるためにしぜんに腕をふるわれたのだろう。でも、とにかくとてつもなくありがたかった。

「これは伝わらないだろうな」と思う答でも、出しておかないと追い込まれる気持ちになると思って出した。そんな答でもツッコんで救ってもらえた。

そこからひねったり、表現を変えたりしたらましになる気がする答でも、そうする余裕がない。いきなり突き抜けた答を思い付く力もない。お題に沿っているだけで笑いにならないことを、相変わらず書いてしまう。けど、去年よりはまだよかった。

自分の好きなもの、言いたいことを答に入れてしまうが、それも楽しみのひとつかもしれない。今日は大喜利して楽しかったから、楽しめそうな機会とタイミングがあれば、またやりたい気になった。ただし、強い人のようないい答を出せる自信は少しもない。

功太さんのMCはめちゃくちゃ面白く、出場者には温かく、ときに毒も見えて最高だった。開催に感謝。

もひかんさんにも初めて会えた。きらさんは毒舌回答でウケるなど活躍していた。ひらたいさんは大ウケで、「普通のサラリーマン風なのに、なんでこんなに面白いんだ」と驚かせていた。貯蓄アンドザシティさんは見事な優勝。ゴハさんもいた気がする。あふろだんぺ~さんもいたと、後年聴いた。

 

打ちひしがれながら、ロフト前の道をなんばに向かう。

「CRYさん、また大喜利してくださいね。これに懲りずに」

後ろからひらたいさんの声がした。

生大喜利振り返り日記 -3(2013年 リスナー会)

サードチャレンジが終わった。5upよしもとは、この年から煌システムに移行する。あんなに通った感覚があるサードチャレンジだが、僕が見たのは1年3か月だけだった。1日4公演とか土日2公演ずつとかだったから、数は見た気がする。

芸人さんが働くカフェに通って、お笑いの話を聴いたりした。

NSC34期の曜日別47ライブは続いていた。

 

投稿ではさらに、「ヤナギブソンの鎌首!」にメールするようになった。ヒューマン中村さんと三浦マイルドさんが出ていて、後にポイズン反町さんやハリキリちゃんさんたちも出る豪華メンバーだった。

R-1ぐらんぷりで三浦マイルドさんが優勝。泣いた。正月にも飲まなかったビールを飲んだ。

ファミマtheよしもとが始まった。

一方、3月末の「さよならワッハ」というライブをもって、ワッハ上方でのお笑いライブがなくなった。もう上方亭やレッスンルームで笑うことはできない。

 

毎週メールを送るラジオは「笑い飯の金曜お楽しみアワー」だけだったが、RGさんの「あるあるミュージックショー」という番組を知り、そちらにも送り始めた。僕が知った初回はプロ野球あるあると東京あるあるを募集していて、「西武黄金時代のスタンドに、吉永小百合さんいがち」というあるあるだけ採用された。ここから最終回まで毎回投稿することになる。すり身さんもたくさん読まれていた。自分の投稿で気に入っているあるあるは、宿あるある「別にどっちでもいいのに、引き出しに聖書入ってるか確認しがち」、天気あるある「昭和のアニメキャラ、オープニングで虹をすべり台にしがち」、富士山あるある「田子の浦に うち出でてみれば 白妙の 富士の高嶺に 雪は降りがち」

RGさんとは「あるあるバスツアー」でお会いした。ラジオを聴いて投稿してることを告げると、めちゃくちゃよろこんでくれた。バスツアーもサービス超満点だった。「ナツ命館大学あるある研究会」とか、RGさんのイベントはどれもすごい。

 

マダラを解散した運転代行EBARAさん(現花いちもんめ2・江原さん)がUSTREAM(江原さんはかたくなにユーストと略さなかった)配信を始め、初回の途中から毎晩のように朝まで見ていた。同じ大正の家に住むオモロ川だいすけさん、ディフェンスの要潤さん、ニッポンの社長・辻さん、おねえちゃんさん(現牛ペペ)、配信に出なかった へべれけ・澤下さんに代わって引っ越してきたローンガンメン・つーこさん(現ブービーバービー)、よく大正の家に来て配信に出ていた りっぺさん(現トロピカルマーチ)、えとちゃんさん(現トロピカルマーチ)、暴れ人(現ビスケットブラザーズ)あたりのみなさんには勝手に親近感を抱いている。

オモロ川だいすけさんの路上単独ライブにもよく行くようになる。環状線の駅全部で開催したりしていた。

 

三浦マイルドさん主催の「ZAZAピン芸人 VS 5upピン芸人」というライブが最高だった。

そして、新宿のシアターブラッツに見に行ったヒューマン中村さんの東京初単独ライブがものすごかった。全部のネタが爆発的にウケていて、笑い声がおさまらずヒューマンさんの声が聴こえなかった場面も数回あった。かつて小林信彦「日本の喜劇人」などで読んだ、芸人さんが大きく羽ばたくきっかけとなった伝説のライブを、初めてこの目で見たと感じて震えた。あれは演芸史に残る一夜だと思っている。

 

いろんな場所のお笑いライブに行きまくる中で、10月に再びアマチュアの生大喜利大会を見に行った。第5回大喜利鴨川杯だ。

土曜日開催で、朝から煌オーディションとスパンキープロダクションの昼寄席を見てから、Twitterで鴨川杯のアカウントに今からでも見学可能・途中抜けも可能という旨を確認したうえで、茨木市クリエイトセンターに向かった。

予選が終わって第2部が始まる頃に着いた。席に座ると、調子が悪かったらしいカーテンだかブラインドだかが無事に動いたということで、スタンディングオベーションが起こった。こんな芸人さんの団体芸みたいなノリもするのか。人数も多いし圧倒されながら、僕も立って拍手をした。

僕の記憶違いでなければ、敗者復活戦ですり身さんがカップラーメンを食べていた気がする。

R-1ぐらんぷりでアマチュアながら上の方まで勝ち上がっていた、発光ダイオードの人がいて驚いた。

女性のそばにいる大きな男の人が大きな声で話していたが、あれはスズケンさんだったのだろうか。

戦以来1年半ぶりに見れた人もいた。名前だけは知っていた方々の大喜利も初めて見れた。シンプルな答で個性を出す方や、独特の味わいの答を出す女性も印象的だった。

仕事で最後までいられなかったが、見た中で一番好きだった答は、たけしの画像お題でのごうわんさんの弾回答だ。悲しいなぞなぞお題の、たけのくちさんの弁当回答も大好きだった。

鴨川杯は、今までにいろいろと見てきた芸人さんの大喜利ライブとは大きく違うと感じた。みなさん、他の人の答にかぶせない美学を持っているように見えた。自分の作品を創る誇りというか。そこがめちゃくちゃかっこよかった。見に来たお客さんを絶対に笑わせるというプロの芸人さんの職人っぽい大喜利ライブももちろん大好きだが、アマチュアの方々の作家的に見える大喜利もものすごく魅力的だ。

しかし、鴨川杯で見たような生大喜利を、自分ができる気は全くしない。言い方や声など、難しい要素が多い。自分の前に出した人の答やウケ方にも左右される。第一、みなさん考えるのがめちゃめちゃ速い。そして、すごく面白い。

マチュアの方々の大喜利を見るのはまだ2回目で、的外れなところもあるかもしれないが、以上のようなことを茨木市駅へ歩きながら考えていた。

僕には無理だ。やはり、ラジオの方が向いている。

 

笑い飯のラジオでは、順調に大喜利の答が読まれていた。

MBSラジオ祭りにも行った。

そんな11月、ラジオのリスナー会というものに誘われた。リスナー会の存在は、「笑い飯の金曜お楽しみアワー」で聴いたことがあった。関西のラジオ好きが集まり、番組ゆかりの芸人さんが来たりもするという。

参加すると連絡した後、「せっかくだからみなさんで大喜利をしませんか?」という話も来た。鴨川杯を見て、自分に生大喜利は無理だと痛感してからひと月もたっていないのに、僕は大喜利をすると返事してしまった。

 

リスナー会は11月末だった。

緊張したが、ゲストとしてオモロ川だいすけさんが来ていて、だいぶ落ち着いた。

笑い飯のラジオのファン以外に、天竺鼠のラジオに投稿しているという「4姉妹」や、麒麟ファンの真冬にタオルケットさんも来ていた。主催は魚飯さんときらさん。そして、ひらたいさんが来ていた。ひらたいさんはたびたび、「一〇八問一〇八答大喜利」というネット企画をPRしていた。

大喜利には最初少しだけ芸人さんも参加したが、ずば抜けた面白さだった。そして、大人気。ライブの告知をして早めに帰られた。

途中からグッピィー・梢さん、ろぱ仔さん、まる子さんも来られた。僕はリスナー会に来る前、大正区焼肉屋さんで「情熱ライブ」を2部とも見てきていて、そこに出られていたグッピィー・梢さんが見ている前で大喜利をするのは変な感じだった。グッピィー・梢さんとはもちろん、「ダイアンのよなよな」でグピこずとして大旋風を起こし続けた、後のグッピーこずえさんである。

 

大喜利初体験。

会議室の前に5~6人が並んで、1ブロック2題で行われた。1題5分以上あった気がする。僕のブロックにはひらたいさんがいた。

1問目は「大阪市営地下鉄が遅れたら、どんなことが起きる?」みたいなお題。僕の1答目は「橋下市長がディスられる」。弱いと思うし、今ではあまりやらない時事みたいな答を出している。でも、みんな優しいので、少しだけ笑いがあった。終盤に「モグラが本気出す」という答を出したところ、いぶのすけさんとモグラがかぶった。「このタイミングでモグラかぶる?」とひらたいさんが言ってくれたが、僕には返事をする余裕がなかった。答よりもかぶったことが少しウケ、いぶのすけさんに会釈した気がする。他の答は覚えていない。2答しかできなかったのかもしれない。

2問目は「大阪に帰ってきたなーと思う瞬間とは?」みたいなお題。僕は「エスカレーターでみんなが右側に立ってるのを見たとき」みたいな答を出した。すると、あんなに温かい雰囲気だったのに、シーンとなった。時が止まる程スベった。でかした!グッサンさんが、「それ大喜利かあ?」とツッコんでくれて、助かった。僕は質問に答えただけで、ボケていなかった。その後は、隣の会議室から音がしていたのを使って、「雅楽が聴こえたとき」と楽屋オチっぽい答でお茶を濁した。ひらたいさんが優しくツッコんでくれた。

勝ち上がりが決められたが、1答ずつ採点された覚えはないので、たぶん印象式だったのだと思う。僕は当然予選落ちだ。

僕にとって最も印象的だったプレイヤーは、富と名誉さんだ。じっくりと考えて、強い答で爆笑をさらう。こんな大喜利ができたらいいなと感じた。

敗者復活戦もあったが、「BKB」をモジったお題だったか、自分がそういう答を出しただけだったか、思い出せない。2回目に前に出たときは緊張がましだったように思う。が、もちろん勝ち上がっていない。

優勝は、下ネタ回答でよくウケていた、途中参加のジャスティスKさんだった。

 

初めての生大喜利は、予想通り苦い結果だった。

打ち上げで魚飯さんに、「大喜利をよくやっている人から、『あー、初心者が出しそうな答』とか『ああ、そういう答、2年前に俺たちの間でよく出てたわ~』みたいに思われないか不安だった」というようなことを言って、「みんなそんなに厳しくないですよ」と言ってもらった。魚飯さんの言う通りだと、今はわかる。

大喜利でスベっただけでこんなに落ち込むのに、時間をかけて考えてつくって練習したネタが評価されなかったらどんなにキツいだろう。改めて芸人さんの大変さ、すごさに思いが馳せられた。

この日は朝まで、オモロ川だいすけさんにカラオケに付き合ってもらった。

 

12月。2つ目のリスナー会に行った。リスナー出身の芸人さんもいた。

早く着き過ぎたようで、他に早く来ていた人に何気なく「ラジオをやってほしい芸人さんっていますか?」と聞いたら、「ダイアンです!」と即答された。

後で集まった方々に聞いても、ダイアンという声がダントツだった。ダイアンって、漫才が面白いのは知ってるけど、ラジオもそんなに面白いのか。

ジャスティスKさんが来た。またもや大喜利大会で優勝されたとTwitterで見たのでお祝いを言うと、「そんなすごくないです。慣れてるだけなんです。やったらできますよ」と言われた。そのときはやはり、自分にできるとは思えなかった。

生大喜利振り返り日記 -4(2012年 戦 ~ 関西大喜利団体対抗戦)

金曜深夜に「笑い飯の金曜お楽しみアワー」を聴いて、土曜は朝から5upよしもとへ「サードチャレンジ」を見に行く日々。駅へと歩きながら、前夜に発表された大喜利コーナー「とれとれ5本市場」のお題について考える習慣ができた。だが、年が明けてからも大喜利の答は全く読まれなかった。

 

尼神インターは「サードチャレンジ」に数か月の間出なくなり、復帰すると新ネタでどんどん勝ち上がり、劇場メンバーに定着した。

「サードチャレンジ」は好きな芸人さんだらけだったが、特に好きだったのはメルヘンロリータと、ピンのときから大好きだったポイズン反町さんが組んだマナティズだった。

「サードチャレンジ」は土曜の昼過ぎに終わる。どうしても眠たい日は、いったん家に帰って夕方からの仕事まで仮眠したが、たいていはお笑いライブをハシゴした。当時は5up内の受付そばにあった階段が開放されていて、そこから4階に下りた。ほとんどの人はジュンク堂の方に向かってそのまま帰るが、僕は4階の上方亭でライブを見た。いつも何かしらやっていた。赤毛芸人かいざさんとひたかつけんとさんのコンビ・コテンパン、「Ups大喜利ライブ」MCの中尾さんのコンビ・1(ワン)、「Ups大喜利ライブ」主催者の川嵜でし太さん(当時すみませんでしたさん)たちは特に数多く見た気がする。松竹時代の黒帯もいた。

「サードチャレンジ」と上方亭のライブを見てから昼ご飯を食べ、引き返して7階のレッスンルームに行くことが多かった。「オワラインスポッティング」とか印象強かったな。、(とうてん)さん(現独唱の塔天さん)が、今は宇宙女のおりいかえでさんとテディムソウというコンビを組んだりしていた。

 

そんなある日、上方亭ライブの後、いつものようにお笑いライブのチラシをチェックしていて、アマチュアの方々の大喜利イベントがあるのを知った。「戦 ~ 関西大喜利団体対抗戦2012」と書かれた、たしか白いシンプルなチラシだった気がする。大喜利のライブ、面白そう。プロとかアマとかは気にしない。それに何より、すり身さんの名前があった。すり身さんが大喜利するところが見れるなんて、興味津々だしありがたい。

 

こうして、GWの4月29日、僕は初めて味園ビルのスロープを上って、紅鶴に入った。味園ビルも紅鶴も噂には聞いていたが、アングラという感じだった。普段はほぼ使わない言葉なのに、アングラ! と思った。

紅鶴の前方に、左右に分かれて4つの大喜利団体が陣取り、代表選手が大喜利で対決する。大喜利鴨川杯、解の会、純豆腐の会、オオギリクレイジー。これが第1回の戦だったみたい。

僕は、誰かが回答するとき以外はすり身さんを見ていたと思う。笑い飯のラジオで全然読まれない自分に対して、すり身さんは毎週読まれている。しかも、「ケータイ大喜利」のレジェンドだ。僕の中ですり身さんは神格化されていた。

そんなすり身さんは意外にも、お題に対して考え込む場面もあった。みなさん仲がいいのだろう、すり身さんに対してガヤも飛んでいた。

あのすり身さんでも大喜利で悩むんだ。そう思うと、気持ちが楽になった。

この日の戦で印象的だった答は、藤川球児の歌を使った回答と、タクシーお題の「しゃべりかけません」

すり身さん以外でいちばん印象に残ったのは、不治ゲルゲさんだった。

 

戦を見て、「あのすり身さんでも悩むことがあるのだから、僕など苦戦して当然」と思うようになった。すると、すぐにラジオで大喜利の答が読まれた。半年ぶり2回目だ。それからは読まれることが増えていった。純粋な大喜利以外の、西田さんの人気コーナー「それ ねづっち」でも読まれ始めた。

 

相変わらず、お笑いなら何でも見に行った。最高だったのは、祇園花月で初体験したRGさんのあるあるライブだ。爆笑と感動。あれはすごい。

NSCを出た年の34期の曜日別47ライブにも通った。今でも34期の芸人さんを見ると、新人の頃のイメージが浮かぶ。

大喜利ライブで特筆すべきは、奥山ツンヂさん主催のチャリンチャリン大喜利。もみちゃんズ(現もみちゃん☆ズ)さんがレギュラーで、毎月通った。

ワッハ上方レッスンルームの「ぼくらのまなび舎」も、今も大喜利が強いと評判の芸人さんたちがそろっていて、好きだった。

 

笑い飯の金曜お楽しみアワー」以外にも、芸人さんの番組にときどきメールを送るようになった。

あの頃は吉本がニコ生にも力を入れていて、もみちゃんズさんの「もみちゃんねる」と うをともさんの「うをラヂヲ」には毎月メールを送っていた。

そんな2012年、戦で知った不治ゲルゲさんは、「ヤング・金属バットの結婚」というライブで、長渕剛の「乾杯」を歌い上げていた。

生大喜利振り返り日記 -5(2011年 笑い飯の金曜お楽しみアワー)

大喜利(実際に集まって行う大喜利。たいていホワイトボードを使う)に行ったときのことを振り返って書こうと思う。

これまでは大喜利大会・大喜利会に参加したとき、自分の結果などを140字以内でツイートするだけだった。でも、YouTubeに毎日アップされる木曜屋さんと脳髄筋肉さんの「関西生大喜利回顧ラジオ」がとても楽しいので、その影響です。

 

2011年。本格的に生大喜利を始める2016年の5年前。

 

夏の夜遅く。たまたまつけたTVで小籔さんがしゃべっていた。これがめちゃめちゃ面白かった。「祇園笑者」という新番組らしい。やっぱり芸人さんって面白いなあ。

それで、成人の日に録画したままだった「ABCお笑い新人グランプリ」を見た。昔から大好きな大会で、2002年には観覧もした(優勝:レギュラー)が、ネットで優勝者のネタバレを見てしまって、すぐに見る気にはなれなかったのだ。

その年のABCは、優勝したウーマンラッシュアワーも面白かったし、尼神インターも印象に残った。ミルクボーイも出ていた。

そんな中でも、決勝に出ていない若手のネタコーナーが、めちゃくちゃ面白かった。今思えば、ヒューマン中村さん、おいでやす小田さん、シャングリラ(現ダンシングヒーロー+山本晶子さん)が出ていたのだから当然だ。ミサトさんも強烈だった。

決勝に出ていない人がこんなに面白いのだから、劇場には面白い芸人さんがもっとたくさんいるはずだ。今年のお盆休みは劇場に行ってみようか。

 

僕は大学に入る頃から映画館に通いまくっていた。その後、野球場に通う数が上回るようになる。プロ・二軍・高校・大学・社会人・独立リーグなど、全国大会から練習試合まで何でも行った。広島市民球場とかロッテ浦和球場とか四国銀行グラウンドとか、遠征もした。

本来ならお盆休みは、朝から甲子園で高校野球を見た後、神戸でプロのナイターを見るのが基本だ。しかし、この年は、関西でプロ野球が行われるのがお盆休みの半分しかなかった。関西にパ・リーグが2チームあった頃は、こんなことはなかったのだが。

 

そういうめぐりあわせで、お盆休みにお笑いの劇場に行く。とにかく行ってみたいから、何でも日程が合うものに行く。まず今はなき京橋花月の「桜 稲垣早希のセンパイと遊ぼう」というライブに出かけた。ゲストは出雲阿国さんで、お嬢様学校での話など面白かった。終盤、アイドルっぽい人たちが出てきた。当時は知らなかったが、キンチャク率いるつぼみ(現つぼみ大革命)だった。キンチャクは2人組で、そのうちの1人が後に「ダイアンのよなよな」でブームを巻き起こす安田由紀奈さんだ。

 

次に行ったのが祇園花月。映画バカ時代によく来てた名画座祇園会館だった建物で、感慨深い。大晦日祇園会館で2本立てを見て、一年の映画鑑賞を終えることが多かった。

初の祇園花月で見たのが、南海キャンディーズ・山里さんがNSC30期の芸人さんを紹介するライブ。あの尼神インターも出ていたし、アイロンヘッドも初めて見た。何かあったらカバと爆ノ介・爆ノ介さんが呼ばれて蹴りを見舞う流れになった。

 

9月に入ってからもいろいろ行ってみた。

コントグランド花月で初めて見た天竺鼠がめちゃめちゃ面白かった。

京橋花月の「秒殺」オールナイトが最高だった。天竺鼠・川原さんも出ていたし、ヒューマン中村さんの一言ネタが素晴らしかった。

そしてついに、ヒューマン中村さんの出るピン芸人トーナメントライブを見るために、初めて5upよしもとに足を踏み入れた。二丁目劇場とbaseよしもとにも少しだけ行ったことがあったが、やはり女子高生とか向けなのかもという思いもあって、尻込みしていた。でも、ヒューマンさんを見れるならと。ピン芸人トーナメントは、大ウケ続きだったハクション中西さんを決勝でかわして、守谷日和さんが優勝した。守谷さんは大よろこびで、終演後の場内を踊るように駆けて行った。このイベントのMCは和牛・川西さんだったが、僕はずっと太平かつみさんだと思っていた。

阿佐ヶ谷姉妹変ホ長調のライブを見たのもこの月。

 

10月最初の週末、5upよしもとのオーディションライブ「サードチャレンジ」に初めて行った。日曜昼のオーディションライブはbaseの頃から気になっていたが、なんでもっと早く来なかったのかと思うほど面白かった。以後、仕事や特別な事情がかぶらないかぎり、「サードチャレンジ」に通うことになる。

京橋花月の「ダイナマイト岩橋」は、その時点で見たお笑いライブの中でいちばん面白かった。当時のメモには、「笑い死ぬんちゃうかと思うほど迫力ある」と書いてある。

 

こうして僕はお笑いの劇場に通い始めた。5upと同じ建物にあったワッハ上方の年間パスポートも購入し、4階の上方亭と7階のレッスンルームにもよく行った。週末はなんばに向かい、仕事のない日曜祝日は5本ぐらいライブをハシゴした。

大阪市内で生まれたこともあり、子供の頃から年に2~3回は花月に行ったり、土日にずっとお笑い番組を見たりはしていた。大人になってからも、R-1の予選を見たり、東京に行けば末廣亭で落語を見たりした。でも、こんなに通うのは初めてだ。もっとも、平日も5upに行く女性ファンなら、もっとたくさん見ているはずだ。

 

そんな秋の日、「サードチャレンジ」で見ている芸人さんがラジオに出るという情報を得た。「笑い飯の金曜お楽しみアワー」という深夜番組に、尼神インター、カーニバル、ブランチの3組が出るらしい。

それを聴くためにラジオを買った。まだradikoがなかった頃だ。

番組HPを見ると、「とれとれ5本市場」という大喜利コーナーもあるらしい。せっかくだから投稿することにした。

大喜利は、「ケータイ大喜利」を見ながら何度か送ったことがあった。が、全く読まれなかった。お題が出るとすぐに答が紹介されるので、「事前にお題を知らせるシステムとかあるのかなー」とか思いながら、送らずに見るだけになっていった。

 

「とれとれ5本市場」のコーナー。その週のお題は、「童謡『四季の歌』、 ♪秋を愛する人は…… 続きを考えてください」

「ホクロ黒き人」という自分の答が読まれた。めっちゃうれしい。

ラジオなら読まれるのかもしれない。次週のお題も発表されたが、答を思いついた。来週も送ってみよう。

 

それから毎週大喜利の答を送った。

番組ではその頃、ランディーズ・中川さんのかしみん焼き「はこ」、哲夫さんと吉竹アナウンサーの恋?、常連ハガキ職人・でかした!グッサンさんが放送作家になるかも、というあたりが話題だった。

大喜利では、すり身さん、煮え湯500杯さん、モヒカンさん、ジャスティスKさん、フンコロガシコロガシさん、お湯さん、ぶっ飛んだ答のシトサマさんたちが毎週のように読まれていた。

 

2週目に送った大喜利の答は読まれなかった。次の週も、また次の週も。

たまにテーマメールが読まれるぐらいだ。

とうとう2011年が終わるまで、大喜利の答は読まれなかった。その間、すり身さんたちは読まれ続けている。最初に採用されたのは、完全にビギナーズ・ラックだった。

GIG-1グランプリ 予選1

GIG-1グランプリとは、インターネットラジオ局fm GIG プレゼンツのお笑いコンクール。

ピン芸、漫才、コントほか何でもOKの4分ネタの大会。

今回、MCはBBガールズ・たじさんが務める。

 

2020年8月30日(日)開催の予選1。

以下、少しだけネタの感想など。

 

 ソルティーさん

男性ピン漫談。おにぎり。

このギャグ知ってるような気がする。どこかでソルティーさんを見たのか、誰かが話題にしていたのか、Twitterとかで読んだのか、勘違いか。

 

 ふろむよふさん

男性ピンコント。レストランのウェイター。

レシートのボケは伝わったが、さらに観客に現物を見せてもう一発来るかと思った。もしかしたら、あそこだけアクシデントがあったのだろうか。

 

 ばんくしー

男性漫才。姉。

最初のボケが予測できないやつで、うまいと思いました。後半も楽しい。特に面白かった。

 

 ロックバンドを組もうぜ

男性漫才。fm GIG。

ミルクボーイが去年のM-1決勝でやった形を踏襲。内容はfm GIGのあるあるとないない。fm GIGに詳しい人にはよろこばれるかも。「アジアの風吹く夜は」が終わっていなければ、もっとウケてたと思う。

fm GIGとは関係のない相手をイジっている部分もあり、そこがいちばん好き。

ロックバンドを組もうぜがすり身さんとゴハさんのコンビだと知ったfm GIG関係者からは、大きな期待の声があがっていた。お二人はBBガールズ主催のBB大喜利大会で優勝し、師匠と呼ばれる経験をしてきたから。

一方、僕はロックバンドを組もうぜのことを、今回のような特殊なネタや、おふざけにも見えるかもしれないが他に誰もやらない変わったことをぶち込んでくる、そういうコンビだと認識している。「またM-1の予選でやるようなガチのネタも見たい」という声もあったが、僕が初めて見た彼らの漫才はネタ時間5秒! で、それはM-1の舞台だった。5年前だから僕がまだ生大喜利を始める前で、「あっ、すり身さんや! 相方さんも見たことがある。あれはゴハさんかも?」と思ってるうちに2人はソデに消えていた。今回も何かある、「師匠どうしのコンビだから、めちゃくちゃ面白いネタを見せてくれるはず」という予想とは違うところで勝負してくる、そう思っていたが、ある種のネタバレになるので黙ってました。

 

 ドロップス

男性漫才。落ち込んでる。

中心になる造語がめっちゃ好きでした。これまで言い表されたことのないようなところ。特に面白かった。

 

 賓館

男女漫才。男の家に行く。

3か所めっちゃ好きなところがあった。お二人とも口調も声もいいと思う。最初から最後までなめらかな流れでずっと楽しい。特に面白かった。

 

 じゃがいもタルト

男性漫才。キャリアプラン

ネタも面白いし、しゃべる技術も高い気がしました。最も大喜利を感じた。特に面白かった。

 

 中トロさん

男性ピンフリップ。珍しい事。

いろんなところで勝負。好きなフリップ複数ありました。

 

 栗尾さん

女性ピンコント。男子高校生と母さん。

めっちゃ好きなとこあった。役柄に合わせて、若く見える感じ。声の出し方とかも工夫されてるのだろうな。

 

以上9組。

 

票の集計中に、BBガールズ・たじさんの歌。

ライブ中にも話題に上った「パームトーン・コンピレーション Vol.2」というアルバムから、「天界の雫」

youtu.be

BBガールズは、たじさんとカナさんの二人組。カナさんのキーボードとコーラスも入った本来のバージョンも聴いてほしい。

 

大会に対する意見も書こうと思った(実際に書いた)けど、ここに載せるのも違うかなと思うので省略。

BBガールズの土曜パームトーン劇場(2020年5月16日)配信ライブ

1曲目としてなじみのあるイントロが流れてきた。カナさんが頭上高くで手を打ちながら登場。左手でピースを掲げながら右手で今日最初のフレーズを弾く。

たじさんも弾むように手拍子しての登場だ。

「もっとオールドファッションド」

カナさんはベージュっぽい布製の幅の広いカチューシャ?で髪を飾っている。上は肘を覆うぐらいまでの半袖、白地にグレーや黒や黄色がかった茶色の柄がいろいろ入っている。白のロングスカート。

たじさんは上が白で、スカートが白地にカナさんと同様の柄。つまり、上下逆のおそろいだ。上はカナさんと同じぐらいの袖。長めの半袖というか短めの七分袖というか、六分袖っていうのかな。その袖は二人ともふわっと広めになっている。両肩から内側の下へ金色の円が並んでいるから、以前の土曜パームトーン劇場で見た覚えがある。薄茶色に細かくゴールドをあしらったようなコルセットベルトは、カナさんの髪飾りと対応するアクセントなのか。サンダルのストラップは銀に輝いている。その流れでカナさんの靴を見たら、グレー基調のスニーカーだった。これはかなりめずらしい。

今回はセットリストもおもしろいと聴いたので、「ガーディアン・エンジェル」が終盤に戻るとふんでいる。「人生はミラーボール」で始めるのかなと予想したが、カナさんが先に出るよさは捨てがたい。そうなると、「もっとオールドファッションド」の出番だ。MUSE以来の1曲目復帰。

間奏でたじさんの見事なスキャット。カナさんが両手で細かく鍵盤を連打。たじさんが声を小さくするが、澄んで伸びていてしっかり届いてくる。カナさんが右の指の間隔を広げ、ずらしたタイミングで連打していくのがすごく印象的。

二人とも落ち着いた、いつもよりクールなオープニングだと感じた。

 

拍手が鳴っているうちにもう「それはウソじゃない!?」

アルバム「ラ・ブラバ/LA BRAVA」で発表された曲だが、もうほぼライブのどこでも任せられるようになっている。

たじさんが前奏で体の向きを変えながら、銀のサンダルのかかとを高めに上げてトンとステップを踏むの、いいな。カナさんも向きをシンクロさせている。これが定着したらうれしい。たじさんは曲中もときどきトンと銀の足踏み。

二人のスカートが緑に照らされるのが目を引く。こんな照明あったっけ? 白い衣装だからより鮮やかに見えるのか、いつもは近くで見てるから視界に入っていないのか。

サビの繰り返し。たじさんが高く歌う部分が素敵。カナさんが最後に高音を続けるのも。

 

「アタシはバリア」

こんなに早く歌われるのは初めて。3月の新曲だが、3月4月は後半に披露されたから、前半で歌われるのも初めてだ。

前奏で脇を締めるように両肘を動かす仕草はなし。円形にバリアを張る動きもない。サビで前に手を出すところ、2度目に後ろから持ってくるときは、親指と人差し指だけを立てる形に変わってる。すぐ後に腕を斜めに振るから、先にそのときの指にしている格好だ。振り付けが変貌し始めているのか。ともかく楽しい。カナさんもサビでニコニコだ。

2番からはバリアを張るのも復活。僕はもう、バリアの鍵を神様に預けるのが由来の、腕を天に上げるタイミングもばっちりだ。かわいくてキャッチーで笑えてしまうほどわくわくして、新曲たちの中でも特に大好き。

この後MCに入ったから、初めて「恋してオムレツ」から独立したのだな。2曲続けて、かわいい歌ゾーンをつくるもよし。単独で盛りあげるもよし。いずれにせよ、今後ライブでますます存在感を強めていくはずだ。

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 感謝の言葉。

前回のワンマンライブからひと月以上たって、木屋町は桜吹雪から新緑へ。

長靴をおろした。

母の日の母。

 

「感謝の曲を」と、「ダメなところも」

カナさんのピアノだけでうたうバラードで、繊細な心情を告白する曲だけど、今日は声を大きく出している印象だ。このうたい方もいいな。

カナさんのピアノも高まっていく。

もう全部ひっくるめて、たじさんが大切な人に向けて、感謝の気持ちと受け入れてほしいという想いを純粋にぶつけているのを見ている感覚。

 

「透明な水」

コロナの影響が深刻化しつつあった先月はバラードを減らしたそうだけど、2か月ぶりに聴ける。

ここでもたじさんは強めにうたう。が、ところどころ声は大きめのまま弱めてうたう。この抑揚はたまらない。揺さぶられる。

水の中と水面を射る光を表す、青とひらめくように揺れる白のライト。カナさんのピアノの音色も水を思わせる。そこにたじさんの声。予兆なく急に泣けてきた。

 

「苦い林檎酒」

間奏のたじさんのスキャットは強く。カナさんが描く音の色が夢のようにのぼっていく。高音からひとしきりおりてくると、跳ねるようなリズムへ変化。今月はまた今月だけのソロを聴かせてくれている。BBガールズのライブは、どの曲のどの部分も、すみからすみまで楽しめるようになっている。

二人を染める照明は赤と青。薄い紫も。

そして後奏。たじさんのスキャットのきれいなこと。しっとりとしていて、情感も伝わってくる。最後は高くなる。ここが澄んで澄んで澄み切っていた。絶佳。

 

イントロに驚く。ここで来るとは。そんなファンの気持ちを見透かしたように、たじさんが笑みを浮かべる。

「ガーディアン・エンジェル」

しかし、たじさんもカナさんも動かない。こんな静かな「ガーディアン・エンジェル」がかつてあっただろうか。1曲目か終盤が定位置のところを前半7曲目にやることと並んで、異例である。

カナさんのグリッサンドからキーボードが入ると、たじさんも体を動かし始める。

カナさんのソロがまたかっこいい。音の入るタイミングや間隔、鍵盤を往復する高さ。ことごとくオシャレ。たじさんも拍手を贈る。

最後の音でたじさんが顔を上げる。終わり方まで例外的な「ガーディアン・エンジェル」だった。

 

カナさんのピアノだけの前奏。これも意外。アンコールでやるかと思ってた。

「天界の雫」

ライブで発表されたのは1月だが、配信されたのはほんの10日前の新曲だ。音源のリリースは、去年2月のアルバム「ラ・ブラバ/LA BRAVA」以来となる。

まだ全体の歌詞が発表されていないから、配信された音源から歌詞を書き起こして頭に叩き込んできた。よりしっかりとたじさんの歌が、カナさんのコーラスが、聴けている気がする。

スリリングに高まり続け、再び静かになって消える。

先月は本編最後に歌われたのだ。前半のラストに激しい曲を2曲配して、盛りあげて終わる。これはなかった形のはず。セットリストもおもしろいという冴沢プロデューサーの予告は、これを指していたのだろう。こういうことができるのも、BBガールズのオリジナル曲が増えてきたから。毎月新曲ができていくのだから、これからもきっとサプライズがいっぱいだな。めっちゃうれしい。

 

二人は深くお辞儀をしてから、ステージを後にする。

静かで抒情的な「明日に向って撃て!」の音楽。先月はなかったから2か月ぶりだ。

代わって、先月に流れたジャズっぽい曲。こういうふうに2曲続くのは記憶にない。静かでしみじみした雰囲気に、元気が芽生えていく。

 

明るいビートが鳴る。

赤いワンピースに着換えたカナさんが現れるが、キーボードの前には行かず、中央に立つ。たじさんもすぐに続き、赤のワンピースでカナさんの左に並ぶ。なんでカナさんは演奏しないの? 音楽じゃないことが始まったらどうしよう。一瞬そうよぎった。

二人そろって曲に合わせて、平泳ぎのように腕をかいて後ろに進む振り付けを披露。カナさんが立っているのはこのダンスのためだった。左に右に移動してから、カナさんはキーボードへ。たじさんは右手を上げて左足で跳びながら一周回る。客席を指差すたじさん。カナさんは「フーッ」と手を上げる。たじさんは左端のマイクスタンドからマイクを外しながらも客席を指差す。なんだこの展開は。今月5月の新曲、めちゃめちゃ楽しいぞ。

歌い出してからも、たじさんは手を上げて跳び上がる。カナさんも「フーッ」を繰り出す。歌詞にBBガールズが出てきたぞ。「人生はミラーボール」第2弾という感じなのだろうか。作詞はたじさん、作曲はカナさんだと事前に告知されている。たじさんがその場で走る動作。宙を殴る。跳ねる。曲調は、僕には60~70年代のロックみたいなイメージだ。

間奏でたじさんが再度右手を上げて左足で跳ねながらぐるっと回転する。カナさんは「フーッ」。たじさんがまた回る。足元に絡まるコードをさばいて2番へ。

たじさんが左手と右足を上げて弓なりになる。ずっと跳んでる。跳ねている。

次の間奏。動きを止めた二人が首を左に向ける。右に向ける。また同じ方向を向くと思いきや、二人が顔を合わせてしまい、カナさんが驚きとまどう表情。本当のアクシデントかと最初思った。こんなオチまで用意してあるとは。昨夜ラジオで、たかしさんにも振り付けがあると言ってたのは、たぶんここじゃないか。ギターを持ちながら首の向きを合わせそう。

間奏の後半はカナさんがコーラスする中、さらにたじさんが動き続ける。

サビを経てのフィナーレは、たじさんの駆け足が3連続。そして、二人で縦に示した拳をガシィィィンと揺らす。

BBガールズがずっとハジケてはしゃいでる。どこまでも派手な新曲。ライブで毎回盛りあがること間違いなし。新たな畳み掛け曲の誕生。早くみんなで踊りたい!

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 新曲の決めポーズのまま次のイントロ。このリズムが、たじさんの腕の上下運動とシンクロしている。おおっ! と思うが、あるいはたじさんが意識して、新曲の終わりからこの速度に合わせていたのか。

「ひらいたトランプ」

ライトに染まる世界。赤の衣装が実にいい。去年10月の土曜パームトーン劇場も二人とも赤で、僕にとってベスト衣装候補になるほど好きだった。

カナさんのワンピースは首元がギザギザに見える。前に少しスリットが入っている。ベルトは変わっているが、朱色っぽい発色と襟の形からして10月と同じものか。カチューシャをとった髪は右肩から下ろしている。足元はストラップのある黒のヒールに。

たじさんの襟は両肩にうねりがあり、前は真っすぐ水平。コルセットベルトの真ん中には金の飾り。

つまり、二人は11月発売予定のアルバムのジャケット、及び、12月26日(土)京都ミューズホールライブのポスターに使われる写真の衣装を身につけている。

1番の後のたじさんのスキャットがいつもと違う。そのしめくくりからの流れで、2番は息を多く含ませるような歌い方で立ちあがる。

カナさんのソロがまたもや全編オシャレだ。極め付けは、定番の連打から高音への移動。「ひらいたトランプ」を代表するあの三連打を高音で弾く。これには感嘆してしまう。いつもの三連打から何オクターブか上ということなのだろうか。インパクトがあり、心地よくもある。これは今日の名場面のひとつとして残るな。

 

「恋してオムレツ」

たじさんが腰に手を当てて振り向く動きを、ビシッと決めている。これはきっと新曲のダンスの影響だろう。かわいい曲の「恋してオムレツ」でさえこう変わるのだな。かと思うと、たまにやわらかくふわりと振り向くこともある。

「元気! こういうときこそ元気いっぱいにお届けしていきたいなと思います。みなさん盛りあがっていきましょうーぅ」

カナさんの最大限に高いダブルピース。たじさんはカナさん側の手でピース、足も上げる。

最後のポーズで、たじさんは何か口ずさんでいた。

ひとつの動き方の変化で、これほど印象が違ってくるのだな。今までにない「恋してオムレツ」だった。

 

新曲「情熱のベル」について、何度もいっぱい話してくれる。二人もお気に入りで、練習のときから楽しんでいたそう。こういうMCでもラジオでも、BBガールズが自分たちの曲について話すのを聴くのがとても好きだ。

 

もともとは5月2日に予定されていたこのライブが、延期にはなったが無事に開催できてうれしいと話す。

まだ配信の形ではあるが、今月も土曜パームトーン劇場が開かれたのは、もちろんファンとしてもものすごくうれしい。

状況を改善させるための自粛というのが前提で。それに加えて、私的なモチベーションとして、このライブが行われなくなったら切実に嫌だから、ひたすら家にこもっていた。緊急事態宣言が延びないように。楽しみにつながる目標があったのは大きい。

 

セットリストについて。

1回解体して、「これはおとなしめの曲、これは激しい曲」と分類して、まとめてもっかいドンって出した。

BBガールズの曲はバリエーションが豊富だと、あらためて感じたそうだ。そうそう、そこが大きな魅力のひとつ。

 

生配信をチェックして、コメントも拾った。

 

「泡のないグラス」

MUSE以来だ。

たじさんはマイクスタンドを使う。

歌入りから様子が違う。新たに高くアレンジしたのかと思える。それぐらいたじさんの歌がいつもより高い。実際に高くうたっているのか。あるいは、うたい方を変えていて、そう感じるのか。たしかに、情感を抑え気味でうたっているようだ。BBガールズで最も重みのあるバラード「泡のないグラス」が、これまでほどは悲痛ではない。 直接的ではなく、静かに想いをくみ取らせる感じ。新しい局面に入った「泡のないグラス」。これからどう進んでいくのか注目だ。

 

マイクスタンドが使われているなら、次はこの曲。

「落穴と振子」

たじさんの手の動きは先月と少し違う感じ。手袋なしバージョンというより、きちきちには決めずにしぜんに動いているふうで、よい。

先月は黒の衣装だったが、今月は赤。照明も赤。このために「苦い林檎酒」を赤一色に染めなかったのかもしれない。

今日までの間に、歌詞のモチーフにもなったというエドガー・アラン・ポオの「落穴と振子」を読んだ。「恐怖の振り子」という邦題で訳されていたのを中学の頃に読んで以来だったから、ラスト以外はだいぶ忘れていた。読み返したおかげで、司祭、十字、英雄、死神、深遠、堕ちて、揺れて、孤独、敬虔さ、心はもはや震えもしないといった詞で小説のイメージも浮かんでくる。知らなかったジャコバンとジロンドという言葉も調べた結果、背景がわかったし、変わる時代という詞も絡めてあるのかなと推測される。まあ、そんなことを知らなくても、たじさんの歌とカナさんの演奏のかっこよさは圧倒的だ。

「NaNaNaNaNaNaNaNaNaNa」を短く切る。間奏の入りでたじさんが首を鋭く振る。Twitterに上げられた先月の動画でも印象的だったシーンだ。曲の炎が燃え上がるとともに、カナさんが劇的な連打。「NaNaNaNaNaNaNaNaNaNa」の響きだけが、カナさんのピアノが消えた宙を今度は伸びていく。

先月の初披露がかなりの名演で強烈に記憶に残っているから、意外な感覚だが、ライブで「落穴と振子」が歌われるのはまだ2回目なのだな。BBガールズのライブ自体が先月の土曜パームトーン劇場以来だから。あの後行われるはずだったわくわくシティーパークも、高瀬川寄席も、カオスな占い祭りも、全て中止や延期になった。にも関わらず、ライブが久しぶりという実感は薄い。BBガールズの曲は毎日聴いているし、ライブ動画のアーカイブも見るし、ラジオを聴いてメッセージも送っている。ブログもいくつか続けて書いた。ファン側は一方通行とはいえBBガールズのコンテンツに触れている(ありがたいことにラジオを通じて反応もある)。それに、ライブが開かれてそれを見ることができるよろこびが、見れなかったつらさを超えている。

今日の「落穴と振子」も素晴らしかった。「泡のないグラス」の後になめらかにつながった見事さを取っても、BBガールズにとって貴重なナンバーだと思う。

 

「離れてもそばにいて」

あまくうたっていくたじさん。

赤いスカートを両手で持つポーズ。これはめずらしい。そうか、マイクスタンドでうたっているからできるんだ。スタンドの真ん中あたりを両手で持ったりも。しあわせな曲でたじさんがマイクスタンドを使うのはあまり記憶にない。

カナさんのピアノが、高音から下りてくるフレーズを2回繰り返す。

最後は声を張って、語尾を響かせずに伸ばす。それから、両手でスカートを持って広げるようにしておじぎ。

 

先月なかった後半2回目のMCが今日はある。

 

「すごいなあと思って。曲の振れ幅が」

今日の後半だと、「情熱のベル」「ひらいたトランプ」「恋してオムレツ」と、「泡のないグラス」「落穴と振子」「離れてもそばにいて」

同じバラードというくくりでも曲によって主人公が違うから、声が変わる。そう言うたじさん。「いろんな曲歌えるのが楽しい」

 

たじさんが早起きするようになって、「今日だから、めちゃくちゃ元気」

 

あきっすんのあきさんは優しい。今日のPAはあきっすんのまっすんさん。バーカウンターには曽我未知子さんもいるし、冴沢͡鐘己プロデューサーも見守ってくれる。

ちょっとずつ、こうやってみんなと会えるようになってきた。

 

手を上げながら片足で跳ぶ振り付けがある「情熱のベル」、明日もやりたい。

 

明日は「わくわくパームトーンサンデー」というイベントがある。パフェみたいな名前だ。曽我さんに明日作ってほしい。

 

求められなくなったら終わり。「人に必要とされなくなったら、消えちゃうよ」という名言を漫画で読んだことがある。

応援してくれる人、見てくれる人がいるのは、すごく幸せだ。

 

「陽だまりの鳥」

やさしい声でうたうたじさん。悲しみもさびしさも伝わってくる。カナさんのコーラスからも。たじさんの語尾でも。

最後は一段高くなったハミングを長く伸ばす。胸に沁みる声だった。

 

「風のファンタジスタ

冒頭のサビを終えて下ろされたたじさんの左手が、スカートをつかむ。ビートに合わせて後ろに前に振っていく。

2番の後の「光るよ」を上げるフェイク。久々だ。

楽しそうなカナさん。どんどん笑顔が増していき、ついに両手を上げる。これは初めて。新たに定着させるのだろうか。「君の」で客席を指差すのも両手で、真ん中から外側へ。

豊かに強い声を解放するたじさん。カナさんがピアノの歩みを緩める。左足を前に半身になったたじさんが、勝利の拳を掲げる。

 

「人生はミラーボール」

久々に終盤で聴けた。MUSEの前、というか、去年の12月にアンコールで歌われて以来だから、後の方で歌われるのは何と今年初めてだ。

たじさんのステップが大きい。

1番の「Are you lady?」は、客席に向けた指を二人そろって左から右へ。

2番はカナさんが両手の「Are you lady?」、今日は指を上下させていく。

たじさんは「好きなもの なんもかも 詰め込んで」と、体を左右にひねりながら歌っていく。

「楽しむが勝ちね 人生はミラーボール あなた次第」という一番好きな詞が心に響く。指差すポーズも。伸ばして絶妙に色を変える語尾も。

「こんなもんじゃないでしょ」とすねたポーズのたじさん。「行くぞーっ!」の叫びに応えないわけないだろ。「BBガールズ!!」

たじさん、左手の動きも強くて大きくて。

力強いスキャットに、指はぐるんぐるんくるくる回った。

 

「まだまだGIRLでいいかしら」

たじさんがとび跳ねる。いつも跳ねるがそれ以上だ。跳ねながら手も上げていく。「情熱のベル」を思わせる動き。もう今日は、「情熱のベル」以降、バラード以外全部動きが大きく派手になっている。いいぞ、楽しい。カナさんの笑顔もはじける。

サビの「Love me,love me」でも跳ねる。間奏はずっと跳ねている。

2番の「小刻みにふるえ」では、左手を上下させるだけでなく、右足を左足を上げていく。

次の長い間奏でも、本当にずっと跳ねている。カナさんのソロが高まると、「フーッ!」「イェー、オン・キーボード、カナーっ!」

三度情熱のサビを経て、後奏では湧き上がる声を聴かせることに集中する。

すごいすごい。全編熱く燃え続ける「まだまだGIRLでいいかしら」だった。

 

「ありがとう!」と言って二人が左ソデへ向かおうとする間にも、アンコールを求める手拍子が起こっている。

 

カナさんが、たじさんが、帰ってきた。

ひと言も発しないうちにギターが鳴り始める。先月に続いて、あおりなし。たじさんが客席を指差す。カナさんが右手を体の後ろまで大きく反り返らせて、鍵盤に振り下ろしてのグリッサンド。たっぷりと間を取ってから、高音を奏でる。

「平成ガール」

たじさんが本編終盤の楽しい感じから一転、凛々しく決めている。カナさんの短いフレーズもかっこいい。今日はいつもより大きく、ずっとギターが聴こえている。

さらに一転。間奏に入るや、たじさんがあの「情熱のベル」の片足ジャンプ。右へ左へ右へと回転していく。

次の間奏では、広げたスカートをギターに見立ててマイクで弾いていくアクション。

それがビタッと止まると光も同時に弱まる。「Love Love Love Machine」に乗り込んでいく。カナさんが選ぶ最も低い音が妖しく奥まで入ってくる。

高まってのサビ。たじさんは足を投げ出すようなステップ。カナさんのきれいで派手なメロディも彩る。

たじさんが右手を掲げる後奏。カナさんが左右の指で細かく連打。さらに速くなる。高くなる。グリッサンドで下りる、おおまた上る。たじさんはスカートなしのギターポーズでフィニッシュ。髪を振って横を向き、顔は隠れている。端麗。 

 

MCなしで「境界線はいらない」

「もう、この楽しいが伝わってるといいな」

「ネットを通じて、どこへでも飛んでいける。そんな時代にぴったりな、私たちの大好きな曲でお別れしたいなと思います」

体ごと手を振るたじさん。多めのラララから、Cメロは特別バージョン。

直後に「誰が勝手に決めたーああ~」とフェイクを聴かせてくれる。

後奏のスキャットも、いつものメロディを別の文字で歌う感じ。これもいい。

たじさんと立ち上がったカナさんが、肘から立てた腕をガシィィィンと上下させる。「情熱のベル」のしめくくりポーズで今日のライブに幕を下ろした。とにかく今日は新曲「情熱のベル」の存在感が大きい。

 

カメラの前に並んで、配信を見ている者へのメッセージ。

「いちばん今日体力があった」と、たじさんは筋トレの効果を実感。「もうワンステージ行けるよ、これ」

「こんなときなので、本当に元気が一番なので。伝わったらいいなあと思って。画面越しってさ、すごい遠いやん。だから、いつも以上に『伝われーっ』みたいな感じのステージでした」

 

今日はまず、新曲の「情熱のベル」がすごかった。ライブで絶対に盛りあがる曲だ。

「情熱のベル」が代表するように、BBガールズがひときわハジケていて、見てる方もひたすら楽しく熱狂できた。「情熱のベル」が引っ張ったみたいに、後半ずっとたじさんのアクションが大きかったもんね。

 

ライブの構成から、BBガールズの曲を甲斐バンドの曲になぞらえるということを、僕は勝手にやっている。

「人生はミラーボール」は、長く1曲目を務めた人気曲だし、客席にマイクを向けるから、「きんぽうげ」

「風のファンタジスタ」は、バラードから終盤怒濤の盛りあがりにつなぐ「氷のくちびる」

「ガーディアン・エンジェル」は、原点とも言えるがデビュー曲ではなく、イントロを長くもできるから、「ポップコーンをほおばって」

「平成ガール」は、熱狂するロック「翼あるもの」

「まだまだGIRLでいいかしら」は、前奏で一気に沸き、本編最後に歌われる「漂泊者(アウトロー)」

「陽だまりの鳥」は、アンコールや本編最後にうたわれるバラード「LADY」

「境界線はいらない」は、アンコールの最後が多い「破れたハートを売り物に」

あとは新たに1曲目を任せられる「ブライトン・ロック」や、とにかく大騒ぎの「ダイナマイトが150屯」に当たる曲も加わればさらにいいなと思っていた。

「ダイナマイトが150屯」ができた。「情熱のベル」だ。曲調やアクション自体は違うけれど、ボーカルが動きまくって煽り、ファンが熱狂するのは同じ。

これは大きい。「情熱のベル」はライブに欠かせない曲になるだろう。BBガールズに強烈な武器が増えた。

 

一方で、「夜明けの月に」と「クランベリージャム」が歌われないとは意外だった。こういう日が来るとは。それも毎月新曲が増えているからこそ。うれしい悲鳴というやつだ。そんな中で、今日は過去最多の20曲をやってくれた。とてもありがたい。

来月は一体どの曲が、どんな順序で歌われるのだろうか。

 

今月も素晴らしいライブだった。

何より、BBガールズの土曜パームトーン劇場が開催されて本当によかった。まだ本来の形ではないとはいえ。心から感謝しているし、めちゃめちゃめちゃめちゃうれしい。ありがとうございます!!

来月は普通に参加できますように。早く叫びたい。たじーっ!カナーっ!

 

  ライブのアーカイブ映像はこちらです。

 (会員登録が必要です。生中継はどなたでもご覧になれます)

freshlive.tv

5月16日 event space PALMTONE

もっとオールドファッションド

それはウソじゃない!?

アタシはバリア

ダメなところも

透明な水

苦い林檎酒

ガーディアン・エンジェル

天界の雫

情熱のベル

ひらいたトランプ

恋してオムレツ

泡のないグラス

落穴と振子

離れてもそばにいて

陽だまりの鳥

風のファンタジスタ

人生はミラーボール

まだまだGIRLでいいかしら

 

平成ガール

境界線はいらない

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今回からライブ中継と同じFRESH LIVE! で、おまけ放送と題した配信が始まった。

ライブ直後の感触、新曲について、裏話、次のライブへの予告など、うれしい内容だった。

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BBガールズの土曜パームトーン劇場(2020年4月4日)

キーボードの位置が真ん中寄り、つまりいつもより左に見える。マイクスタンドは、舞台のセンターよりはっきり左にある。さらに左に丸テーブルがあり、ライブ中継へのコメントを見るためだと思われるタブレットが乗っている。

 

先月からの消毒と換気に加えて、入場制限が始まった。最大15人まで。観客どうしの間隔を広く取るためだが、会場のevent space PALMTONEは、告知写真に写るテーブル席以外に、L字型のカウンターもある。15人なら充分に余裕がある。受付にはカナさんお手製のマスクもそろっている。きちんと対策をしてライブを開いてくださるのは本当にありがたい。

僕の方もマスク着用で来て、駅に着いたら石鹸で手を洗っている。会場でもアルコール消毒する。

 

マスクをしたまま席につく。1曲目予想は「天界の雫」だったが、さっき直前で気がついた。「天界の雫」だと、先にカナさんが1人で登場するときに音がない。キーボードが入る前のイントロが長い曲は、「もっとオールドファッションド」「ガーディアン・エンジェル」以外だと……あれ、「夜明けの月に」しかない? 静かな曲がオープニングを飾るのだろうか。

 

チャーリーズ・エンジェル」のテーマ。今日はちゃんと最初から手拍子。

客席の左右の壁を照明がはっている。初めて見た。いつもは観客にさえぎられているのだな。きれいなものだ。

「Fai La Brava」、さあ、今月の1曲目は何だ?

 

音が閃く。先月と同じだったか。BBガールズ第2章はこの曲スタートで固定するのか? 「ガーディアン・エンジェル」だ。

カナさんが現れる。「カナーっ!」 やばい。名前を叫ぶとマスクがずれることがわかった。鼻や口が出るおそれはないが、上にずれてちょっと変になってる感じ。手拍子はとめたくないから、なおす隙がない。

カナさんの衣装は、向かって右上から左下へ斜めにラインが走っている。ラインより上が紺、下はベージュっぽい色。半袖のワンピースで、袖はシースルー。靴は黒。

ゆったりした足取りで、たじさんが堂々の登場。カナさんとおそろいの衣装。カナさんが紺色の部分が、たじさんは黒。下はグレー寄りかも。短いブーツっぽいのも黒。ペンダント。そしてそして、特筆すべきは、黒いシースルーの手袋だ。その上から右手はブレスレット、左手は腕時計か。手袋をして歌うのを見るのは初めてだ。

サビの羽の振り付けをしない部分で、たじさんがやや半身になり、曲げた足を交互に前へ。

カナさんの間奏。期待通り今日だけの特別な演奏が聴ける。音色の移り変わりの美しさ。いきなりこういうソロが聴けてしまうぜいたく。「カナーっ!」

二人のハーモニーが聴けるサビを繰り返す。最後はたじさん一人で「ガーディアン・エンジェーー」と伸ばし、語尾の「ル」を吐息に溶かせた。「たじーっ!」

 

「人生はミラーボール」

びっくりだ。こちらも先月に続いての2曲目。今月は後ろでやると思ってた。

「話題にことかーかないわ」 今日も「い」を伸ばさずに「わ」を引っ付ける。

2番の「Are you lady?」で、カナさんのまねをして両手の人差し指を内から外へ動かしてみる。BBガールズ二人のライブでは、このジェスチャーが定着している。

ときどきたじさんの髪の内側が赤く見える。赤いイヤリングをしているのか。

「あなた次第」でポーズを決め、手を上げていく。長く伸ばして歌い、語尾はわざとちょっとかすれさせる。

「こんなもんじゃないでしょ」からは、いつもと変えて甘えるようにかわいらしく歌う。

マスク越しの「BBガールズ!!」

後奏はスキャットのたじさんとともに手を回す。今日は小さく回すのは少なめだ。

いつも通りの大好きなところあり、今日ならではの変化あり。よかったな、「人生はミラーボール」

 

まさかの「平成ガール」!

この3曲を続けて初めにやってしまうとは。あおりなしで始まるのも久々だ。

今日も前奏を変えている。両手で弾くカナさん。いきなり惹きつける。

「明治、大正、昭和、平成」の動きが、先月と対照的に細かい。

カナさんの大きな見せ場、後奏。両手で細かく速く弾きながら鍵盤を上がって下りていく。たじさんはいっしょに弾く動作をしていない。

「平成ガール」は毎回変わりながら進化し続けているが、今月は特にいろいろ違った。何よりめちゃめちゃ盛りあがった。すごいぞ。

それにしても、終盤のたたみかけによく使う曲をもう3つも使った。定番で残っているのは「風のファンタジスタ」と「まだまだGIRLでいいかしら」だけだ。終盤何をやるのだろう? 「天界の雫」は確実だが、あと1曲はほしくない? 「それはウソじゃない!?」? もしかしたら、「アタシはバリア」?

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MCは、開催できたことへの感謝の言葉から。

来れない方も多いため、FRESH LIVEでの生中継に寄せられたコメントを確認しながら。

リハーサル中もずっとマスクをしていたという。

 

木屋町の桜がきれい。

去年4月のBBガールズの土曜パームトーン劇場も、桜が満開の日だった。あの日は大盛況で、目標としていた観客数を超え、京都ミューズホールでのライブ開催を決定づけた。帰りは遠まわりをして桜を愛でた。

ちょうど1年後にこんなことになるとは。でも、きっと大丈夫。よくなるのにそこまで時間はかからない。心配ばかりしてられない。対策はしっかりして、あとはできるだけ楽しむしかない。

 

「ダメなところも」

ミューズホールで初披露された2月の新曲だ。

たじさんの声、カナさんのピアノ、そしてたじさんが書いた詞をかみしめてこのバラードを聴いていく。

最後のパートは、やはり恋愛のことをうたっているように受け取れる。いや、でも、たじさんがカナさんにハグしてほしいと求めているとも考えられる。淡路島のライブから何度か解釈を試みているが、聴くたびごとに感じ取るしかないのかもしれない。文字で発表された歌詞を読めば、印象が変わるだろうか。

 

「夜明けの月に」

静かめにうたうたじさん。バラードと希望の歌の両面を持った曲だけど、今日はバラード寄りでうたっている気がする。

サビでカナさんのコーラスとともにうたうと、たじさんの表情がほころんできた。と思えたが、やはりまたしっとりとうたっていく。黒の衣装で手袋もしているから、雰囲気を大事にしているのかもしれない。

不意に、泣けてきた。入場制限を行い、来ることができないファンも多い。そんな中で健気に、しかしたくましくがんばるBBガールズ。今BBガールズのライブを生で見れているありがたさ。

もともと2011年の震災のときに書かれた曲。つらいとき、厳しいときに聴くと、よりいっそう沁みる。やはり僕にとって「夜明けの月に」は特別な作品だ。

 

ビートが鳴る。顔を上げたたじさんが、強気な表情になっている。

「ひらいたトランプ」

1番が終わると、たじさんは吐息のようなスキャット。いつもより多くささやく。黒のワンピースに黒手袋での「ひらいたトランプ」も、ムードが高まっていい。

カナさんの間奏。リズムを変えて踊るように歩く両指。この音が気持ちいい。後半はオリジナルバージョンを踏襲しつつ実はひそかに変えてある印象。

カナさんが楽しそうに弾いているのが作用したように、表情が緩むたじさん。それからまた切ないスキャットへ。歌い終えると、笑顔がこぼれた。

 

イントロでたじさんが、左によけていたマイクスタンドを中央へ。

「苦い林檎酒」

マイクスタンドを黒い手袋で握って歌う感じ。曲の中に入り込んだたじさんの表情。黒い手袋に包まれた両手を動かす仕草。

高く力感を抜いたような、いつもとはまた違ったスキャット。カナさんの名前は呼ばない。カナさんが描く音のグラデーションが、しぜんに観客を間奏へ導き入れる。先月聴いて虹だと感じたあの音色も再び。

後奏はたじさんのあのスキャットをたっぷりと。

全てが絶品の「苦い林檎酒」だ。

 

初めて聴く前奏。新曲だ!

黒手袋が似合う雰囲気。たじさんの手の動きに目が奪われる。「苦い林檎酒」からの流れも完璧。期待がぐんぐん上昇していく。

マイクスタンドの最上部に片手を乗せて歌うたじさん。「十字を切る」なんていう詞が出てくる。外国文学の香り。こういうのもめっちゃ好みだ。ボーボワールの名前も聴こえる。

曲調はジャズっぽくて、ひたすらかっこいい。「こういうの、カナさん好きやろうな」と思って、すぐに自分の愚かさに気づく。「ちゃうわ、カナさんがつくったんや」4月の新曲はカナさん作曲だと発表されていたのに。

たじさんの歌に魅了されてしまう。こんなにジャズっぽいのもしっくり歌いこなしている。実に様々な曲を見事に歌い切れるたじさんの強みが、ここでもまた圧倒的だ。オシャレに、もろさを感じさせるほど切なく、強く豊かに、高く。この1曲の中でも、たじさんの歌声が移り変わっていく。

カナさんの演奏もすごい。ソロは激しい、速い、細かい連打。劇的なのだ。ずっと品があってスタイリッシュで、それでいて不穏さも予感させるような。よくぞつくってくれ、弾き遂げてくれているものだ。

カナさんの音が消え、たじさんの「ナナナナナナナナーナナーーー」という声だけがステージに余韻を残した。

これはブレイクかもしれない。もしも続きが始まったときにじゃまにならないように、静かに待つ。そのまま灯が消えた。新曲は終わったのだ。思いきり拍手をした。

「これまでのBBガールズにはない、でもBBガールズの世界観には合っている曲」と予告されていたけど、その通りだった。BBガールズはまた新たな武器を手に入れた。

 

BBガールズが去った舞台に流れる曲が変わっている。先月までは「明日に向って撃て!」の静かな、郷愁を感じさせる抒情的な曲だった。今聴こえているのはジャズっぽい。「落穴と振子」の後に合うと判断されたのだろう。以前の土曜パームトーン劇場で聴いた覚えはある。おそらく去年の夏以来じゃないかな。それ以降は、静かな曲をカバーした後に「明日に向って撃て!」のが流れる形になっていた。

この曲なら後半の登場シーンでも声援しやすそう。もちろん、静かな曲の後などは先月までの曲もいいと思う。

 

「落穴と振子」を思い返しながら待つ。黒の衣装も似合っていた。

もしかして、後半の衣装は赤なんじゃないか。黒とのコントラストで。去年10月の赤いワンピースも特によかったし。12月26日(土)のKYOTO MUSEライブのチケットも昨日発売になった。MUSEライブのポスターは赤の衣装だ。

 

ビートの中をカナさんが再登場。衣装は白だった。カラフルな細いストライプのスカート。茶色のコルセットベルト。ほどいた髪にカチューチャ風の布に見える髪飾りが目を引く。

ややあって現れたたじさんも、上は白。色違いのストライプのスカート。コルセットベルトは黒。たじさんのスカートは青紫が、カナさんは赤が目立つ。たじさんはイヤリングを変えたようだ。カナさんも変えたように見えるがどうか。

「もっとオールドファッションド」

スタートにぴったりの曲で後半の幕を開ける。

1番の後で新しいスキャットが聴けた。

 

前奏で明るくはじけるたじさんの表情がいい。

「恋してオムレツ」

客席のスペースが広いから、体をひねる振り付けも存分にできる。

「ワー」はもちろんMUSEバージョンで大きく。

「心が弾むの」で腕を上下に揺するたじさん。うきうきしてる感じが伝わって、これもいい。

間奏での観客への言葉は、FRESH LIVEで生配信を見ている人々にも向けられる。

両手を高く上げての「イェイ!」

ラストのポーズも、両腕を思いきり広げた。

 

前奏で笑顔のたじさん。おお、先月とは逆の並びで「恋してオムレツ」と続けてきた。

3月の新曲「アタシはバリア」

たじさんは歩きながら、すねたような心配しているようなニュアンスを込めた声で、彼氏に語りかけるように歌い出す。カップルがいる街の情景が浮かぶ。

円を描いてバリアを張り、前に出した手を動かす振り付け。サビの歌詞はやはり「好き好き好きと言って」のようだ。なんてかわいらしい曲。ほんとにもう、曲もたじさんの声もカナさんの間奏もコーラスも振り付けも、何から何まで全部キュート。

先月の新曲も今月の新曲もめちゃめちゃ大好きだ。

 

MC。

今の「アタシはバリア」と今月の新曲のコントラスト、ギャップ。

いつも思うけど、いろいろな曲を完成度高くやってのけるのがBBガールズの魅力のひとつだ。

「あたしが手袋をつけてきた訳がわかっただろ?」

 

FRESH LIVEのコメントを確認していく。

今月の新曲のタイトルは「落穴と振子」。送り仮名なしの表記。

おお、早く歌詞が知りたい。

 

カナさんが「わたし今日ふわふわしとるわ」と言うと、たじさんが「ふわふわしーてるーとー」って「アタシはバリア」を歌い出す。こういうの好き。たとえワンフレーズだけでも 「聴けた!」って思う。軽く歌っても普通の歌とは違っているし。

 

「離れてもそばにいて」

先月はなかったから、MUSE以来だ。

たじさんが甘えた感じでうたう。ライブで「離れてもそばにいて」を聴くと映画の1シーンのような画が浮かぶことが多いが、今日はとにかくたじさんの声が甘いという印象だ。気持ちを述べる詞になると特に。語尾の響きもキュートに甘かった。

 

「それはウソじゃない!?」

「風のファンタジスタ」より後の可能性もあるかと思っていたが、もう行くのか。「もっとオールドファッションド」も「それはウソじゃない!?」も出して、終盤はどうなるのだろう。

もはや定番曲と「天界の雫」以外でとってあるのは「クランベリージャム」だけだ。「クランベリージャム」からの「風のファンタジスタ」か、「クランベリージャム」の後にMCか、「陽だまりの鳥」が先でアンコールに「クランベリージャム」か。

横に動くたじさんとカナさんの動きがシンクロするのがきれいだったり、二人の向きが別なのもまたいい感じだったり。

声を合わせる狭間にたじさんがスキャットを入れるのも好き。今月も聴けてうれしい。

 

曲が終わって「たじーっ!」って叫んだが、声がかすれてしまった。水を飲みたいところだけど、マスクをずらして水を飲んでマスクを戻す隙はない。手拍子は絶対にとめたくないし。

 

すぐに始まる「クランベリージャム」

やはり水を飲まなくてよかった。

たじさんが1番を歌い終えて回る。「フーッ!」ちゃんと声が出た。喉は大丈夫だ。

2番でカナさんの指が跳ねて音が増えるところ、いつ聴いてもわくわくする。

たじさんは今度は半回転。むこうを向いてから曲に合わせて、足を高く上げるステップ。歩くようにして前に向きなおる。

3回目もゆっくり半回転。今度は少し早めに前に戻る。

いろんなパターンがある「クランベリージャム」のサビの動き。回るもよし。回らぬもよし。その時その時どんな身振りでも、ファンはうれしいものです。

 

MCはなかった。

「風のファンタジスタ

今日だけの特別バージョン。だからこそ2番の歌入りでひときわ盛りあがる。

後奏のたじさんの声。この力強さ、潤い、なめらかさ、のびやかさ。今日も素晴らしい。

 

カウント。カナさんのあの前奏。たじさんは例のポーズで「フーッ」、それから跳ねる。

先に来たぞ。「まだまだGIRLでいいかしら」

ああ、たかぶる。立ってやろうか。今日の広い客席ならいいんじゃないか。でも、後ろにもお客さんはいる。立ちたい気持ちをぐっとこらえる。けど、座ったままで立ってるのと変わらないぐらい動くもんね。

間奏の「カナーっ!」も最大限を超えるつもりで。

歌も演奏もアクションもコーラスも素敵だった。めちゃくちゃ楽しい!

 

「最後の 曲に なりました」

「天界の雫」

もともと1曲目に予想してたけど、逆に最後だった。昨夜のラジオ「BBガールズのまだまだGIRLでいいかしら」で、たじさんが「一番ハイテンポ」と言ってた。それは意識してなかった。こういう新たな見方を教えてもらえるのってうれしい。

ライブで最後に聴いた後、「天界の雫」オリジナル動画チャレンジに参加したから、動画をつくるにもできた後確認するにもショートバージョンを繰り返し聴くことになった。だから、2番の詞が新鮮だ。

ショートバージョンのみ歌詞が公開されたおかげで、それまで「空」だと思って聴いていた詞が「宇宙(そら)」だと知った。今日はその後初めて生で聴いているから、また違った印象の「天界の雫」だ。舞台がよりスケール大きく、地球だと思える。負けないもんね。

 

「ありがとうございましたーっ」

言葉に力を込めてから、BBガールズが去っていく。

 

こちらも力を込めた手拍子で、BBガールズを呼び戻した。

 

12月26日(土)京都ミューズホールでのライブの告知。チケットは昨日から買えるようになっている。再びバンド「はんなりディスコボールシャワー」を率いてのステージだ。

 

MCの間にBBガールズタオルを取り出す。「境界線はいらない」で振るだけでなく、最初から肩にかけておけばいいんだ。富山やゼスト御池やMUSEではそうしてたのに、本拠地での土曜パームトーン劇場になると忘れてしまう。先月も途中で出したんだった。慣れというか安心感からだろうか。

 

FRESH LIVEのコメントを確かめる。書き込んでくれる人が増えていた。

 

「曲順がほんとにいろいろ組めるようになったので。曲が増えたことによってね」

うれしいことだなあ。BBガールズのライブがますます充実していく。11月にはセカンドアルバムも出る予定だし。

「また来月1曲増える」

このマンスリーライブ「土曜パームトーン劇場」で、毎回1曲ずつ新曲がお披露目されていく。

 

「今日は開催できて本当にうれしいなっていう気持ちと、みんなのことも心配だし」

 

「来月も開催できるように、みなさん、閉じ込めていきましょう」

「ひとりひとりが自分だけじゃなく、周りの人のことも考えてということですよね。自分は大丈夫って思っても、もしかしたら人に迷惑をかけることもあるかもしれませんので。またね、『あのとき大変やったなあ』って言う日が来ますので」

僕は全力でとじこもる。できるかぎり早く落ち着くように。5月もBBガールズの土曜パームトーン劇場が見たいのだ。どうなるか本当にわかっている人などいないだろうし、結果はわからない。だけど、後悔したくないから。来月もライブを見に来れるように、できるだけのことを。

 

「アンコール2曲お聴きください」

「陽だまりの鳥」

やさしくうたうたじさん。それでいて弱くはなく、つやつやした声を聴かせてくれる。

たじさんの声が強めになる。が、悲しみもたたえている。

カナさんのピアノが高まる。たじさんが泣くような声になる。

後奏はいつもと違うスキャット。ため息をまぜていつもより長く。カナさんのピアノが戻るとハミングへ。そこからさらにもっと高いハミングに。なんてきれいな声だ。

「陽だまりの鳥」がまた感動を与えてくれた。

 

「境界線はいらない」

前奏でたじさんが「カナちゃんのかわいいマスクを着ける」と言って、マスクをする。カナさんも。マスク姿のBBガールズ。「斬新じゃない?」そのまま歌い演奏していく。

サビに入るところでたじさんがマイクを持ち替え、たしかに右手を振っている。

ステージ上も客席もマスクしてる異例のライブになった。

歌い終えたたじさんは「またねーーーーーっ」

またが来月になりますように。

 

声援が飛ぶ。FRESH LIVEが見れるようにタブレットを持って、BBガールズがステージを下りた。

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客席で、FRESH LIVE 視聴者へ向けたコメント。

「さみしいけど、ここで歌えてうれしいなあという気持ちが今日はすごくあふれてきました。あたりまえのことだったのがね。本当に1回1回のライブを大切にしていきたいなと改めて思わざるを得ん感じでした」

 

ファンも心から感謝してます。今日ライブを見れたことは特別ありがたいと感じる。本当にうれしい。

 

たじさんの目がうるうるしているように見える時があった。気のせいかもしれない。

後半、バックの音の激しさに気づいた。これはめずらしい。

「透明な水」と「泡のないグラス」がどちらもなかった。「泡のないグラス」は重さを感じさせることのできる曲だから外した気がする。今は明るい曲、そして希望の歌を届けようということか。ただ、バラードが少ないという感覚はなかった。きっと「ダメなところも」と「夜明けの月に」の存在感がそう思わせるのだろう。

異例のライブ、普段に負けず楽しませてもらった。これを心に刻んでおこう。

 

MUSEライブのチケット、手売りは今日が解禁日だ。年末がめちゃめちゃ楽しみ! 日程が発表されてすぐに休みは取ってある。

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 ライブのアーカイブ映像はこちらです。

 (会員登録が必要です。生中継はどなたでもご覧になれます)

freshlive.tv

4月4日 event space PALMTONE

ガーディアン・エンジェル

人生はミラーボール

平成ガール

ダメなところも

夜明けの月に

ひらいたトランプ

苦い林檎酒

落穴と振子

もっとオールドファッションド

恋してオムレツ

アタシはバリア

離れてもそばにいて

それはウソじゃない!?

クランベリージャム

風のファンタジスタ

まだまだGIRLでいいかしら

天界の雫

 

陽だまりの鳥

境界線はいらない

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「落穴と振子」はエドガー・アラン・ポーの小説をモチーフにしていると聴いた。僕は「恐怖の振り子」というタイトルで読んだ。自分が好きだった小説がBBガールズと結びつくなんてうれしいな。

アガサ・クリスティーの「ひらいたトランプ」もそうだ。

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来月もBBガールズのライブが見たい。

どんな状況になっても、希望はなくさない。「明日に向って撃て!」のポール・ニューマンのように。「マイライフ・アズ・ア・ドッグ」のイングマルのように。

心配してもきりがない。落ち込み過ぎることはない。やれることをきちんとやって、あとはできるだけ楽しむ。

好きな言葉がある。

 太陽を振り仰げ、そうすれば影は見えない

                  ヘレン・ケラー

火曜パームトーン劇場 新学期スペシャル(2020年3月31日)

会場に入ると、受付にカナさんとあきさんがいた。セーラー服で! 新学期スペシャルって、こういうことだったのか!

姿を見せていないたじさんは、もしかして先生役? と思ったが、すぐにまっすんさんがいると思い出した。

 

「恋してオムレツ」に乗せたオープニングで全員集合。BBガールズ。あきっすん。SOSさん。

カナさんは赤のチェック。あきさんはえんじのスカーフ。たじさんもセーラー服で、紺のスカーフだった。

 

まずSOSさんのラップの曲。

尺八奏者の伴さんとのコラボではない、単独のステージは初めて見た。

 

クイズコーナー

まっすんさんはさんまさん大好きに違いない。

勝手にMVP回答を選ばせてもらうなら、たじさんの「揖保乃糸

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BBガールズライブ

たじさんの足のスタンスが広め。これで手を上げなければこの曲。

「人生はミラーボール」

「話題にことかーかないわ」という、ここ最近の歌い方。

2番の「Are you lady?」で、カナさんがやる、両手の人差し指を真ん中から両外へ向ける振り付けをやってみた。これ楽しい。これからもやっていこう。

「あなた次第」の決めポーズ。そこから手を上げていくところ。動きも声もかっこいい。

最後は指をくるんくるん回す。

今日の「人生はミラーボール」もめっちゃよかった。特に好きな曲。

 

MCで制服トーク

たじさんがラッパー風にしゃべってから、「カモン、SOS」

SOSさんが登場、BBガールズの左に立つ。

「それではキイテクダサーイ。ミュージック、カモーン」

クランベリージャム」

前奏にSOSさんのラップが入る。本当に「クランベリージャム」はBBガールズの曲の中でいろんなアレンジをされる確率ナンバーワンだ。浴衣バージョンまであったし。

たじさんが回る。「フーッ!」

間奏でまたSOSさんがラップ。

たじさんは3回ともまわってくれた。

後奏にもSOSさんのラップ。たじさんがスキャットも入れていく。

曲が終わると、たじさんがカナさんがSOSさんとハイタッチ。

 

あきっすんはMC、「あなたとよろしく」に続いて、やはりSOSさんとコラボ。

今日は「まっすんラップ」、BBガールズも出てきてくれた。

前奏ではSOSさんのラップに圧倒された風でいたまっすんさんが巻き返していく。間奏では客席に下り、僕の炭酸水のジョッキを持ち上げて飲むふり。実際に飲んでもらってよかったが、そうもいかないか。

ステージに戻り、正統派っぽいラップで対抗するまっすんさん。しかし、結局あきさんとBBガールズにステージ端に追いやられ、3人がSOSさんを称えるポーズで終わった。

 

そのまま「恋してオムレツ」をBGMに第1部のエンディング。

まっすんさんに向けた「蛍の光

 

インターバルをはさんで第2部。

うたばんのコーナーから。

 

今日は何も打ち合わせをしていないが、最初に歌うのは僕だった。

火曜日は先週初めて「植村あきの火曜パームトーン劇場」に来たけど、急に時間が空いて来たこともあって申し込み方法がわからず、うたばん自体が行われなかった。

ステージに上がらせてもらう。自分の左後ろにカナさん。右後ろにギターの冴沢さん。

マイクを手に持つかマイクスタンドを使うか聞かれる。本来は甲斐よしひろがマイクスタンドを蹴り上げたりぐるぐる廻したりする曲なのだが、そういうわけにはいかない。カラオケに近い感覚でと、手に持つ方を選ばせてもらう。

後ろのカナさんと冴沢さんが気遣って支えてくれる感じがする。司会のあきさんがとてもやさしく、すごくやりやすいようにしてくれる。さらに、客席からたじさんがどんどん反応してくれて空気をよりよくしてくれる。ステージに立っているときに反応があるって、ありがたいのだな。撮影もしてもらえ、いつもと逆に「クラーイ」と声をかけてもらえるのもうれしい。みなさんが素人を温かくもりたててくれる。普段ステージに出ているプロの配慮ですね。ありがとうございます。

曲名を聞かれ、甲斐バンドの「ダイナマイトが150屯」と、冴沢さんの表情を確かめながら答える。先週の火曜パームトーン劇場の後、冴沢さんが「CRYさんも何か歌いましょうよ」と言ってくれて、「ダイナマイトが150屯」をお願いした。ちゃんと通っていたようでほっとした。

曲を始める直前に冴沢さんから「ちょっと低くしてます」と告げられる。キーがわからないと伝えていたので、高いところが出ない危険を回避してくれたのだ。この1回のために冴沢さんとカナさんが準備してくれたなんて、ものすごいありがたみを感じる。

前奏の最初はギターの音を変えてあった。甲斐バンドバージョンはドラムで始まるから、その感じを出してくれているのだ。やがてまさに甲斐バンドと同じタイミングでキーボードが入り、妖しくも雰囲気をかき立てる。さらに、ギターとキーボードだけで、あのサックスが鳴ってるみたいに聴かせてくれる。感激が次々にやってくる。

僕の歌はおそまつだけど、めっちゃ楽しい。手拍子もとてもありがたい。せっかくなので、カナさんがキーボードを弾くのを近くで見せてもらう。 Aメロに戻るところのギターも、かっこよくありつつ僕にでもタイミングがわかるようにしてくれている。

歌の部分が終わって気分が軽くなった。アルバムの甲斐よしひろみたいに後奏の途中で「イェーエイ」って言っちゃお。最後は「ウォオーー」だ。と思って「イェーエイ」って言いかけたら演奏が終わった。アコースティックに合うように後奏を短くしてくれていたのだ。急に最後に「イェー」って言った形になって少し恥ずかしかったが、たじさんとあきさんが「イェーイ」って反応してくれてめっちゃ助かった。

歌い終わってからも、みなさん本当に温かい。幸せな空間。

「ダイナマイトが150屯」は甲斐のライブでも特に盛りあがる曲なのに、非常に非常に残念なことに、権利の関係でカラオケに入っていない。だから、歌いたかった。

生演奏で念願を叶えてもらった。しかも、自分の好きなアーティストに囲まれて。めちゃめちゃ楽しい!

いつかまた歌いたい。そのときはきちんと事前にお願いをしてキーを上げてもらってリベンジだー。

 

続いてうたばんの常連さんが福山雅治を歌われ、BBガールズとあきっすんが1曲ずつ。

 

BBガールズは、この3月に初披露されたばかりの新曲「アタシはバリア」

何回聴いてもめちゃめちゃキュートでキャッチーで、とっても楽しい!

どうも「好き好き好きと言って」と歌っているところもあるようだ。あれ、もしかしたら全部「好き好き好きと言って」だったのだろうか。土曜パームトーン劇場で初めて聴いたとき勘違いしていたのかも。

バリアを張る振り付けは一定で、腕を逆に回すことはなかった。

「アタシはバリア」、本当に好きだ。聴けてうれしい! やってくれて、ありがとうございます!

 

やはりBBガールズのライブが見れるのは最高だ。

大変な中で対策をして開催してくださって、心から感謝。BBガールズにevent space PALMTONEという本拠地があって本当によかったと、あらためて感じる。

おかげで楽しくて元気が出て貴重な体験ができて、思い出の一日になった。

「天界の雫」 オリジナル動画チャレンジ

3月17日(火)の夜、時間ができた。だから、初めて動画を編集した。

 

BBガールズの1月の新曲「天界の雫」の音源ショートバージョンが公開され、これに自由に動画をつける「天界の雫」動画チャレンジという企画が始まっていた。BBガールズを応援するため、参加したいところだが、動画なんてつくったことがない。難しそうだし、やり方もわからない。だけど、やっぱりファンとして何とかしたい。

 

きっと動画編集のアプリがあるだろうと検索し、よさそうなのを見つけて、そこから深夜まで作業を続けた。

何しろ生まれて初めてなので、そんなに立派なものはできないが、完成はした。

youtu.be

蛇足ながら、どんなふうにつくったか、動画各所の意図なども記しておく。

 

手持ちの動画に使えそうな物はなかった。一応、鴨川沿いの家で遊んだ日に少し撮影してみたが、車のナンバーが映っていたし、つくりたい動画にも合いそうにない。

動画のイメージは宇宙。今回の企画にあたって公開された歌詞を読むと、ライブで「空」と思って聴いていた詞が「宇宙」と表記されていたから。

フリーの動画素材から、宇宙を探す。求めているのは、緑と紫の入った宇宙。たじさんは緑、カナさんは紫がそれぞれイメージカラーっぽいので。

他に、満点の星。逆に闇。黒雲と雷。

また別に森の動画も探した。今回のショートバージョンには入っていないが、2番の詞で森が大きく関わってくるので。こっそり忍ばせたい。森に雪が降る動画を見つけ、それにする。2番では雨も降ってきて、これも重要なのだが、歌詞そのままではなくするのもありかなと。

 

それらの動画を曲の展開に沿ってならべる。

最初は絶対に闇。唯一最初からあったアイディアが、冒頭にBBガールズの名前を入れること。映画のタイトルよりも先に名前が出るハリウッドの大スター風にしたい。ただの闇でなく、霧が流れ稲光もする。

「天界の雫」はアニメのオープニング曲っぽいから、そこから映画のタイトルバックやドラマのオープニングを意識した。

主題歌とプロデューサーの表示はするとして、もっと字幕を出したい。BBガールズのラジオ番組「まだまだGIRLでいいかしら」を原作みたいな表示で出そう。じゃあ、番組の出演者や大喜利コーナーへの投稿者のラジオネームをキャストとして使わせてもらおう(勝手に使ってすいません)。順番は、番組で前の週に投稿が読まれた順のまま。

 

細かいこだわり。

歌入りはしっかり聴いてもらうために、なかなか字幕を出さない。

主題歌「天界の雫」BBガールズという字幕はサビに合わせ、最も長く出す。

借り物ばかりだから、ひとつでもオリジナルを入れたくて、自分が撮った写真を使った。最後が静止画になるオープニングもあるし。今月のライブの写真が「ガーディアン・エンジェル」の衣装で、緑と紫の感じがちょうど出ていた。

 

あ~、やっぱりめっちゃ蛇足だなあ。この文は読まれなくていいから、動画を見てもらえれば、というより、「天界の雫」を聴いてもらえたらうれしいです。

わくわくシティーパーク(2020年3月8日)

オープニングでBBガールズは「2月9日にKYOTO MUSEでのライブを大成功させた」と紹介される。そうか、昨日の土曜パームトーン劇場に来れなかった人にとっては、MUSE以来の本拠地京都で見るBBガールズだ。

 

カナさんはサーモンピンクの長袖にもっと濃い紅のコルセットベルト、ベージュっぽいスカート。ベルトの結び目がリボンみたい。

たじさんは白の長袖、右肩だけ少し出るデザイン。コルセットベルトは灰色がかった銀に見えるが、柄が入っているのかも。金の留め金。黄土色のスカート。

右肩近くにおそろいの刺繍が入っているようだ。ラジオで聴いたカナさんによる刺繍か。カナさんはパンダ、たじさんはよく見えない。今日は前の席が埋まっていて、僕は久しぶりに、BBガールズの土曜パームトーン劇場に通い始めた頃に座っていた左後方の席にいる。きっとたじさんの刺繍は爬虫類か両生類。後でブログ用の写真をお願いするときに確認させてもらおう。

 

まずは全出演者が1曲ずつ歌う。BBガールズは「昨日発表されたばかりの新曲」と予告された。

「アタシはバリア」

このために昨日のライブのアーカイブで振り付けを確かめなおしておいた。その甲斐あって1番からたじさんといっしょに動ける。

楽しい曲調。そして、曲に合わせたたじさんのキュートな声が魅力的。

3度目のバリアで、たじさんは腕を下から回す。逆向きにバリアを張るパターンもあるのか。

聴けてうれしい。たじさんもカナさんも素晴らしい。ただ、僕自身は振り付けをすることに何%か気をとられてなかったか。反省だ。もっとしっかり歌詞を聴くべきだったし、聴きたかった。まずは歌詞を覚え込まねば。でも、めっちゃ楽しかった。

 

続く山下圭志さんの「JEETY」でBBガールズはコーラスを務める。

山下圭志さんをはさんで左にたじさん、右にカナさんが立つ。僕の席から距離はあるとはいえ、二人ともを視界に入れるのは難しい。

しかも、間奏で「フッフーッ」ってコーラスするときの二人の動きが別になっている。たじさんは手首を返しながら下ろしていく。カナさんは人差し指を出した両手を下ろす。どっちの振り付けをすればいいだろう。結局たじさんとカナさんの動きを交互にまねることにした。

山下圭志さんの歌もBBガールズとのハーモニーも気持ちよく、曲も爽やか。山下圭志さんは今日もBBガールズを立ててくれるし。「JETTY」見れてうれしい。

 

次があきっすんの「まっすんラップ」

カナさんたじさん籾井優里奈さんがダンサーで参加。BBガールズ3曲連続登場だ。

まっすんさんは白い手ぬぐいみたいなのをかぶってたけど、伊藤直輝さんのはろーこみゅこみゅタオルだった。途中であきさんのハットをかぶせられたまっすんさん、女性陣に覆い隠されたラストでは、そのハットを後ろからたじさんにかぶせた。

 

1曲ずつのパートが終わり、各組が数曲ずつ歌う本編へ。淡路島の2日目が3曲ずつだったから、今後ずっとそうなってしまうのか心配していたが、今日は4曲ずつに戻っていてうれしい。

 

BBガールズ

司会の曽我さん、masaeさんと談笑していたたじさん。一瞬で表情が締まる。

「風のファンタジスタ

たじさんが体を沈めるところでは、やはり足が舞台と平行になるまで倒されている。

最後の声が強くきれいに伸びていく。この迫力。

今月「風のファンタジスタ」が聴けるのは、僕にとって大きなこと。昨日に続いて全力で拳を握り、振り上げた。

 

「それはウソじゃない!?」

譜割りの変化も少しだけある。

意識が最も引っ張られたのは、「シュビドゥビドゥビドゥバッパー」にたじさんがスキャットを入れ込むところ。やっぱりいいな。

そして、たじさんの動きがよかった。気合いが入ってるように感じられるというか、力強くて、でも力んだ様子はなくて、しなやかで。

 

「今日は無観客ライブになるかと思いきや、みなさん来ていただいてありがとうございます。万全の対策をしていただいて」

 

「生で音楽を聴くっていうのが、多分ここにいらっしゃる人はけっこう日常になってる人だと思うんですけど。あんまりライブハウスに出入りしない方からしたら、もうすし詰めでぎゅうぎゅうでスタンディングで……みたいなのがけっこうライブハウスのイメージなんかなと思って。けっこうみんなパーソナルスペース守ってやってるし、そうでもないところもたくさんあるので」

ライブハウスへの熱い思い。ライブハウスが悪いわけじゃないもんね。

今日は1時間ごとに消毒してまわってくださってもいる。

 

「では、1月の新曲をお聴きください」

「天界の雫」

カナさんの前奏。たじさんが閉じていた目を開けると、曲の世界に入った顔になっている。ビートが加わって一度緩めた表情が、歌入りでまた凛とする。

星を見上げるように、海の彼方を見据えるように歌うたじさん。カナさんのキーボードがスリリングに高まる。

曲が終わるとき、たじさんは希望の笑みをうかべて目を閉じていた。

 

今日はいつもこの「わくわくシティーパーク」をやってるゼスト御池が使えず、場所をevent space PALMTONEに移しているから、これまでこのイベントでやらなかった曲が聴けるかも、ということだった。それなら「平成ガール」が聴きたいなと思っていたが、次がもう最後の4曲目。あと1曲は「まだまだGIRLでいいかしら」だろうから、無理。もちろん「まだまだGIRLでいいかしら」も大好きだからうれしい。

そこへ流れてきたギターの音色。「平成ガール」だ!

カナさんの右グリッサンド。さらに右手で同じ場所を細かく連打。たじさんが「BBガールズ最後の曲になりました」と客をあおる。

Aメロで繰り出すカナさんの音がかっこいい。

カナさんが鍵盤を激しく叩きだす。たじさんの動きも大きく、声も高まる。

そしてあの後奏だ。カナさんの十本の指が細かく羽ばたきながら音階を上り、下り進むと右のグリッサンドが終わりまで駆け抜ける。たじさんは両腕をクロスさせるめずらしいポーズ。「カナーっ!」「たじーっ!」

「平成ガール」が聴けてうれしい。それに、他のアーティストのファンもいる前で「平成ガール」の過激なライブバージョンを見せてくれてうれしい。BBガールズにはこんなロックもあるんだぜ。

 

イベントのフィナーレは、山下圭志さんをボーカルに、全員参加の「虹色のパレード」

客席にポンポンが配られ、立って踊りたいなと思ってたら、僕の前の伊藤直輝さんのファンらしい方が後ろを気にしながら立たれたので、ちょうどよかった。みんなで踊るべし。

たじさんは左端の方で、カナさんは右端で、スタンドマイクでコーラス。

たじさんは伴さんの幼いお子さんを気にかけながら。

伴さんの尺八も、ゲストとして初参加した鴨川ハルモニカの演奏も加わっている。たじさんは鴨川ハルモニカを前に出してあげ、鍵盤ハーモニカの間奏を目立たせてあげる。たじさんはこういう気遣いのできる人。

山下圭志さんが客席へ下りてくる。みんなとハイタッチ。

たじさんが伴さんのお子さんに駆け寄り、後ろから最後の決めポーズをさせてあげた。

 

いいイベントだった。開催してくださって感謝です。

そして、BBガールズもめっちゃよかった。

5曲中2曲が新曲。こんなふうに変わるとは。毎月着実に素敵な新曲を出していけるのは、一昨年のコラボシリーズでカナさんが作曲や編曲のバリエーションを増やし、去年はBBガールズらしいアレンジで絶品のカバーを続けた、それらを経たからこそなのだろう。

しかも、今日の5曲は、「アタシはバリア」がキュート、「風のファンタジスタ」は応援歌、「それはウソじゃない!?」はまた別種類のキュート、「天界の雫」は勇壮、「平成ガール」はロックと、色とりどりだ。BBガールズは曲ごとに最適な声と歌い方とコーラスと演奏になる。いろんなタイプの曲ができるのがBBガールズの魅力のひとつだと、改めて思う。

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結局たじさんの刺繍は確認できなかった。またいつかこの衣装でライブしたときのお楽しみ。